撮影/安村発
RISE 186
2025年2月23日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第11試合)フライ級(-51.5kg)3分3R延長1R
〇数島大陸(及川道場/同級1位)
判定3-0 ※28-27、30-27、30-26
×松本天志(TARGET SHIBUYA/同級2位)
数島は2020年9月にプロデビューすると軽量級でも倒す選手として注目され、2021年7月大会にはラジャダムナン王者の竜哉・エイワスポーツジムと対戦しドローとなったもののダウンを奪い一躍名を挙げた。2022年4月から開幕したフライ級王座決定トーナメントでは準決勝で当時無敗の塚本望夢とダウン応酬の末の判定勝ちで決勝進出を決めたが、10月の決勝戦で初代スーパーフライ級王者の田丸辰に敗れて王座戴冠を逃した。2023年10月に第2代王座決定戦を松本天志と争い、判定勝ちで王座に就くと2024年2月にはクンスックに延長戦で判定勝ち、6月にはストローに3RでKO勝ちと5連勝を飾ったが、11月の初防衛戦で那須川龍心に敗れ王座を失った。戦績は13勝(7KO)3敗2分。
松本はJAPAN CUP2021 -55kg準優勝で、2021年8月にRISEでプロデビュー。3戦目で初黒星を喫するが、2023年2月に行われた「RISE NEW WARRIORS フライ級(-51.5kg)トーナメント」で大方の予想を覆し、空龍と塚本望夢の優勝候補2人を下し下剋上を果たして優勝。7月には弾丸風太も初回KOに沈め、6連勝と勢いに乗っていたが10月の第2代RISEフライ級王座決定戦で数島大陸に敗れて連勝がストップ。拠点を東京に移して臨んだ2024年3月の那須川龍心戦で判定負けと連敗を喫したが6月の寛人戦、8月のJIN戦と連続初回KO勝ち。12月には麗也に判定勝ちで3連勝。戦績は11勝(6KO)3敗。
1R、両者サウスポー。松茂は上体を動かしながら細かくパンチを打ち、数島も打ち返す。接近戦での攻防でバッティングがあり、松本にインターバルが与えられた。再開後、左フックをヒットさせた松本に数島も打ち返して位に行く。松本が左ボディ2連打、数島は左フックを打ち返す。
数島がワンツーを打つと左が松本のアゴを直撃。松本が大きくグラつき、数島が畳みかけてダウンを奪う。再開後も松本の様子がおかしく、数島がパンチのラッシュで再び跪かせてダウン。さらにラッシュをかけてゴングが鳴ったが、これはラウンド終了のゴングだった。
2R、松本は左カーフで崩していく。松本が右ローから右ハイ、右カーフからジャブ、左ボディから右フックと前のラウンドのダメージを感じさせない動き。打ち合いの中で数島は左ハイを放つ。松本の左フックをもらう数島だが、ダメージを感じさせずジャブで逆襲。松本は鼻血を出す。ラスト10秒で両者打ち合いも譲らず。
3R、松本がワンツーの連打で前へ出ていき右ボディ。左フックをヒットさせると左フック連打で前へ出ていく。数島も打ち合いに応じる。松本は左ボディの連打から右ボディの連打。ここで数島が身体を丸めて下がる。しかしここで数島は守りに入らず左右の連打を放って行き、松本を左の強打で下がらせる。松本の左右ボディに数島は左右フックからのアッパー。松本が一発打つと数島がフック&アッパーを連打で返す。最後は松本がフルスイングで勝負に出たが、数島も打ち合って試合終了。
嬉し涙を流す数島は「泣きたくなかったんですが前回1Rでやられて正直ずっと不安だったんですけれど、チームの仲間や応援してくれている皆さんのおかげで乗り切ることが出来ました。那須川龍心選手に今すぐ挑戦とはこの内容では点と地ほどの差があるので、やらなあかん相手がいると思うのでしっかり倒して数島が挑戦者にふさわしいというところまで勝っていくのでお願いします。では最後に、薔薇の花言葉って知ってる? 愛なんだよね。これからも僕は格闘技もキックボクシングもRISEも愛していきます。キックボクサーは泣かないぜ!」と決め台詞を言った。