▼ヘビー級 5分3R
〇スダリオ剛(HI ROLLERS ENTERTAINMENT / PUREBRED)6勝1敗
[2R 0分30秒 TKO]
×ヤノス・チューカス(ルーマニア/ハンガリー)7勝1敗
大相撲での最高位は西十両5枚目、元貴ノ富士 三造ことスダリオ剛は、エンセン井上の指導のもと、2020年9月にMMAデビュー。フィリピンと日本のハーフとして高い身体能力を誇り、MMA転向後は、プロレスラーのディラン・ジェイムス、宮本和志をTKOに下すと、ミノワマンにもカーフキックを効かせてTKO勝ち。しかし、2021年6月にシビサイ頌真に3Rにリアネイキドチョークを極められ初黒星を喫した。
米国修行も経て、10月の横浜大会では米兵のSAINTを相手に1Rに左ボディからの右フックでKO勝ち。その後、練習中に怪我を負い、手術とリハビリで暫く試合から遠ざかっていたが、さらなる米国修行も敢行し、約9カ月ぶりの参戦となった2022年7月のRIZIN.37で4連勝中の関根“シュレック”秀樹をカウンターの左ストレートでマットに沈め、復帰戦をTKO勝利で飾っている。
対するヤノス・チューカスは、CageRageの後継団体であるUltimate Challenge MMA(UCMMA)が主催しているアマチュア大会で実績を積むと、2019年2月のUCMMAでプロデビュー。19秒でリアネイキドチョークによる一本勝ちを収めた。
デビューから3試合連続1R決着で3連勝後、2021年12月からはFightStar Championship、Cage Glory Championshipで再び3連勝。2022年6月にホームのルーマニアで行われたHeroes Fight Leagueでアリン・コンスタンチレスキューを1R、パウンドアウト。プロ戦績7戦7勝、フィニッシュ率100%を記録している。
プロ公式戦では無敗だが、2017年3月のアマチュア大会で現UAE Warriors参戦中のアメド・テジャニ・シェフ(※UAEWでクリス・バーネットに1R TKO負け)に2R TKO負け。2019年10月のEuro Fight Nightではエキシビションマッチとして、現Bellator2勝1敗のルーク・トレイナーに一本負けしているマック・ソスノウスキを相手に1R TKO負けも喫している。
オーソから左前手のフック、右フックを強振して組んで倒して削ることを得意とするチューカスだが、テイクダウンディフェンスには難もあり、「組み技を強化してきた」というスダリオは、いかに対外国人を相手にいつもの力を発揮するか。
1R、ともにオーソドックス構え。パンチのフェイントから右ローを打つスダリオ。チューカスはワンツーから組み。四つになるスダリオ。右ヒジを打つがそこで押し込むチューカスは、左で差して投げ。スダリオは内無双で凌ぐ。
コーナー背にするスダリオにチューカスは左で差しギロチン狙いから払い腰! 投げられたスダリオだがスクランブルから立ち上がり。
右カーフキックを当てるスダリオ! しかしチューカスも右を当てると前に。しかし続く右は軸がブレる。右ストレートを突くチューカスに右アッパーを当てるスダリオ! 最後にダブルレッグ狙いでゴング。
2R、先に前に出るチューカス。スダリオは左インロー、右ローと前足を突く。打撃に身体が流れるチューカスは、飛び込んでの右ハイも自らバランスを崩して下に。
その立ち上がり際にスダリオは右フック! 後方にふっ飛んで倒れたチューカスに一気にパウンド! 試合を決めた。
試合後、スダリオはリング上で「こんにちは! 何も考えてなかったです。とりあえず勝ったんで、大晦日、お願いします」とマイクで語った。