MMA
レポート

【PANCRASE】アキラが久米鷹介を破り正規王者に「必ずライト級日本一になる」、中島が田嶋下し王座統一、ソルトがKAREN破り戴冠、端がNORIを完封。井村が石井に競り勝つ! 田中路教が笹に完勝、トラキナスが藤野にリヴェンジ、平田直樹が一本勝ち

2023/04/30 13:04

PANCRASEバンタム級 王座統一戦 5分5R
〇中島太一(ロータス世田谷)60.95kg 第4代王者/12年NBT同級優勝・17勝14敗1分
[判定3-0] ※50-45×3

×田嶋 椋(OOTA DOJO)61.05kg 暫定王者/22年NBT同級優勝&MVP・7勝2敗
※中島が王座統一、初防衛に成功。

中島「全身全霊でぶっ潰します」

田嶋「自分らしく戦ってタイトルマッチらしい盛り上がる試合をします」

 2022年12月に第4代王者としての初防衛戦を怪我で欠場し、暫定王者を生んた正規王者の中島と、そのチャンスを見事に掴みシンデレラ的に暫定王者となった田嶋椋による一戦。

 34歳の中島は2020年9月にフェザー級で次期王座挑戦者決定戦で堀江圭功にスプリット判定で勝利し、2021年5月にISAO(現Bellator)が持つベルトに挑戦も判定負けで戴冠ならず。2021年12月にバンタム級に階級を戻し、ハファエル・シウバが返上した同級王座を巡り、井村塁と対戦。2R TKO勝ちでベルトを巻いた。2022年4月の前戦『RIZIN.35』では、フェザー級でヴガール・ケラモフのマウントからの三角絞めに一本負けしている。

 対する23歳の田嶋は、2022年10月のネオブラバンタム級優勝&MVP。2021年5月の『格闘DREAMERS』で齋藤奨司に一本勝ちするなど、MMA7勝1敗の田嶋は、2021年9月に現UFCの風間敏臣に一本負けしたのが唯一の黒星。以降、サイバー遼、水永将太、鬼神光司、上田祐起を相手に4連勝でネオブラを制している。2022年12月には、TSUNEとの暫定王座戦で4R TKO勝ちでベルトを巻いた。

 オーソから長いジャブ&ロー、強いケージレスリングと型にハメる強さがある中島。TSUNE戦で左を被弾しながらも粘り強い組みとジャブ、左右の連打を突き、タオルを呼び込んだ田嶋。

 総合格闘家として30戦以上経験し油が乗り切っている中島に対し、23歳の田嶋はまだ7戦。下馬評では圧倒的に中島が有利だろうが、若さと勢いは時に豊富な試合経験を凌駕することも有る。ゴールデンウイークに二人はケージで対し、最後に残る王者はひとりだ。

 1R、ともにオーソドックス構え。圧力をかける中島に田嶋は左ジャブ。中島は右カーフを当てる。テイクダウンのフェイクから左ミドルは田嶋。さらに右ローの中島はもう1発。「足を止めるな」の声に田嶋も左ロー。互いに慎重な展開のなか、中島は右ロー狙い。田嶋の右ローはかわして右ローを蹴る。3者10-9で中島支持。

 2R、左前手で中島の右手、右ヒザを触るフェイントの田嶋。中央を取る中島は軽く右ロー。さらに右ロー。もらいたくない田嶋は細かくステップし、左ローを返す。中島は右カーフ! 左足を上げた田嶋。左ローを返し、ジャブを突くが、かわす中島はまたも右ロー、サイドキック。左ジャブはかわした田嶋ワンツーの右もブロックするが、ここも3者10-9で中島のラウンドに。

 3R、まだ手数は少ない両者。我慢比べのなか、左手を前手を出し続けて誘う中島。そこに右手で触る田嶋。テイクダウンのレベルチェンジも実際には入らない田嶋だったが、次はダブルレッグへ。ここは切る中島に田嶋も深追いせずに離れると、中島は右ロー。ついにパンチで入った田嶋の左右に右を返す。

 右カーフを当てた中島に田嶋のバランスが崩れる。左ジャブを突く中島に田嶋の頭が上がる。さらに右ローを当てた中島。互いに右ローの打ち合いも中島の右ローが当たる。田嶋はダブルレッグも中島はスプロール。ここも3者10-9で中島のラウンドに。

 4R、左ジャブを刺す中島。左右にステップする田嶋は左ジャブも、近づくと中島は右ロー! ダブルレッグに入る田嶋を切ると離れ際にヒジを突く。続く中島の右ローはかわした田嶋。田嶋の右の入りに中島は左を狙う。中島の右カーフに崩れながら足を取りに行く田嶋。しかし切る中島は左ストレートと今度は上を攻める。

 足を殺したところでワンツーの右を打ちこむ中島。田嶋も金網背にブロッキングするが受け身に。3者10-9で中島を支持。

 5R、近づく田嶋はワンツー。さばく中島は右ロー。田嶋はローシングルも切られると離れる。右ミドルハイの中島。かわす田嶋に左右の足をシャッフルする中島は、左ジャブ、右ロー。田嶋もジャブはかわすが、右ローを被弾しバランスを崩す。そこを詰める中島は右で詰めるが、そこに相打ちを狙う田嶋に深追いできず。

 中島の左ジャブに頭が上がる田嶋。シングルレッグをがぶる中島に押し込む田嶋だが、足は触れず。中島は左ボディ、左右で最後は猛ラッシュも田嶋も金網背に凌いでホーン。

 判定は50-45×3のフルマークで中島が勝利。王座を統一し、初防衛に成功した。試合後、中島は「KOするつもりで仕上げてきましたが、田嶋選手がすごくて5R判定まで行ってしまいました。応援してくださる方、ありがとうございます。言いたいことはありがとうだけです」と語り、ケージインした妻子と記念撮影し、「今日、結婚記念日です」と語った。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント