キックボクシング
レポート

【GLORY】海人の王座奪取ならず、王者ベスタティが50-45×5の完勝。キックにもアゼルバイジャン旋風、ヘビー級トーナメント優勝はラジャブザデ。カッファがハイスピードバトルを制す

2023/08/20 03:08

▼第6試合 ウェルター級 3分3R
〇マーセル・グローエンハート(オランダ/元GLORY世界ウェルター級王者/同級7位)=77kg
[判定5-0] ※29-28×2、30-27×4
×シハード・アキパ(ドイツ)=77kg


 グローエンハートは2014年9月デビューの36歳。K-1イタリア・オクタゴン2008 -75kg級トーナメントで優勝すると、当時ヨーロッパ最大の組織であった『It's Showtime』と契約。勝ったり負けたりの不安定な戦績だが、2010年2月にEMTA K-1ルールヨーロッパ王座-76kg級王座を獲得すると、2012年にはK-1GLOBALが主催したK-1 WORLD MAX 2012世界トーナメントで城戸康裕、マイク・ザンビディス、アルトゥール・キシェンコを破り優勝。世界にその名を轟かせた。


 GLORYには2012年10月から参戦し、ロビン・ファン・ロスマーレン、ダビッド・キリア、シッティチャイ(この試合はKunlun Fight)らには黒星を喫するも、2015年11月にはウェルター級コンテンダートーナメントで優勝。2016年10月にGLORY世界ウェルター級王者ニキー・ホルツケンに挑戦したが惜敗。しかし、2017年8月にホルツケンに勝利して新王者となったセドリック・ドゥンブに挑戦して王座を奪取。初防衛戦でハルト・グレゴリアンに敗れて王座を失った。2023年4月には王座返り咲きを目指して王者エンディ・セメリアに挑戦するも判定負け。戦績は69勝(40KO)26敗3分。また、2021年と2022年にはMMAにも挑戦して3戦全勝を収めている。


 アキパは2022年11月にGLORY初参戦、イタイ・ガーションを判定で破ってGLORYデビューを飾ったが、2023年2月の2戦目ではゲリック・ビレットに判定負け。距離の長いワンツー、ヒザが鋭い。戦績は49勝(18KO)11敗。普段はバーガーショップのオーナーであるという。


 1R、蹴りを繰り出していくグローエンハートにアキパはフックで飛び込む。両者が組んだところでバッティングとなり、アキパは流血。潜り込むようにして左右フックを打つグローエンハートに、アキパはヒザを突き刺しアッパー気味の左右フックを打つ。ジャブを伸ばし、左右のフックとアッパーを回転させるアキパにグローエンハートは左ミドル。アキパのパンチの回転の速さに押されるグローエンハート。


 2R、アキパはワンツー、ジャブから飛び込んでの左右フック。アキパが近付くとグローエンハートはすぐにクリンチ。アキパのパンチを受けながらもジャブ、左フックを返すグローエンハート。手数ではアキパだが、ガードしながら当てていったのはグローエンハートだ。

 3Rもワンツー、左右フック、ヒザで前へ出るのはアキパ。グローエンハートはジャブ、左フックで迎え撃つ。頭を下げてボディやアッパーを打つグローエンハートにアキパは左右フックとヒザで対抗する。前に出てきたグローエンハートが左右フック、左フックの強打でアキパがグラつく。必死にしがみつくアキパへグローエンハートは攻撃の手を休めない。左右ストレートと左右フックで前へ出るグローエンハートにアキパはグラつき、そこへグローエンハートが飛びヒザ蹴りをヒット。

 判定5-0でグローエンハートが勝利。「俺はまだ終わっていない」と高らかに宣言した。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.332
2024年5月23日発売
特集「格闘サマーウォーズ」では堀口恭司vs.ペティス再戦、『超RIZIN.3』朝倉未来vs.平本蓮プレビューや、平良達郎、鶴屋怜、渡辺華奈、野杁正明、海人、クレベル、鈴木千裕の大一番に迫る!
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント