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【UFC】ポイエーがマクレガーを2R TKO! チャンドラーがUFCデビュー150秒TKO勝ち=「UFC 257」

2021/01/24 09:01
【UFC】ポイエーがマクレガーを2R TKO! チャンドラーがUFCデビュー150秒TKO勝ち=「UFC 257」

(C)Jeff Bottari/Zuffa LLC via Getty Images

 2021年1月23日(日本時間24日)、アブダビのヤス島に特設された「UFCファイトアイランド」にて、「UFC 257」が開催された。

UFC 257: Poirier vs. McGregor 2

現地時間および日本時間2021年1月24日(日)
アラブ首長国連邦・アブダビ/UFCファイトアイランド

【メインイベント】

▼ライト級 5分5R
○ダスティン・ポイエー(米国)156lbs/70.76kg
[2R 2分32秒 TKO] ※右フック→パウンド

×コナー・マクレガー(アイルランド)155lbs/70.31kg

 6年半ぶりの再戦。ポイエーとマクレガーは2014年9月に対戦し、その時はマクレガーが1R1分46秒 TKO勝ちしている。

 マクレガーは2020年1月にドナルド・セラーニに40秒 TKO勝ちして以来、1年ぶりの試合。2020年6月にSNS上で引退宣言後、復帰戦となる。試合数では、この6年半でマクレガーが8試合、ポイエーは13試合をこなしている。

 ポイエーはマクレガー戦後、ライト級に転向後、マイケル・ジョンソンにKO負けしたものの8勝2敗1NC。マックス・ホロウェイとの暫定王座決定戦では判定勝利で王座を獲得。しかしハビブ・ヌルマゴメドフにはチョークで敗れている。2020年6月にダン・フッカーに逆転の判定勝ちで再起を果たした。

 堀口恭司と同門のポイエーには、アメリカントップチームからマイク・ブラウンコーチも合流。フロリダでは、ハワード・デイビスJrの息子であるプロボクサーのダヤ・デービスとも練習を積んできており、マクレガーが得意とするボクシングでもどんな進化を見せるか。

 ともにサウスポー構え。先に中央に出たマクレガー。ポイエーに左を打ち込む。ポイエーはダブルレッグ&小外がけでテイクダウン。金網まで這うマクレガーは立ち上がると、体を入れ替えて肩パンチ! ポイエーも体を入れ替え右で差し上げて金網に押し込む。

 マクレガーはヒザを突き上げ、再び体を入れ替えケージレスリングに。左手で小手に巻くポイエー。右で差すマクレガーは肩パンチ。ポイエーの足の甲を踏みつけ、左手で三半規管に掌底を打ち、右手を脇から抜き、左ヒジを打ち込み離れる。

 ワンツーの左ストレートはマクレガー! さらに右ジャブ、右アッパー。ポイエーの左から右をかわして右ボディストレートも入れるが、ポイエーも右フックを返す。右ジャブを当てるマクレガー。左カーフキックを打つポイエーに右足でチェックしようとするマクレガーだが間に合わない。マクレガーは左の後ろ廻し蹴りも見せる。左のカーフキックを打つポイエー。ブザーにインターバルでマクレガーは椅子に座らず再開を待つ。

 2R、右ジャブを突くマクレガーは右アッパー! さらに左ローも。ポイエーも左ローを連打で返す。左ストレートが交錯。ポイエーは左ロー、右ミドル。マクレガーは右ボディを突く。ポイエーの左カーフをキャッチするマクレガー。しかし足を戻すポイエーはさらに左カーフキック!

 マクレガーは右から伸びる左ストレート! しかしカーフキックを効かせたポイエーは、続くマクレガーの手打ちになった左をかわすと左ストレート!! 効かされたマクレガーは金網に詰まり防戦一方となるとポイエーは左右ラッシュから右フック! マクレガーがダウン。レフェリーが間に入った。

 足をひきずり立ち上がったマクレガーは「カーフキックは痛い……」とつぶやくなか、ポイエーは、ATTで堀口恭司のセコンドにもついたマイク・ブラウンとハグ。

 ケージの中でのインタビューで、「ハッピーだよ。サプライズはない。コナーにこの試合を受けてくれてありがとう。この結果、この姿に感謝している。チームと妻にも感謝している。(カーフキックが効いた?)テクニカルな試合をしようと、相手をしっかり見て、ボクシングもキックボクシングも闇雲には打たなかった。1R目の終わりはちょっと効かされていたけど、カッとしないようにアウトポジションをキープし、カウンターに注意したよ。マックス・ホロウエイがボクシングが上手いと言うかもしれないけど、僕は彼を2度倒してる。コナー相手にこのボクシングを見せた僕も凄いだろ?」と打撃戦を振り返った。

 続けて、「彼には敬意しかない。また(コナーと)やらなくちゃいけないかもね。何でもタイミングだ。ハビブが帰って来よう来まいと、この試合だってタイトルマッチでもおかしくない。そういうつもりで戦ったんだ。僕はチャンピオンだ(※引退を表明しているハビブ・ヌルマゴメドフが王者)」と存在を誇示。

 最後には「ルイジアナ、愛してる。早く帰らないと、帰ってからやることがあるんだ(地元サウスルイジアナで妻と起ち上げた「グッドファイトファンデーション」※地域振興の財団)。みんなサイトをチェックしてね」とマクレガーも50万ドルを寄付した財団について語った。

 一方、敗れたマクレガーは、「長い時間、試合から離れていたから結果はしょうがない。またカムバックしたい。もちろんアクティブに行きたい。このビジネスを続けるためにも。カーフキックが効いたよ。足が死んだ。それで自分にとって快適な動きが出来なくなった」と敗因を語ると、今後について、「すぐにでも戻ってきたい。ダスティンはいいやつだ。自分も誇りを持ってここに立った。ハングリーな若手も出てきている。また立て直してきたい」と、納得した表情を浮かべてオクタゴンを下りた。

 ライト級頂上決戦のひとつであるこの試合を現地アブダビで観戦したハビブ・ヌルマゴメドフは、どう見たか。会見でダナ・ホワイト代表は「ハビブは『自分の方が高いレベルにあって倒せる』と語っていたけど、その(復帰の)感触はポジティブには聞こえなかった」と証言している。2位のポイエー、4位のマクレガーに加え、ライト級では、1位のジャスティン・ゲイジー、トニー・ファーガソン(5位)を下した3位のシャーウス・オリヴェイラらも控えている。

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