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【UFC】アデサニヤが王座防衛。モレノがフィゲイレードを極め、メキシコ人初のUFC世界王者に! エドワーズ勝利もネイトは見せ場作る、ムハマッドがマイア下す、クレイグが圧巻サブミッションTKO!=UFC 263

2021/06/13 09:06
【UFC】アデサニヤが王座防衛。モレノがフィゲイレードを極め、メキシコ人初のUFC世界王者に! エドワーズ勝利もネイトは見せ場作る、ムハマッドがマイア下す、クレイグが圧巻サブミッションTKO!=UFC 263

(C)Zuffa LLC

 2021年6月12日(日本時間13日)、米国アリゾナ州グレンデールのヒラ・リバー・アリーナにて、『UFC 263』が開催された。ワクチン接種が進むなか、最大収容人員数1万9000人の同アリーナで、入場制限なしの有観客イベントとして大歓声のなか行われた。

UFC 263:アデサニヤ vs. ヴェットーリ 試合速報

現地時間2021年6月12日(土)、日本時間13日(日)
米国アリゾナ州グレンデール/ヒラ・リバー・アリーナ

【メインイベント】

▼ミドル級タイトルマッチ 5分5R
〇イズラエル・アデサニヤ(ナイジェリア)183.5lbs/83.23kg
[判定3-0] ※50-45×3

×マービン・ヴェットーリ(イタリア)184.5lbs/83.69kg
※アデサニヤが防衛

 メインイベントはUFC世界ミドル級王者イズラエル・アデサニヤが、イタリアのマーヴィン・ヴェットーリを迎え撃つ3度目の防衛戦。さらにUFC世界フライ級王座をかけたダイレクトリマッチとなる、デイブソン・フィゲイレードvs.ブランドン・モレノ戦も行われる。

 ミドル級王者のアデサニヤは、20勝(15KO)1敗のフィニッシャー。唯一の黒星は2021年3月に1階級上のライトヘビー級戦で王者のヤン・ブラホビッチ(ポーランド)に判定負けしたもの。今回はミドル級に戻しての再起戦となる。

 対する挑戦者ヴェットーリはミドル級3位の強豪。2018年4月にアデサニヤと対戦し、接戦の末、スプリット判定で敗れている。以降、セザール・フェレイラ(腕十字)、アンドリュー・サンチェス(判定)、カール・ロバーソン(リアネイキドチョーク)、ジャック・ハーマンソン(判定)、ケビン・ホランド(判定)を相手に5連勝で、王座挑戦&リヴェンジの機会を得た。

『モータルコンバット』の三度笠姿で入場のアデサニヤ。

 1R、オーソドックス構えから入るアデサニヤは右ロー。サウスポー構えのヴェットーリは圧力をかけていくが、アデサニヤはサークリング。左ローを打つが、それをキャッチしたヴェットーリがテイクダウン! ガードの中に入れるアデサニヤは金網を背に立ち上がり、離れる。

 サウスポー構えのアデサニヤ。左ミドルからオーソに戻し右ショートアッパー。金網を背にしながらヴェットーリの左右を顔を左右に傾てかわして回る。オーソから右ミドルハイはアデサニヤ。さらに右から左ハイもかわすヴェットーリは圧力をかけていく。

 2R、ヴェットーリの右前足に左ローはアデサニヤ! 作戦通り圧力をかけて金網に詰めてダブルレッグはヴェットーリも、両足を広げ突き放すアデサニヤ。左ハイも下がりながらに。しかし押し戻すアデサニヤは左ローを走らせる。バランスを崩すヴェットーリ。左ハイをガード当てるアデサニヤ。

 3R、右前蹴りはアデサニヤ。しかしヴェットーリは早々にダブルレッグテイクダウン! アデサニヤの身体を中央に向けてハーフから背中を着かせると、アデサニヤの脇差しての立ち上がりにリアネイキドチョークへ! 腰をズラしたアデサニヤが正対し、立ち上がり際にヴェットーリは足関節も、手がアイポークに。

