▼ONE女子アトム級(※52.2kg)5分3R ※澤田インタビュー
×澤田千優(日本/TEAM AKATSUKI)
[判定0-3]
〇メン・ボー(中国)
アトム級3位の澤田は、MMA8勝1分の無敗。兄・龍人と同じレスリングベースで、2018年東日本学生選手権フリースタイル50kg級優勝、全日本社会人選手権優勝、全日本選手権5位などの実績を持つ。2021年5月に修斗でプロMMAデビュー。リーグ戦で優勝するなど3勝1分で初代女子アトム級王者に輝いた。
2023年2月にタイで行われた『ONE Friday Fights 5』でイランのサナーズ・ファイアズマネシュを相手に2R アメリカーナで一本勝ちすると、チーム・オーヤマでの北米修行も経て、5月に米国フロリダ州マイアミ開催の『Combat Global』でアナ・パラシオス(メキシコ)にテイクダウン&パウンドで判定勝ち。
2024年3月のONE2戦目でジヒン・ラズワンに120ポンド キャッチウェイトで判定勝ちすると、5月には柔道ベースのノエル・グランジャンにも判定勝ち。ONE3連勝中だ。
対するメン・ボーは、MMA21勝7敗。13歳でテコンドーを始め、散打も学び、2013年にMMAデビュー。同じくMMAデビュー戦だった現UFC世界王者のジャン・ウェイリーに判定勝ち。2018年から7連勝も、2021年にリトゥ・フォガットに判定負けし、ティファニー・テオに2R 一本負け。
その後、ジェネリン・オルシムを1R KOに下すと、2023年4月にダヤン・カルドーゾに判定勝ち。しかし、23年11月の前戦で三浦彩佳に1R スカーフホールドアメリカーナ=アヤカロックを極められ、一本負けを喫している。
身長162.5cm、リーチ164cmのメン・ボーに対し、澤田は150cm、リーチ152cmといずれも10cm以上の差がある。常に自身より大きな相手と戦ってきた澤田だが、メン・ボーはオーソから長い打撃を当てて、近年はスクランブルでも進化を見せている。サウスポー構えの澤田は、いかに立ち会い、アプローチするか。テイクダウン、そしてその後の攻防が鍵を握りそうだ。
同大会のコ・メインでは「ONEアトム級MMA暫定世界王座決定戦」として、2位のザンボアンガと、4位のラソヒナの暫定王座戦も決定済み。正規王者のスタンプに2021年にギロチンチョークで一本勝ちしているラソヒナ。対するザンボアンガは1位のハム・ソヒ戦以降3連勝中だ。どちらが暫定のベルトを巻くか。
また、2月20日の『ONE 171: QATAR』カタール大会では、同じ女子アトム級で、5位の三浦彩佳(TRIBE TOKYO MMA)とインドのリトゥ・フォガットの対戦も決定しており、目が離せない階級となっている。
1R、右を突く澤田はサウスポー構えから先に詰めて2度のシングルレッグから組んでコーナーまで押し込むが、オーソのメンボーは突き放す。スタンドから右で差して押し込む澤田。左小手でバックに回らせないメンボー。ローシングルにもスプロールして、離れ際にヒジを打ち込む。さらにロープ最下段から両足を外に出す。
間合いを保ち、澤田の入り際に右ヒザを突くメンボー。さらに右の打ち降ろし。右アッパー、左ジャブも狙う。シングルレッグからスプロールのメンボーはがぶりもみせる。さらに押し込みにがぶり、細かいパウンド。
2R、ジャブからシングルレッグ、さらに首を押さえようとした澤田だが、首を上げてスプロールのメンボー。離れても右を振って組んだ澤田だが、メンボーはロープを掴んでイエローカード。
ハーフガードで座った形から再開。突き放すメンボーに、澤田はシングルレッグから頭を出してバック狙いも、顔を前に戻させたメンボー。澤田の組みを潰して引き込ませて上に。パス狙いも澤田は足を戻す。メンボーは中央にステイし、インサイドガードから長いリーチで細かいパウンド。
澤田は背中を着かされる。足を解いた澤田に身体を離してスタンドに戻すメンボー。組む澤田に大内刈を狙うメンボー、そこに澤田はカウンターの首投げテイクダウンも、メンボーは立ち際に右ミドルを当てる。
3R、左目を腫らせたメンボー。澤田のシングルレッグを切ってサイド、サイドバックへ。前転狙う澤田を潰してトップ。背中を着かせてかつぎパスも。亀になる澤田を再び仰向けにさせてハーフから左で脇差し押さえ込んでパウンド、鉄槌。澤田がガードに戻すと離れるメンボー。澤田シングルレッグで足をクラッチしたが、立つメンボーは足を蹴る。スタンドでも右を突き右サイドキック。澤田の左ジャブの入りに右を打ち降ろし、ジャブ。澤田は中に入っていけない。ゴング。
試合後、メンボーは「内容は良くは無かったし、減量も久しぶりだった。コーチ、タイガームエタイに感謝したい」と語った。