撮影/安村発
RISE 156
2022年3月27日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント 第4代フェザー級(-57.5kg)王座決定戦 3分5R無制限延長R
×平野凌我(MTS/同級1位)
判定0-2 ※49-49、48-49、47-48
○梅井泰成(TEAM TEPPEN/同級6位)
※梅井が第4代王座に就く。
平野は英雄伝説アジアトーナメント3位に輝いたことのある岡山の実力者で、戦績は10勝(4KO)4敗1分。2021年7月大会ではYU-YAを失神させ担架に乗せる戦慄の初回KO勝ちを収め、10月大会でもSB日本フェザー級1位・手塚翔太を2R1分52秒でKO。今年1月大会では当時1位の竹内将生に判定勝ちして今回のタイトルマッチへ辿り着いた。
梅井は4歳の頃より始めた空手、中学一年から始めた柔道、そして高校ではレスリングと、様々な格闘技経験を持つ。柔道では全国中学柔道大会に出場し、レスリングでは近畿大会で3位入賞。19歳でキックボクサーを志し、2019年10月にはRIZINで植山征紀と対戦(判定負け)。その後、TEPPENに移籍して2021年7月大会ではランキング上位の山川賢誠をKO、11月には宮崎就斗に初回TKO勝ちして現在4連勝中。戦績は12勝(3KO)6敗。
両者は2020年11月に対戦し、その時は梅井が判定勝ちしている。
1R、序盤はローの蹴り合い。サウスポーの梅井は待ちの体勢で前へ出てくる平野のパンチをかわしての左ストレート、ヒザ蹴り。平野はフックを繰り出して突っ込むが、梅井はステップ使ってかわしていく。
2R、梅井は強い左ミドルからの左ハイを2発。ガードの上からだったが衝撃が響いたか、平野がふらつく。梅井はそこでラッシュをかけ、左ヒザを突き刺すと腹を抑える平野。梅井は左ハイ、左ヒザ蹴りと攻勢に出るが、平野は左フックで逆襲。平野のパンチを見てかわし、左ストレートを返す梅井。それでも平野は接近して左右フック。梅井は左ミドルも蹴る。
3R、ミドルの蹴り合いからローの蹴り合い。梅井の左ストレートに平野も左ストレートを返すが、直後に梅井は左ハイ。平野の入り際に左ストレートを合わせる梅井。ローブローで倒れた梅井に平野が攻撃を加えてしまいイエローカードが提示される。ステップを使って打っては離れる梅井を追う平野。強引に前へ出ていくと平野のフックも梅井を捉え始める。
4Rも距離を詰める平野。梅井は回り込んでヒザを蹴り、すぐに離れる。平野の突進に前蹴りで対抗する梅居だが、平野はどんどん突進して前へ出る。そこへ梅井が左フック。平野が前へ出てくるところに一発を合わせる梅井が優勢を印象付けた。
両者抱き合って始まった5R。すると両者足を止めての打ち合いを始める。お互いに声を出しながらフックを打ち合う。大きく当てる平野か、細かく当てる梅井か。互いに相当な疲労を感じさせ、互いに寄りかかるようなクリンチが続く。それでも互いに突き放してパンチを繰り出し、平野は飛びヒザ蹴りも。試合終了のゴングが鳴ると、死力を尽くした両者は抱き合った。
判定は2-0で梅井が辛勝。平野はその場で泣き崩れ、梅井も涙を見せた。
梅井はマイクを持つと「僕から3つ言わせて欲しいことがあるんですけれど」と3つのアピール。ひとつめは今までお世話になった人たちへの感謝として「感謝しきれないくらいなんですけれど、形になる物が見せられて本当によかったです」と言い、2つめは「RISE王者になったからMMAに挑戦したいです。僕は柔道、レスリングのバックボーンがあるので自信があるので、いつになるか分からないですが楽しみに待っていてください。全員叩き潰します」と、MMAへの挑戦を表明。
そして「もうひとつ、4月2日のカードは全部決定してないですよ、僕が出ます。出るしかないでしょう。今日の内容では満足できないので出たいです。精密検査は受けるので」と、4月2日(土) 東京・国立代々木競技場第一体育館で開催される『Cygames presents RISE ELDORADO 2022 ~Tenshin Nasukawa Finalmatch~』への連続出場をアピールした。