 再開。右アッパーはアデサニヤ! サウスポー構えから左カーフキックを2連打で当てる。ワンツーのダブルで前に出るヴェットーリ。金網をサークリングして避けるアデサニヤ。左カーフキックでついにスリップしたヴェットーリ。立ち上がるヴェットーリに右前蹴りも金的に。

 4R、詰めて四つからテイクダウンはヴェットーリ。しかしリバーサルしたアデサニヤが上に。スタンドに戻し、左ローはヴェットーリ。しかしヴェットーリのジャブをかわして左ローの打ち下ろしはアデサニヤ! さらに下に散らして左ハイはアデサニヤ。ここはブロックするヴェットーリがシングルレッグへ。そのまま金網詰めるも動けず。

 5R、右ミドルハイはアデサニヤ。ブロックするヴェットーリはダブルレッグも差し上げるアデサニヤが突き放す。右ジャブのダブルから詰めるヴェットーリ。しかしアデサニヤの懐は深い。右ジャブに効いたそぶりのフェイクを見せるアデサニヤ。ケージを背にケージを蹴ってのスーパーマンパンチも遠い。最終ラウンドで流し始めたか。しかしヴェットーリもダブルレッグへ。アデサニヤが差し上げてブレーク。

 残り50秒。カウンターを狙うアデサニヤ。は右ハイ。ブロックするヴェットーリは詰めるが、ダブルレッグもアデサニヤが差し上げて、ミドル級に戻り歓喜のブザー。判定へ。3者50-45で勝利したアデサニヤは、ケージの中で、「ヴェットーリに『お前のことは嫌いだけどリスペクトする』と言った。会見でも冷静に対処していた。実はUFCに来るかもしれない将来のファイターが殺された。みんな覚えておいてほしい。ニュージーランドの選手だった。この試合は彼に捧げたい。最後のスパーリング、凄かったよ」と、練習仲間を追悼。

 続けて「僕の強敵(ロバート)ウィテカー、あいつがいるよね。まだ新型コロナウイルスはどうなるか分からないけど、いつでもいい。なぜなら、俺がチャンピオンだから」と、語った。

◆アデサニヤ「ヴェットーリの目を見たら、魂が体から離れていくようだったから、“怖いんだな”と言ってやった」

「試合を完全にコントロールしていた。コーチ に“飽 きるな! ”と 怒られたこともあったから、“ああそうだ、そのとおり、集中しないと”と思ってね。ラウンドの数さえもわからないけど、集中しないといけないと思うときがあって、でも、楽しかったよ。脅威は全然なかった。背中を取られたときでさえ、まったく驚異を感じなかった。ほんの少しも、だ。逆転した場面があったんだけど、相手のガードの中で回って、チョークを仕掛けた。あのセクシーなチョークで、相手の目を見てこう言ったんだ。“怖いんだろ?”ってね。あいつの目を見たら分かったんだ。神に誓って、あの表情は絶対に忘れない。絶対にね。彼の目を見たら、魂が体から離れていくようだったから、“怖いんだな”と言ってやった。

 とても満足いくものだったよ。それで、“今ここで俺が勝ったと言ってもいいんだぞ”と言ったら、“絶対にない。俺が勝った”と言いやがる。アホなのか? まあ夜の眠りに役立つならなんだっていいさって感じだったけどね。顔にパンチを浴びせて、足への蹴りも入れて、明日にはあいつは足を引きずることになるだろうけど、俺は平気さ。でも、もっと顔を殴ってやればよかった。向こうのボクシングが上達していたから、彼と彼のコーチが頑張った結果だ。相手がうまく対応していたから、こっちはやりたいように試せなかった。だから最悪だと思ったんだ。映像を見て、“いいじゃん。今回の試合はすごくいい感じだ”と思ったんだけど、同時にもっとやりたいと思った。まあでも、5-0で勝ったんだから、グラッツィエ(イタリア語でありがとう)だな。ベラの言葉通りだ」

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