(C)朝倉海(@kai_1031_)
ゴールデンウィークのRIZINで復帰戦が予定される朝倉海(トライフォース赤坂)が2度目の米国修行で、大一番を控えるUFCとBellatorの強豪2人とラスベガスで練習していることが分かった。
2月21日に日本を旅立った朝倉は、昨年4月以来の米国修行を、前回と同じくラスベガスのシンジケートMMAを拠点に行っている。
24日には盟友メラブ・ドバリシビリ(ジョージア)とパッチー・ミックス(米国)との3ショットをSNSにアップ。
「Las Vegas 強くなって日本に戻ります」と記すと、ドバリシビリも「おかえり、兄弟。そしていつも兄弟と素晴らしいラウンドを過ごしています」と、海とミックスのアカウントをつけて、ファイトキャンプ合流を歓迎している。
ラスベガスの両者にとっても大事な時期での海との練習だ。
2022年8月にジョゼ・アルドを下し、現在UFCバンタム級3位のドバリシビリは、3月11日(日本時間12日)の『UFC Vegas71』で、元UFC世界バンタム級王者で現2位のピョートル・ヤンとの対戦を控えている。ヤンをも下し9連勝となれば、1位のショーン・オマリーとの対戦か、王者への挑戦も見えて来るビッグマッチが2週間後に待っている(※ドバリシビリはチームメイトの王者アルジャメイン・スターリングとはいまも練習しており、対戦しないことを公言している。スターリングは5月6日にヘンリー・セフード戦が決定)。
また、2022年4月のBellatorバンタム級ワールドGPで堀口恭司を判定で下したミックスは、12月の準決勝でマゴメド・マゴメドフをギロチンチョークで極めて決勝進出。2023年4月22日(日本時間23日)にラウフェオン・ストッツとの100万ドルを賭けたGP決勝&暫定王座戦に臨む。
大一番に向かうトップファイターとの練習にはリスクもある。2021年大晦日の瀧澤謙太戦と扇久保博正戦の1日2試合を戦った後、右拳の手術を行い、1年5カ月ぶりの再起戦に臨む朝倉海にとって、それでも慣れ親しんだ赤坂ではなく、ラスベガスでの練習を望んだのには、負けられない強敵が復帰戦の相手に待っているからとも考えられる。
バンタム級では、一度は対戦が決定していたヤン・ジヨンが2月25日(土)の『ROAD FC 063』で試合が決定。また、大晦日にフアン・アーチュレッタと激闘を繰り広げたキム・スーチョルも、ROAD FC8人トーナメントへの出場が発表されており、韓国勢のvs.海の可能性は薄くなっている。
では、誰が海の対戦相手となるか。
扇久保博正とともにフライ級転向を果たした堀口恭司がベルトを返上した場合、王座が空位になる同級では、熾烈なタイトル戦線が始まる。
大晦日に元UFCのホジェリオ・ボントリンを2R ヒザ蹴りでKOに下し、5連勝中の元谷友貴。その元谷に2年前の大晦日に一本勝ちし、2022年大晦日に瀧澤謙太相手に2R ストレートアームバーで完勝した井上直樹、さらにBellatorファイターながら、RIZIN継続参戦を強く望むファン・アーチュレッタらが王座戦線にからんでくるだろう(※榊原CEOはスコット・コーカーBellator代表と2選手の貸し出しに合意したことを明かしている)。
いずれにしても強敵ばかりが揃うバンタム級で、朝倉海は米国キャンプを経て、再びベルトを巻くべく、リングに戻って来る。