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【UFC】アデサニヤがウィテカーに判定勝ちでミドル級王座防衛、トゥイバサ5連勝で歓喜のシューイパレード! キャノニアが衝撃TKO勝ち、ロクサンが無敗オニール相手に引退試合で敗れるも「すべて出し切った」

2022/02/13 09:02
【UFC】アデサニヤがウィテカーに判定勝ちでミドル級王座防衛、トゥイバサ5連勝で歓喜のシューイパレード! キャノニアが衝撃TKO勝ち、ロクサンが無敗オニール相手に引退試合で敗れるも「すべて出し切った」

(C)Zuffa LLC

 2022年2月12日(日本時間13日)、米国テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターにて『UFC 271: Adesanya vs. Whittaker 2』が開催された。

UFC 271: Adesanya vs. Whittaker 2 速報

現地時間2022年2月12日(土)、日本時間13日(日)
米国テキサス州ヒューストン /トヨタ・センター

【メインカード】

▼UFC世界ミドル級選手権試合 5分5R
〇イスラエル・アデサニヤ(ナイジェリア)22勝1敗(UFC11勝1敗) 184lbs/83.46kg
[判定3-0] ※48-47×2, 48-46

×ロバート・ウィテカー(豪州)23勝6敗(UFC14勝4敗) 184lbs/83.46kg
※アデサニヤが4度目の王座防衛

 アデサニヤとウィテカーの両者は、2019年10月「UFC 243」での「UFC世界ミドル級王座統一戦」以来、2年4カ月ぶりの再戦。その時は、正規王者のウィテカーからカウンターの左右フックでダウンを奪った暫定王者アデサニヤが2R パウンドアウト勝利。王座統一に成功している。

 その後、アデサニヤはヨエル・ロメロとパウロ・コスタを相手に王座防衛。2021年3月に2階級同時制覇を狙ってヤン・ブラホヴィッチのライトヘビー級王座に挑戦したが、テイクダウンを奪われての判定負けでMMA初黒星。わずか3カ月後の2021年6月にマーヴィン・ヴェットーリを挑戦者に迎えてミドル級王座防衛に臨み、判定勝ちで3度目の王座防衛に成功している。

 対するウィテカーは、アデサニヤに敗れて王座陥落後、ダレン・ティル、ジャレッド・キャノニア、ルヴィン・ガステラム相手にいずれも判定勝ちで3連勝。今回のタイトルマッチに漕ぎつけた。王座奪還なるか。

 最初のフェイスオフでのグローブタッチで、拳を差し出したウィテカーに対し、じゃんけんぽんの仕草で最後にパーを出して、ウィテカーの拳を包み込んだアデサニヤ。試合前からすでに勝っているという心理戦か。

 1R、ともにオーソドックス構えから。長い左前手を出すアデサニヤ。ウィテカーは右ローから。遠間に立つアデサニヤは右ローを返す。ウィテカーも右ローを当てる。

 アデサニヤの左ハイをかわすウィテカー。サウスポー構えにスイッチしての左ローはアデサニヤ。オーソに戻し右ローも。ウィテカーは右のダブルで飛び込むがかわすアデサニヤは右カーフキック! サウスポー構えになっての左ハイはウィテカーがかわすが、金網に詰まってのアデサニヤの左ストレートにフラッシュダウン。すぐに立ち上がり、低いダブルレッグに入るも、切るアデサニヤ。

 アデサニヤの右ミドルとウィテカーの右ストレートが交錯。なおも低いダブルレッグに入るウィテカーだが、切るアデサニヤ。

 2R、左のダブルで前に出るウィテカー。さらに左のダブルがアデサニヤの顔をとらえる。左ローを打つアデサニヤ。関節蹴り、ヒジ打ちのフェイトで狙い。左で飛び込むウィテカーに右のカウンターを当てるアデサニヤ。

 なおも左のダブルで前進、右ハイは空ぶりのウィテカーはダブルレッグテイクダウン!足を束ねに行くが、金網で立つアデサニヤ。右で差すウィテカーだが、突き放すアデサニヤ。左の蹴りのダブルはブロックするウィテカー。

