K-1K-1
K-1
レポート

【K-1】武尊がKO勝ちで涙「格闘技でもっとたくさんの人にパワーを」、Sウェルター級Tは木村が全試合1R KOで優勝! カリミアンが王座防衛、武居は対ムエタイ辛勝、瑠輝也が不可思との激闘制す、レオナが村越に完封勝利、久保がピケオーに競り勝ちV3=K'FESTA.3

2020/03/22 13:03

▼第19試合【株式会社フュディアルクリエーション Presents】スーパーファイト K-1スーパー・フェザー級 3分3R・延長1R
○武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者)
[2R 0分49秒 KO]

×ペッダム・ペットギャットペット(タイ/ペットギャットペットジム/元BBTVスタジアム認定フェザー級王者)
※アダム・ブアフフ(モロッコ)は来日不可能で欠場。


当初、武尊はISKAオリエンタルルール世界ライト級王者アダム・ブアフフ(モロッコ)とお互いのタイトルを懸けてのダブルタイトルマッチを行うことになっていたが、新型コロナウイルスの影響等で来日不可能となり、元BBTVスタジアム認定フェザー級王者のペッダムに白羽の矢が立った。


武尊は急遽の対戦相手変更について、「ペッダム選手はムエタイの世界の中でもひと握りのチャンピオンベルトを巻いた選手なので、その選手をKOして必ず勝ちます。ペッダム選手はヨーキッサダー選手よりアグレッシブ。試合を見ても退かないスタイルだと感じたので僕とかみ合うと思う。相手が変わったので対策も全部変わる。どういう選手にも対応してそれを乗り越える自信を付けたいと思っていたので、自分への試練だと思って今回の試合を乗り越えて自信に変えたい」と語り、今回の試合を「試練」と評した。


対する元BBTVスタジアム認定フェザー級王者ペッダムは、激しい試合が好まれるテレビマッチを主戦場としている。24歳で戦績は92勝(15KO)46敗2分。ニックネームは“黒いダイヤモンド”。K-1ルールに関しても「中国ではヒジなしルールで戦ったことがある。自分はパンチと蹴りを多用する選手なのでそれに合わせてやっていく」と、ヒジなしルールを経験していることが大きいと語る。また、「ディフェンスもしつつ至近距離で今回も打ち合う」と、タイでの試合スタイルそのままに打ち合いをすると宣言。武尊とヨーキッサダー(昨年3月、武尊がKO勝ち)の試合も検証済みで、「ヨーキッサダーは自分より階級が下の選手で、自分の方が上なのでその点で勝てると思っている」と自信を見せている。


1R、ともにオーソドックス構え。先に右ミドルで牽制はペッダム。武尊も左インロー。さらに速い左フックから右ローの対角線攻撃で打つ。左インローの連打は武尊! ペッダムも左ミドル。しかし武尊もしっかりチェックし前足へのローでペッダムは後退。右ボディから左フックを突く。左インローをダブルで効かせる武尊! ロープに詰めて右をテンプルに当てるとペッダムがダウン! 落ち着いて武尊は詰めていく。


2R、詰めて来たペッダムは右ハイ。ブロックする武尊はコーナーを出るがペッダムは右ミドル! しかし武尊は右フックを当てるとペッダムは後退。果敢に右を打ち返しに行くが武尊は左右のラッシュ! ペッダムがガードを固めると、武尊は左右のボディを打ってから、最後は右フックを当て、返しの左でペッダムは頭から崩れ落ちてダウン。失神したまましばらく動けず。


さまざまなプレッシャーから解放された武尊は、コーナーで涙を流し、タオルで涙を拭うと、トロフィーを受け取り、マイクを握った。

リング上で武尊は、「応援ありがとうございました。ダブルタイトルマッチを楽しみにしていた皆さん、スーパーファイトになってしまって、でも、僕はタイトルマッチとか関係なく、試合で、試合内容で、見ている人たちや応援してくれる人にパワーを与えたいと思っていました。タイトルマッチが無くなったのは悔しいですけど、みなさんの応援のおかげで勝つことができたと思います。ありがとうございました」と語ると、言葉に詰まり、再び涙を流した。


涙を拭いながら武尊は、「いろんなことがやっぱり……大変なことはいっぱいあって……格闘技はほんとうに…ほんとうに人にパワーを与えられるスポーツで、いろいろ言われますけど、格闘技ってすごいスポーツだと思うので……格闘技でもっとたくさんの人にパワーを与えていきたです、僕は」と、振り絞るように語った。


続けて、「僕は、『今日は言うな』と言われてましたけど……やっぱり今こそ、こういうときだからこそ格闘技が、みんなにパワーを与えていけると思うんで、団体とか関係なく格闘技で日本中、世界中をもっと元気にしていきたいし、パワーを与えていきたいんで、でもたくさんの人の応援があってこそのことだと思うので、これからも格闘技全体を応援しもらって、必ずデカい大会をやりますんで、みなさん、そのときはもうK-1とか他団体とか関係なく、みんなで応援してもらって、みんなで白熱してパワーもらって帰ってください。それに向けて頑張ります。格闘技、最高!」と、団体の枠を超えたビッグマッチの実現を語った。

武尊の涙のマイクを受けた放送席の魔裟斗は、「選手のやりたいことをかなえさせてやるのも大人の役目だと思います」と武尊にエールを送った。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント