撮影/安村発
RISE 163
2022年12月10日(土)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第12試合)ライト級(-63kg) 3分3R延長1R
○中村 寛(BK GYM/同級3位、第6代DEEP☆KICK-60kg級王者)
KO 2R 2分22秒 ※左ストレート
×伊藤澄哉(戦ジム/スーパーライト級6位)
中村は野性味あふれるファイトスタイルから、“人獣”とも評される。日本拳法仕込みのサウスポーから放たれる破壊力抜群のパンチを武器に、2021年7月には大雅からダウンを奪って判定勝ち。11月にはYA-MANに判定負けを喫したが、大激闘を演じて強烈なインパクトを残す。今年6月の『THE MATCH 2022』ではレオナ・ペタスから番狂わせの勝利を収めた。しかし、10月のチャンヒョン・リー戦では2RにTKO負けを喫しており今回が再起戦。戦績は12勝(10KO)5敗。第6代DEEP☆KICK -60kg王者。
伊藤は地下格闘技キックの大会『益荒男』や『飛車角』で活躍、17戦(15KO)無敗の戦績を引っ提げて2019年11月にRISEでプロデビュー。3戦3勝2KOの快進撃を続けていたが、2021年9月の4戦目で実方拓海に初黒星を喫した。2022年4月にはYA-MANと初のOFGマッチを行ってダウンの応酬の末にKO負け、8月には山口侑馬に負傷判定で敗れている。女子ムエタイで活躍する伊藤紗弥の兄。
1R、サウスポーの中村に伊藤は左回り。伊藤は右ミドルを蹴ってからの右三日月。頭を動かす中村に伊藤は右のパンチを軽くだが当てていく。入ってくるところへ右ミドル、ジャブ。中村はほとんど手を出すことなく1Rを終えた。
2R、中村は前に出ながら左ハイ、伊藤はおちついてかわすと右ロー。中村は伊藤が入ってくるところに右ストレートで前へ出る。さらに左ミドル。伊藤もワンツーで応戦する。一気に攻撃モードに入った中村が出入りを繰り返してパンチを繰り出し、右フックからの左ストレートでダウンを奪う。
立ち上がった伊藤は猛然と打ち合いを挑むが中村は左のヒザをボディへグサリ。さらなる打ち合いで中村が左をヒットさせると飛び込んでの左ストレートが決まり、伊藤は後方へ吹っ飛んでダウン。ここでレフェリーが試合をストップした。
見事2022年ナンバーシリーズの最終戦を宣言通りのKOで締めくくった中村は「後楽園じゃなくて、次は俺に挑戦権があるから、直樹が一回もタイトル懸けんと逃げてるから。俺はワールドシリーズのメインで、こんな大会のメインじゃなくて、もっとデカいところで応援してくれる人いますか? 俺がタイトル獲って本気で世界に挑戦します。
伊藤代表、来年はタイトルマッチお願いします。自分だけじゃなく伊藤選手は65kg狙える強さあります。強い人とやらせすぎです。プロデュースをしてあげてください。相手が逃げてなかなか試合が決まらない中、受けてくれて感謝します。俺の今年ラストマッチを応援してくれた皆さん、ありがとうございました。冬は休憩して怪我を治して復帰するのでよろしくお願いします。もっと強くなって帰って来るから」とワールドシリーズのメインイベント、世界への挑戦、ライト級王座への挑戦など様々なことをアピールして“冬眠”に入ると宣言した。