▼第5試合 DEEPフェザー級 5分2R
×五明宏人(トラフォース赤坂)66.2kg
[1R 1分35秒 TKO] ※左ヒザ→パウンド
〇木下カラテ(和術慧舟會 HEARTS)66.1kg
伝統派空手ベースでJTTの五明は、2022年3月のフューチャーキングトーナメントで優勝し、5月のプロデビューから3戦全勝。わずか9カ月で王座戦に抜擢されたが、神田コウヤに判定5-0で敗れ、プロ4戦目での戴冠はならなかった。2023年7月には海飛との空手対決でスプリット判定負けで強豪相手に2連敗も、2023年9月の前戦で劉獅を1R、左ストレートからのパウンドでTKOに下し、再起を遂げている。
対する木下は、武心塾で加藤丈博に学び、極真世界連合(KWU)世界大会準優勝。MMAに転向後は修斗で2連勝から2連敗、2022年7月に児山佳宏に1RでTKO勝ちも、10月に竹原魁晟に1RでTKO負け。2023年5月にDEEPに参戦し、畠山祐輔に1R KO勝ち。6月にはRIZINで久保優太にスプリット判定負け。9月の前戦で梶本保希の低い組みに中腰からアッパー、パウンドで1R TKO勝ち。再起を遂げている。
“空手対決”ながら、ステップから飛び込む五明と、近い距離の一撃の打撃の木下は間合いが異なる。MMAのなかで両者の空手がどう出るか。
木下「押忍、明日は空手を見せます、押忍」
五明「JTTの五明です。明日は最高の空手対決、お見逃しなく。チケットが無いみたいで、配信で楽しんでください」
1R、ともにサウスポー構え。いきなり右前蹴りで中央に飛び込んだ五明をさばく木下が右で差して押し込み。
両差しで崩す木下はボディロックで脇を潜ろうとするが正対する五明は、押し戻し際に近距離の左の蹴りもブロックする木下。
低い打突の木下。五明の左に左を合わせて腰を落とさせると、組んできた五明のボディに左ヒザ! さらに左ヒザ蹴りをアゴに突き上げ、五明をダウンさせると右の残心ならぬ突きの一撃! レフェリーが間に入った。
試合後、木下は「押忍、これが空手だ、バカヤロー!…………いろいろあって試合前、大変じゃないですか。大変だったんですけど頑張って勝ちました。修斗のときはこういう感じでダダ滑りしてたんですけど、DEEPのお客さん、暖かいので好きです(笑)。たぶんにご迷惑をかけた人もいたんですけど、応援してくれた人たちに感謝します。自分は、勝つ人は勝つべきことをしていると思っています。この後、出場する江藤公洋という男は、勝つに相応しいことをしている男なので、大声援をお願いします」と、同門の江藤にエールを贈ってケージを降りた。