▼第11試合 PANCRASEライト級次期挑戦者決定戦 5分3R
×粕谷優介(総合格闘技道場CROWN) 70.4kg
[判定0-3] ※27-30×3
〇雑賀ヤン坊達也(DOBUITA) 70.05kg
PANCRASEフェザー級王者・アキラへの挑戦権をかけた一戦。
雑賀は、元PANCRASEライト級暫定王者。母がフィリピン人、父が日本人のハーフで、小学校6年間、和道流空手を学ぶ。25歳で格闘技を始め、アマキックからMMAに。NEXUSでプロデビューし4勝1敗。DOBUITAの長岡弘樹仕込みの組みでテイクダウン耐性も強化してきた。2019年7月からPANCRASEに参戦するとトム・サントスをTKOに下すなど4連勝。2020年9月のPANCRASEライト級暫定王座決定戦で林源平を1R KOし、暫定王座についた。
2021年12月には久米鷹介との王座統一戦で1Rにダウンを奪ったものの2Rに腕十字を極められ逆転一本負けで正規王座戴冠はならず。2022年4月にRIZINに初参戦し、ケージのTRIGGER 2ndで江藤公洋に2R TKO負け。その後はPANCRASEで松岡嵩志、シュウジ・ヤマウチをいずれも1R TKOで2連勝。
2023年4月のRIZINにジョニー・ケースの負傷により緊急参戦、アリ・アブドゥルカリコフに1R KO負けした。そのアブドゥルカリコフは、RIZINアゼルバイジャン大会でもアウェーで地元のナリマン・アバソフに判定勝ちしており、強豪であることが分かっている。9勝全てが1RKO決着というストライカーの雑賀は、組みを軸としたMMAが強い粕谷相手にどう戦うか。
粕谷は、2015年9月と2016年11月のUFC挑戦後、17年8月よりPANCRASE参戦。フェザー級で2連敗後、ライト級に転向すると、2019年4月に現Bellatorの菊入正行に1R TKO勝ち。しかし、「ライト級暫定王座戦」でサドゥロエフ・ソリホンに2R TKO負けで戴冠ならず。2021年6月に松岡嵩志にも1R KO負けで連敗を喫した。
しかし、2022年4月に平信一に2R リアネイキドチョークで一本勝ちで再起。12月に葛西の代役の岡野裕城を1R リアネイキドチョークで極めると、2023年4月の葛西和希戦でも判定勝ちで3連勝をマークしている。
前日計量で粕谷は、「明日は変わらず後ろに回って首を絞めたいと思います」とシンプルにコメント。雑賀は「明日はしっかり勝って、来年ベルトを獲りにいきたいと思っています。クリスマスなんでお互いに早く帰りたいと思うので、サクッと終わらせて帰りたいと思います」と早期決着するとした。
1R、いきなり組んだ粕谷に両脇を差し上げた雑賀。金網背に右オーバーフックの粕谷はかんぬきで投げも、耐える雑賀に引き込み、すぐにシングルレッグで立ち上がり、左で差して押し込み右ヒザ。雑賀は右でオーバーフックし、左で顔を剥がして左を打ち込み。しかしアゴ下に頭を置く粕谷は右でパンチ。雑賀が体を入れ替えブレーク。
粕谷の左ハイをかわしてスタンドで右を打ち込み、左右で前に出る雑賀。そこに組んでフロントチョーク狙いから引き込み、下からボディロックで立ち上がる粕谷だが、離れた雑賀が右を当ててホーン。3者10-9で雑賀を支持。
2R、遠間からシングルレッグの粕谷は右で差して押し込みバックに捨て身気味に投げ、立ち際の雑賀をボディロック&小外がけテイクダウン! すぐさま両足を足で束ねるが、右足を抜いた雑賀。
左足を4の字に組んで頭をアゴ下につけて右を振る粕谷だが、雑賀も右でこつこつ突く。足を解除し、ボディロックする粕谷に、左でこつこつ顔を叩きながら金網背に右小手巻きで立つ雑賀。そこをボディロック崩す粕谷。すぐに立つ雑賀は四つで体を入れ替えるが、再び粕谷が戻して小外をかけたところでブレーク。
右を突く雑賀! 右ハイもブロックすぐ粕谷は左の蹴りを返す。雑賀の右ストレートにアゴが上がった粕谷の頭が下がったところに雑賀はニンジャチョークも、ここは粕谷が外す。3者が1R同様に雑賀を支持する。
3R、サウスポー構えの粕谷と前手の突き合いの両者。右を突く雑賀はさらに左! 足を取りに行く粕谷を潰してがぶり。バックに回り、しっかり寝かせて背中を着かせる。粕谷はハーフからロックダウン狙い。
さらにキムラクラッチを組んでヒップスローも、腕をクラッチした雑賀は腕を抜いて、押さえ込み。両足をフルガードに戻した粕谷に、雑賀はインサイドガードからパウンド連打でホーン!
判定は3-0(30-27×3)で雑賀が勝利。テイクダウンされても立って右を当て、最終ラウンドには組みを切っての押さえ込みも見せた雑賀が、最後はキッズたちと記念撮影に収まった。雑賀がアキラへの挑戦権を獲得。