MMA
レポート

【PANCRASE】アキラが久米鷹介を破り正規王者に「必ずライト級日本一になる」、中島が田嶋下し王座統一、ソルトがKAREN破り戴冠、端がNORIを完封。井村が石井に競り勝つ! 田中路教が笹に完勝、トラキナスが藤野にリヴェンジ、平田直樹が一本勝ち

2023/04/30 13:04
【PANCRASE】アキラが久米鷹介を破り正規王者に「必ずライト級日本一になる」、中島が田嶋下し王座統一、ソルトがKAREN破り戴冠、端がNORIを完封。井村が石井に競り勝つ! 田中路教が笹に完勝、トラキナスが藤野にリヴェンジ、平田直樹が一本勝ち

(C)PANCRASE/ゴング格闘技

 2023年4月30日(日)『PANCRASE333』が東京・立川ステージガーデンで開催された(PANCRASE YouTubeU-NEXT配信)。

PANCRASEライト級王座統一戦 5分5R
×久米鷹介(ALIVE)70.3kg 第7代王者・24勝7敗4分
[判定1-2] ※48-47×2, 47-48

〇アキラ(武蔵村山さいとうクリニック)70.15kg 暫定王者・19勝10敗3分
※アキラが王座統一、第8代王者に

久米「タイトルマッチに向かってしっかり準備はやり切ってきました。当日、よろしくお願いします」

アキラ「全力で挑んで、僕がPANCRASEの新しい歴史を作ります」

「正規王者」の久米は、柔道をバックボーンに、MMAではアマチュア修斗全日本選手権で優勝。PANCRASEを主戦場にすると2016年9月の徳留一樹とのタイトルマッチで1R TKO勝ちで王座を獲得。2019年10月にはONE Championshipでの当時修斗王者の松本光史との王者対決でも判定勝ち。2021年3月の『RIZIN.27』で武田光司に判定負けも、2021年12月の前戦『PANCRASE 325』にて雑賀ヤン坊達也との「ライト級王座統一戦」で一本勝ちし、王座統一と3度目の防衛に成功した。今回が1年4カ月ぶりの防衛戦となる。

「暫定王者」のアキラは、2010年4月に修斗でプロデビューし、2013年からPANCRASEに参戦。2021年5月、PANCRASE 321で松本光史と対戦し、TKO勝ち。2021年10月にRIZIN初出場でDEEPウェルター級暫定王者の阿部大治し、2Rにノースサウスチョークによる一本勝ちを収めた。2022年9月、ライト級暫定キング・オブ・パンクラス決定戦で松本光史と再戦、3Rに左スーパーマンパンチでKO勝ちを収め、暫定王座を獲得した。その勝利マイクでは「まだ正規(王者)ではないので、頑張ります」と短く意気込み、正規王者の久米との統一戦に向けて意欲を見せていた。

 度重なる怪我のなか、久米は第7代王者として4度目の防衛戦をする為にデカゴンに戻って来る。一方のアキラもまたベルトから「暫定」の2文字を取り「正王者」になる為に、久米を待ち続けた。5年4カ月もの間、王者として君臨する久米と、正規王者を狙うアキラ。果たして防衛記録は伸ばされるか、歴史が動くのか。

 1R、ともにオーソドックス構えから。いきなり右を振ったアキラにかわす久米は左インロー。そこに左右を狙う久米。アキラは左ジャブ、右フックも、久米は左ストレートついて組みに。金網での離れ際も互いに右を狙い、ローは久米。圧力をかけるアキラは左アッパーをかすめるが、立て直す久米も右を返す。

 サウスポー構えで詰めるアキラは右ジャブ左インローと素早いコンビネーション。久米も左前手のフックで飛び込む。ワンツーの左を伸ばすアキラに右に回る久米。アキラは残り20秒でダブルレッグへ。そのまま金網に押し込みホーン。2者がアキラ、1者が久米を支持

 2R、互いに右が交錯。久米は右ミドルアキラは左ストレート。オーソに戻したアキラ。左ジャブを突き、右ストレートに繋ぐが、久米はダブルレッグから離して左を当てて右で前に! 左で差す久米に四つで組むアキラ。押し込む久米は小外がけ、ここは残すアキラに今度は左足をかけてテイクダウン!

ハーフから足を抜いてマウントの瞬間に亀になるアキラ。すぐにバックにつく久米が4の字ロック。首を守るアキラに背後から細かいパウンド。左手首を背後からコントロールし右でパンチ。アキラも背後にパンチ。ホーンにすくっと立ち上がる。3者10-9で久米のラウンドに。

 3R、中央を取るアキラに細かいステップで左右にまわる久米。アキラの入りをさばき、右ボディストレート狙い。サウスポー構えでアキラが左を当てるとダブルレッグへ。これは切ったアキラがフックを放つをダブルレッグテイクダウン! マット中央で背中をつかせる。いったん体を離したアキラは下の久米の腕十字、三角絞め狙いをかつぎパス。ハーフに戻す久米に背中を着かせてパウンド! 立ち際をボディロックで崩そうとするが、久米も右を差して残すと金網背に立ち上がり。3者10-9アキラのラウンドに

 4R、中央を取る久米。サウスポー構えのアキラは右の飛び込み。さらにスーパーマンパンチも狙う。ワンツーの右ストレートを突く久米。互いに頭を振ってのフェイントから左ストレートはアキラ! さらに前手の右フックに繋ぐと、久米の足が流れダウン。ガードの久米にアキラは鉄槌、さらにノースサウスチョークを狙うが、久米はシングルレッグで立ち上がり! ここもボディロックで崩すアキラは金網背に座る久米にがぶり。しかし久米はシングルレッグでレッスルアップで上になり、アキラのバックを狙う。3者10-9でアキラを支持

 5R、先に動いたのは久米! オーソドックスのアキラに久米は左ハイ。さらにパンチの連打でケージに追い込み、 詰めてのシングルレッグで崩してバックテイクまでわずか1分。4の字ロックを組む久米は背後から細かいパンチ。背後から鉄槌をもらいながら正対のチャンスをうかがうアキラ。残り2分。バックキープの久米に首を守るアキラ。

 4の字が解けたところで正対し上になったアキラはインサイドガードからパウンドも久米も下から鉄槌しながら腰を切って防御。

  判定は2-1(48-47×2, 47-48)に割れ、アキラが勝利。第8代キングオブパンクラシストとなった。

 試合後、アキラは「ご来場ありがとうございます。チャンピンの久米選手めちゃくちゃ強くて情けない試合になってしまいましたが、自分が新しい歴史を作っていくので、必ずライト級日本一になるので見守っていてください」と力強く語った。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント