【セミメインイベント】
▼女子フライ級 5分3R
○ジェシカ・アンドラージ(ブラジル)126lbs/57.15kg
[1R 4分55秒 KO] ※右ボディ
×ケイトリン・チョケイジアン(米国)126lbs/57.15kg
アンドラージは元UFC世界女子ストロー級王者。2019年5月の「UFC 237」で王者のローズ・ナマユナスに挑戦し、ナマユナスのキムラロックをスラムで頭からマットに叩きつけて失神KO勝ち。ストロー級王座を戴冠した。しかし、2019年8月の中国大会で挑戦者のジャン・ウェイリーに1R TKO負けで王座陥落。2020年7月の「UFC251」ではナマユナスとの再戦でスプリット判定でリベンジを許し、今回、フライ級に転向。
チョケイジアンは女子フライ級1位。当初、アンドラージと対戦予定だったジェシカ・アイに2018年12月にスプリット判定負けも、ジョアン・カルダーウッド、ジェニファー・マイアに判定で連勝。
2020年2月の「UFC 247」では王者ヴァレンティーナ・シェフチェンコに挑戦も、3R クルスフィックス&パウンドによるTKO負けで王座奪取ならず。5月にシェフチェンコの姉であるアントニーナに判定勝ちし再起を果たしている。アンドラージより18cm長身だ。ニューヨーク在住の魅津希の練習パートナーの1人でもある。
1R、ともにオーソドックス構え。詰めて右で差すアンドラージ。しかし差し返すチョケイジアン。そこを巧みに崩したアンドラージがテイクダウン。下から三角絞めを仕掛けるチョケイジアンをスラムで外すアンドラージ。さらに腕十字狙いに身体を離す。立ち際をフックで狙ったアンドラージ。
組み際のヒザは打点が高いチョケイジアン! しかしアンドラージの右ローにチョケイジアンは尻餅をつく。金網まで押し込みヒザはチョケイジアンも押し込むアンドラージは足をフットスタンプで踏む。
スタンド。クリンチボクシングを狙うアンドラージだが、テンカオを合わせるチョケイジアン! 入りにくくなるアンドラージだが左右の連打で前に出ると金網に詰めて得意のハイクラッチのシングルレッグでリフトしテイクダウン!
ここはすぐに立ったチョケイジアンだが、四つ組みから右ヒジを打つチョケイジアンにアンドラージはみぞおちにショートの右ボディ! 顔をしかめて背中を向け、腹を押さえて後退したチョケイジアン。明らかに効かせたアンドラージは跳びヒザ蹴りで追い、続けて右ボディフック! チョケイジアンが屈んで崩れたところでレフェリーが間に入った。1R 4分55秒、KO勝利。アンドラージはUFCのバンタム級、ストロー級、フライ級の3つの階級で勝利を収めた最初の女子ファイターとなった。
- Bantamweight
— UFC (@ufc) October 18, 2020
- Flyweight
- Strawweight
🇧🇷 @JessicaMMAPro becomes the first woman to earn a win in three weight classes. #UFCFightIsland6 pic.twitter.com/2X3ohOt6Zx
アンドラージのニックネームの「バチ・エスタカ(Bate Estaca)」は、ポルトガル語で「パイルドライバー」を意味するが、今回は体格差をものともせずパイルドライバーではなく、強烈なボディショットで女子フライ級1位を撃破。ストロー級に続く二階級級制覇に名乗りをあげた。
Got it done in 1️⃣.
— UFC (@ufc) October 18, 2020
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[ B2YB @O2Tactical ] #UFCFightIsland6 pic.twitter.com/3kXlKkd7Lp
試合後、アンドラージは公式インタビューで強烈なフィニッシュの瞬間について、「彼女のボディに一発を食らわせたら、わめき散らしながら、あっちを向いてしまったから、一瞬、試合が終わるかもと思ったけど、それでも彼女がまたこっちを向いてきたから、まだ終わってないと思って、もう一度いったの。そうしたらレフェリーが止めにきた」と振り返った。
"I hope I take (Chookagian)'s place in the rankings as number one, especially due to my history at 115."@JessicaMMAPro announced herself as a new flyweight contender with her first-round, TKO win. #UFCFightIsland6 | #InAbuDhabi | @VisitAbuDhabi pic.twitter.com/30tpPyStvR
— UFC News (@UFCNews) October 18, 2020
続けて、「本当に楽しかったわ。素晴らしいファイトウイークだった。何もかも幸せよ。バンタム級で戦ってきた(※2013年のUFC初参戦時はバンタム級。2015年からストロー級)から、慣れっこだったし、感触も良かったの。この階級の子たちは大きいけれど、私は強いし彼女たちと戦っていける」とフライ級での手応えを得て、再び頂きを目指すことを語った。