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レポート

【K-1】武尊がKO勝ちで涙「格闘技でもっとたくさんの人にパワーを」、Sウェルター級Tは木村が全試合1R KOで優勝! カリミアンが王座防衛、武居は対ムエタイ辛勝、瑠輝也が不可思との激闘制す、レオナが村越に完封勝利、久保がピケオーに競り勝ちV3=K'FESTA.3

2020/03/22 13:03

▼第10試合 スーパーファイト K-1スーパー・フェザー級 3分3R・延長1R
×村越優汰(湘南格闘クラブ/第2代K-1 WORLD GPフェザー級王者)
[KO 3R 2分33秒]
〇レオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS/Krushスーパー・フェザー級王者)


スーパー・フェザー級で日本人対決の好カードが組まれた。2019年11月の横浜大会で武尊を苦しめた第2代K-1 WORLD GPフェザー級王者・村越優汰(湘南格闘クラブ)と、K-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント決勝戦で武尊と対戦した小宮山工介をKOしているKrushスーパー・フェザー級王者レオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS)が激突。武尊戦を熱望している者同士のスーパー・フェザー級注目の日本人対決だ。


村越は、2011年4月にプロデビュー。RISEを主戦場に9連勝を飾り、2014年7月には第5代RISEバンタム級王座を獲得。同王座は2015年5月の初防衛戦で那須川天心に敗れて失い、2016年9月には王者と挑戦者の立場を入れ替えて再戦したが、判定2-0で惜敗した。


2017年12月からはK-1に主戦場を移し、2018年6月の「K-1 WORLD GP第2代フェザー級王座決定トーナメント」を制して王座に就くと、2019年3月には卜部弘嵩の挑戦を退けて初防衛に成功した。同王座は8月に返上し、打倒・武尊のために階級を上げて11月大会で対戦。判定負けを喫するも武尊を苦しめている。

村越はレオナについて、「同時にリードブローを出した時には相手の方がリーチがある。でもそこも自分はタイミングに自信がある。相手の攻撃をもらわず自分の攻撃を当て、テクニックで相手を上回りたい」とレオナを技術で攻略すると宣言。


対するレオナは“石の拳”と称される強打を武器に、大雅、山本真弘、朝久泰央らを撃破。2019年6月のK-1ではK-1 WORLD GP第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント準優勝(優勝は武尊)の実績を持つ小宮山工介をもKOした。9月には西京佑馬を下して第9代Krushスーパー・フェザー級王座に就き、12月には山本直樹をKOして初防衛に成功している。戦績は26勝(11KO) 5敗1分。


村越について、「アウトボクサーですが、全然僕の方がアウトボクシングは上手い。リーチもあるし60kgで戦ってきた経験も僕の方が多いので全然余裕。あっちがアウトボクシングをやるなら、それ以上のアウトボクシングをやって何も出来ないようにしてやろうかなと。もし打ち合いに来てくれるんだったら、ガッツリと受けて立つ」と、村越がどんな距離で戦おうとも対応できると自信。さらに、「相手を見て一階級下の王者だったので小さいと思った」「結果を出して武尊選手に何も言えないようにさせる」と。村越に勝って打倒・武尊へ一歩進みたいとする。

1R、サウスポー構えの村越に、オーソドックス構えのレオナは右ローから。村越は蹴り合いをつかんで軸足を払ってこかす。右ミドルを当てるレオナ。村越は左前蹴り。廻し蹴りも見せる。半身気味に圧力かけ右ローはレオナ。村越の右ジャブにカウンターの右ストレート! さらに右を連打しダウンを奪う! さらに右ヒザはレオナ。


2R、右の奥足ローを当てるレオナ。圧力をかけてコーナーに村越を詰める。村越の左の攻撃に内側にステップし右の強打を当てるレオナ! 右ミドル。右のカウンターを狙う。村越もその打ち終わりに右ジャブを返す。

3R、村越のパンチに右の打ち下ろしのストレートを当てるレオナ。しかし村越も左ストレートで反撃。遠間から当てるレオナに村越は得意の三日月蹴りを打てない。入っている村越に、レオナは怒涛のラッシュから右ストレート! この試合2度目のダウンを奪うと、立ち上がってきた村越に嵐のような猛攻! 左右フックも交え連打で倒し、KO勝利!


驚異の8連勝(5KO)を決めたレオナは試合後、マイクを持つと「具合が悪くて家で見てる母ちゃんに『勝つことが出来たよ』と報告したいです。皆さん見て分かる通り、僕が一番強いと思うんですよ。武尊選手とやったら面白いと思いますので、今日、武尊選手も試合をやるんで見比べてもらって、年内にやれればと思います」とあらためて武尊に宣戦布告した。

▼第9試合 スーパーファイト K-1スーパー・バンタム級 3分3R・延長1R
○玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス/Krushスーパー・バンタム級王者)
[判定2-0] ※30-29, 30-30, 30-28

×金子晃大(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/第3代Krushバンタム級王者)


スーパー・バンタム級のスーパーファイトで、Krushスーパー・バンタム級王者の玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)と、第3代Krushバンタム級王者・金子晃大(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)が対戦。目が離せないスピードスター同士の戦い。

