ロングリーチを活かした戦い方を得意とする池田(右)があえて接近戦での打ち合いを見せた 撮影/小久保松直
Krush.135
2022年3月26日(土)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第10試合)Krushバンタム級タイトルマッチ 3分3R延長1R
×壬生狼一輝(力道場静岡/王者)
判定0-2 ※29-30×2、30-30
○池田幸司(ReBORN経堂/挑戦者)
※池田が第8代王座に就く。壬生狼は初防衛に失敗。
壬生狼は昨年3月に吉岡ビギンを破り、プロ無敗でKrushバンタム級王座を戴冠。会見などではプロレスラーの大仁田厚さんになりきったキャラクターと、ふんどしなどの奇抜な衣装でインパクトを残し、昨年一躍ブレイクしたファイターだ。
しかし、Krush王者として出陣した昨年の5.30K-1横浜武道館大会で行われたバンタム級日本最強決定トーナメントでは決勝戦で黒田斗真にKO負け。リマッチとなった12.4K-1エディオンアリーナ大阪大会でも黒田に延長戦の末に判定負けを喫している。池田との初防衛戦は2連敗からの再起戦となる重要な試合。
池田は壬生狼と同じくK-1バンタム級日本最強決定トーナメントに出場したが、優勝した黒田に一回戦で敗退。しかし、その後はKrushのリングで峯大樹、藤田和希に2連勝し、上り調子でバンタム級戦線を盛り上げる立役者となっている。
1R、前へ出てパンチを繰り出す壬生狼を前蹴りとミドルで迎え撃つ池田。ロングリーチを活かし、壬生狼が入ってくるところに右ストレートを合わせ、右ローを蹴る。壬生狼も飛び込んでの右ストレートをヒットさせる。ジャブ、前蹴りで距離をとる池田に壬生狼は連打で詰めて行く。壬生狼のアグレッシブな前進が目立ったが、池田も自分の距離を保って壬生狼のさせたいようにはさせなかった。
2R、壬生狼の右ローをしっかりとスネでカットする池田。壬生狼の突進をジャブと前蹴りで止めるが、それでも入り込んで左ボディを叩く壬生狼。右ストレートも壬生狼は入れる。強打で攻めまくる壬生狼へ池田は右カーフキックを狙い撃ち。壬生狼が下がるとヒザを突き上げる。ここで逆に池田が前に出て打ち合い、右カーフを蹴る。池田がワンツーから飛びヒザをヒット。壬生狼は後退しながら左右フックを打つが、池田は打ち合いながらヒザを突き上げ、右カーフを蹴る。
3Rも前に出るのは池田。右カーフを徹底して蹴る。壬生狼も左右フックで応戦し、左ボディを打つ。至近距離での打ち合いでも負けない池田。前に出て距離を詰める池田はアゴを突き上げ、壬生狼は右ローを蹴る。池田が前蹴りから右ストレート2連打、両者足を止めての打ち合いとなり、壬生狼は鼻血を出す。そして最後まで足を止めての打ち合い。
フルラウンド両者とも攻撃の手を休めず、フルに動き続けた熱戦は、判定2-0で池田が勝利。喜びを爆発させた池田は「こうやって今、ずっと求めてきたチャンピオンベルトが巻けるのも応援してくださっている皆様のおかげです。本当にありがとうございます。これからはK-1の初代バンタム級王者を目指して頑張ります」とアピールした。