 3R、詰めて来たアデサニヤ。ウィテカーの入りをかわして左ミドルを突く。アデサニヤの右に、左ジャブを合わせるウィテカー。左ジャブをダブルで突く。かわすアデサニヤはカウンターの右を当てる。

 シングルレッグに入るウィテカー。タックルを切りヒザを突くアデサニヤ。右の蹴りをつかんでテイクダウンはウィテカー! スタンドバックにつこうとするが、金網まで歩くアデサニヤは片足をかけようとするウィテカーにキムラクラッチを仕掛けて離れる。

 右カーフキックを当てるアデサニヤ! ウィテカーも右を突いてアデサニヤのバランスを崩す。左ジャブにはアデサニヤは左ミドルを合わせる。初めてテイクダウンを奪ったウィテカーだが、抑え込めず。

 4R、左のダブルの2発目を大きく振ってかすめるウィテカー。左右の足をスイッチするアデサニヤは、右ロー! そこで組もうとすrるウィテカーを突き放す。アデサニヤの右に合わせてダブルレッグテイクダウンはウィテカー! すぐに背中に跳び乗り、あご下に腕を巻こうとするが、首を守り落としたアデサニヤ!

 詰めるアデサニヤは左の蹴りを上下に。しかし見切るウィテカーは左のダブルも右はカウンターを警戒してか続けず。左を打つアデサニヤが前へ。そこにカウンターで組むウィテカーが金網に押し込み、アデサニヤが離れたところにウィテカーが右フックで飛び込んでところでブザー。

 5R、先に詰めるアデサニヤは右ロー。そこにカウンターの左を当てるウィテカー。アデサニヤはじりじりと詰めて左前蹴り。それを左に回って左ジャブのウィテカー。両者ともに決定打にはならず。シングルレッグに入るウィテカー。切るアデサニヤ。アデサニヤの右手がアイポークも再開。

 ダブルレッグをドライブしてテイクダウンをトライするウィテカー。しかし金網ですぐに「立つアデサニヤに、ウィテカーはヒジ。しかし突き放すアデサニヤは頬を叩いて前に。ここもダブルレッグで組むウィテカー。切りながら金網背にするアデサニヤ。

 左で差して投げるウィテカー。残すアデサニヤは金網背にしてブザー。力のこもる最後の攻防後、両者はハグ。アデサニヤは勝利を確信か、ウィテカーの手を挙げて讃えた。

 判定は3-0(48-47×2, 48-46)でアデサニヤが4度目の王座防衛に成功。試合後に「前回、自分は彼からすべてを奪ったので、彼がすべてを賭けてこの試合に臨んでくることは分かっていた。彼は失うものは何もない。彼はディフェンスもしっかりしていた。足を蹴ってテイクダウンを防いだ。UFCには新しい選手もいる、でも、チャンピオンは自分だ。欲しいなら取りに来い。このケージの中では自分がビッグドッグだ次は6月頃かな、楽しみにしていてほしい」と勝利のコメント。

 続けて、歓声に笑顔を見せた敗者ウィテカーは、インタビュアーのダミエル・コーミエーから「この歓声!今日はよりよいパフォーマンスで、イジーのベルトを奪うに足だけのことができたと思いますか?」と問われ、「うーん、第1ラウンドは不安定なスタートだったけど、その後のラウンドはすべて自分が取っていたように思う。まあみんな、ジャッジに委ねるなって言ってくれているのかな。それはそれ。心を賭して、思いっきりやれて、幸せだよ。でも......そうだな......悔しいな......俺は、十分やったと思ってたし、取れたって思ってた」と、2R以降は自身のラウンドだったと回答。

 さらに、コーミエーから、「何か驚きはあった? 君のテイクダウンが成功していたのは見れば分かる通りだけど」と問われると、ウィテカーは「正直なところ、驚いたことはなかった。自分のプランがうまくいっていたことのほうに驚いているよ(笑)。ゲームプランを実行できて、その結果に驚いた。それはそれとして、だからって取り上げるつもりはなくて、彼がチャンプで、今回また俺を倒して2回目の勝利をした。俺たちは2人の、世界最高の選手だってことで、自分自身それを分かってるし、彼だってそう分ってる」と語っている。

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