スーパー・バンタム級王者・武居由樹選手の首を狙う、ライバルになる可能性を持った両者で次の武居の日本人の相手が誰になるのか、注目の日本人対決となる。


当初、玖村は金子と11月のタイトル防衛戦で戦う計画もあったが、オファーされた金子がタイトル挑戦を辞退したため林勇汰と防衛戦を行った(玖村が判定勝ち)。

2019年の『K'FESTA.2』では金子が玖村将史の兄・修平と対戦し、倒し倒されの大激闘(バックブローでダウンを奪われた)を演じた。玖村将史は「兄が負けたことは気にしていないけど、同じ階級であれだけ盛り上がる試合をしていたのでそれ以上の試合をしたい。(金子が連勝中なのは)単純に自分より強い選手とやってないから」と意気込む。


金子は昨年8月に林勇汰を試合をして、デビュー以来の無敗記録を「9」に伸ばして以来の試合となる。年始にはタイの名門ジム・ペッティンディーアカデミーへの武者修行も敢行した。「きれいに勝ってKOして、次はタイトルマッチをやりたい」と、ビッグインパクトを残してスーパー・バンタム級王者・武居由樹の首を狙うと宣言。


1R、ともにオーソドックス構え。金子の右ミドルに右フックを合わせに行く玖村。互いに前蹴りからワンツーの右が伸びる玖村! さらに左フック。金子は右ミドルを当てるが、そこにワンツーを振る玖村。玖村のボディ打ちに金子も負けじとボディにミドルを当てる。玖村の左に右をかぶせに行く金子。玖村は左ボディから左フックを腹・顔面とダブルでヒット!


2R、右ロー、ミドルは金子! 玖村は蹴りにワンツーを狙う。さらに右ストレートが玖村の顔面をかすめる。玖村は左ジャブ! さらに左フックの刺し合い! 金子の右ミドルに玖村の脇が赤くなる。玖村もジャブのダブル、さらに右ストレート! 金子の左目下が腫れる。


3R、右ミドルは金子。しかし戻しの際ですぐに右を突く玖村。互いにスピーディーな展開のなか、左のジャブ・フックの玖村に金子はカウンターの左フック! 玖村も左を返すとジャブで金子のアゴを上げさせる。さらに左ボディ! 金子は右ミドル! 玖村は単発に終わらずパンチを散らしていく。一進一退の攻防は、判定2-0で玖村が接戦を勝利。兄の敵討ちに成功した。

▼第8試合 スーパーファイト K-1フェザー級 3分3R・延長1R
×小澤海斗(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/第2代Krushフェザー級王者)
[3R 0分0秒 TKO] ※唇裂傷によりレフェリーストップ

○ジャオスアヤイ・ソー.デッチャパン(タイ/K-1 WORLD GP第3代フェザー級王座決定トーナメント準優勝)


フェザー級のスーパーファイトで、小澤海斗(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)とジャオスアヤイ・アユタヤファイトジム(タイ)が対戦。

小澤は空手とアマチュアボクシングをバックボーンに2014年6月のKrushでプロデビュー。11戦目で武尊の相手に抜擢され、乱闘騒ぎを起こすなど武尊に喧嘩を売って注目を浴びた。2016年8月には大岩龍矢を破り、第2代Krushフェザー級王座に就く。武尊には2016年11月の初代フェザー級王座決定トーナメント決勝戦で連敗を喫するもののライバルとして君臨。


 しかし、西京春馬に連敗を喫して2戦目ではタイトルを奪われ、ジョージ・バレラ、芦澤竜誠にも敗れるなど大きく後退。覇家斗、鷹大に連勝して再び波に乗るかと思われたが、鷹大戦で左手拳を骨折し、今回が約9カ月ぶりの復帰戦となる。戦績は14勝(7KO)7敗2分。


対するジャオスアヤイはムエタイの二大殿堂のひとつ、ルンピニースタジアムで活躍する新星。二段式の飛びヒザ蹴りやハイキックといった大技でKOを量産し、2019年11月の第3代K-1フェザー級王座決定トーナメントでK-1初登場。一回戦では必殺の飛びヒザ蹴りを決めて安保璃紅をKOし、準決勝でも卜部弘嵩との延長戦に及ぶ激闘に勝利。決勝こそ江川優生の左ボディに沈んだものの、鮮烈なインパクトを残した。戦績は64勝(19KO)35敗2分。


1R、サウスポー構えで左ミドルから入る小澤。オーソドックス構えのジャオスアヤイは右ハイもバックステップでかわす小澤。右跳びヒザで入るジャオスアヤイに左ミドルを返す。ジャオスアヤイも小澤の左ミドルに左ストレート! さらにノーモーションの右ストレートで小澤からフラッシュダウンを奪う! 腰を落としながらすぐに立つ小澤は詰めて打ち合いに持ち込み、ジャオスアヤイの右アッパーに右フックでダウンを奪い返す! 立つジャオスアヤイにラッシュもコーナーで耐えるジャオスアヤイ。

2R、右ローを奥足に当てるジャオスアヤイ。小澤の左ローの蹴り返しはローブローに。中断後再開。左ボディストレートを当てる小澤。ジャオスアヤイは跳びヒザで強引に詰める。さらに小澤の右の打ち終わりに、シャープな左フックをアゴに入れてダウン奪取! 立つ小澤は跳びヒザから近づき、バックフィストを強振するが、その打ち終わりにジャオスアヤイは右ハイ! 小澤はこのラウンド2回目のダウン。唇をカットする。


3R、唇を大きく切っている小澤。ドクターチェックで試合続行不可能と判断されTKO負け。小澤は9カ月ぶりの試合で白星を飾ることは出来ず。フェザー級王座決定トーナメント準優勝のジャオスアヤイが勝利した。19歳のジャオスアヤイは江川優生へのリヴェンジを望んでいるが今後は?

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