元GLORY世界ヘビー級王者リコ・ヴァーホーベン(オランダ)が、ヘビー級史上初の4団体統一王者であるオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)に挑戦することが発表された。米国BCCの報道によれば、WBC世界ヘビー級タイトルマッチとして2026年5月23日にエジプトのギザのピラミッドで開催される『ギザの栄光』で両者は対戦する。
ヴァーホーベンはバダ・ハリ、グーカン・サキ、ベンジャミン・アデグビュイ、ピーター・アーツ、エロール・ジマーマンなど数々のレジェンドに勝利し、キックボクシング界の頂点に上り詰めた。2013年10月にGLORY世界ヘビー級王座に就くと、GLORY史上最多の王座防衛記録(13回)を打ち立て、約12年間無敗。66勝(21KO)10敗の戦績を残し、2025年11月にGLORY王座を返上した。
UFCとの交渉もあったが、ヴァーホーベンはボクシングを選択。2014年に一度だけボクシングの試合に出場し、1勝をあげている。
ウシクは現WBAスーパー・WBC・IBF世界ヘビー級王者で、24勝(15KO)無敗。2025年7月以来の試合となる。
ヴァーホーベンは「私は12年間、キックボクシングのヘビー級無敗チャンピオンとして君臨し、目指していたことをすべて達成しました。しかし、長い間トップの座に居続けたことで、ハングリー精神が消えたわけではなく、むしろ強まったのです。私は快適さを求めていたのではなく、別の世界で得られる最高の挑戦を探し始めたのです。ウシクはボクシング界で無敵だ。そういう挑戦こそが私を突き動かす。無敵vs.無敵。最強同士が最強と戦う」と、この戦いに意欲を燃やしている。
米国のボクシング専門家は「巨大なミスマッチ」と、この一戦に冷ややかな反応を示しているが、ウシク自身はヴァーホーベンを「偉大なチャンピオンです」とリスペクト。「しかし、これはボクシングです」と付け加えている。
ヴァーホーベンはキックボクシングのヘビー級選手としては均整の取れた体型で、蹴り技を得意としていた。パワーあるパンチでなぎ倒すよりも、蹴りで相手をコントロールするテクニシャンタイプというヘビー級キックボクサーとしては珍しいスタイルで一時代を築いた。パンチだけのボクシングでどこまでウシクに対抗できるだろうか。
また後日、『アリエル・ヘルワニ・ショー』に出演したヴァーホーベンは、UFCからのオファーについて「それはまともな、まともなオファーだった。でも、2つを並べて考えてみてほしい。アンソニー・ジョシュアとの大きなクロスオーバー戦、そしてそれに見合う多額の報酬、あるいはUFCへのクロスオーバー、それはまた別の話だ。デリック・ルイスは素晴らしいファイターだ。彼はUFC内で有名な選手だが、私が求めるような存在感は持っていない。分からないけど、UFC移行に向けた良い『導入戦』にはなっただろう。でも僕は『いや、アンソニー・ジョシュア戦を狙おう』と思った。それで決まったんだ(※最終的にウシク戦に決定)
(GLORYでの収入とほぼ同水準だった?)100%そうだ。かなり近づいていた。妥当なオファーだった。ネット上には様々な情報が溢れているが、あれは完全に事実無根だ。『UFCが突然現れて“リコは無名だから”って』みたいな話は絶対に違う。UFCが突然現れて『リコは無名だからクソみたいなオファーをしよう』なんて言うわけがない。彼らは絶対にそんなことしなかった。むしろ非常に敬意を持って接してくれて、他のファイターに提示する条件と比べてもかなりまともなオファーをくれたんだ。その気持ちは本当に伝わってきた。でもMMAというスポーツ全体や、GLORYで私が築いてきたものを考えると、『自分にとってあまり意味がない』と感じるんだ」と語っている。