キックボクシング
レポート

【KNOCK OUT】無法島GP優勝はシュートボクサー西岡蓮太、ぱんちゃんが祥子をローキックで返り討ち

2020/02/11 14:02

▼第4試合 無法島GRANDPRIX 1回戦第4試合 64kg契約 BLACKルール 3分3R・延長1R
〇鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)
判定2-0 29-28、28-28、29-28
×与座優貴(橋本道場)
※鈴木が準決勝へ進出。


 鈴木はREBELS -60kg王者・鈴木宙樹の弟で、元々はMMAファイターとしてパンクラス・ネオブラッド・トーナメント2018フライ級(56.7kg)で優勝。8月の『REBELS』でキックボクシングの試合に臨み、パワフルなパンチで初回TKO勝ちを飾ると10月の『KNOCK OUT×REBELS』ではメインイベントに抜擢。二冠王・橋本悟を1R僅か45秒でマットに沈めた。11月には耀織も2Rでマットに沈めて3戦全勝(3KO)と怪物ぶりを発揮している。


 与座は2016年極真会館『第33回全日本ウェイト制空手道選手権大会』軽量級を19歳で制し、2017年には軽量級世界王者に。2018年4月の第35回全日本ウェイト制選手権では中量級に階級を上げて準優勝するなどトップ選手として活躍していたが、2019年3月にキックボクシングに転向。ほぼ月イチのハイペースで試合経験を積み、7戦全勝(3KO)と無敗の快進撃を続けている。


 1R開始から左右フックとヒザ蹴りで襲い掛かる鈴木。与座はこれを両腕ブロックし、ローとミドルを返していく。鈴木のラッシュが収まると、与座は前へ出てくる鈴木の右側へと回り込みながら蹴りをヒットさせていく。


 2R、構えを左右にスイッチして左ミドルと左右ローを蹴る与座。ステップワークを駆使して鈴木をかわす与座だが、鈴木の前蹴りがローブローとなって一時中断。与座は後ろ蹴り、顔面前蹴りと追いかけてくる鈴木にヒットさせ、空振りを誘っての左フックも。与座はさらに胴廻し回転蹴りも見せる。


 3R、鈴木の右がヒットし始め、与座の動きが止まる。クリンチに来たところで鈴木がヒザを突き上げ、モロに食らった与座はダウン。鈴木は一気にラッシュを仕掛けるが、大振りのため与座に当たらず、息を吹き返した与座が左ミドルとボディブローで反撃。鈴木がバテバテとなり試合終了。それでもダウンを奪った鈴木が判定で勝利し、準決勝へ進出した。

▼第3試合 無法島GRANDPRIX 1回戦第3試合 64kg契約 BLACKルール 3分3R・延長1R
×小川 翔(OISHI GYM/WBCムエタイ日本ライト級王座、HOOST CUP日本スーパーライト級王座、蹴拳ムエタイスーパーライト級王座、REBELS-MUAYTHAIライト級王座)
延長R 判定1-2 ※9-10、10-9、9-10
〇西岡蓮太(龍生塾/シュートボクシング日本ライト級王者)
※本戦の判定は29-30、29-29、29-29。


 WBCムエタイ日本ライト級王座、HOOST CUP日本スーパーライト級王座、蹴拳ムエタイスーパーライト級王座、REBELS-MUAYTHAIライト級王座などを獲得してきた小川。これまで木村ミノル、麻原将平、高橋幸光など名立たるトップファイターに勝利してきたテクニシャン。小学生で極真世界王者に輝くなど空手のバックボーンに裏打ちされた下段蹴り(ローキック)の強さには定評があり、高い防御力とタフネスに優れている。

 西岡は元々アマチュア時代から剛腕を武器にKOを量産する倒し屋。プロになってからもKO勝を狙うスタイルで将来を有望視されるSB関西期待の新星として注目を集めてきた。現在は、SBレジェンド吉鷹弘の元でメキメキ実力をつけ、4月大会でKNOCK OUT王者・不可思に圧勝、6月大会ではMA日本ライト級4位・増井侑輝からダウンを奪って判定勝ち、9月大会では五冠王・マサ佐藤を破り、6連勝と破竹の快進撃を続けていたが、12月大会で試合終了直前に町田光のバックドロップでポイントを奪われ、連勝がストップした。


 1R、西岡はジャブを多用して顔面とボディへパンチを打ち分けていく。小川は右ローを蹴りつつ、西岡のボディに左フックを合わせ始める。ラウンド終了直線、西岡の連打で右アッパーが入り、小川がダウン気味に倒れる。


 2R、小川は西岡のパンチをしっかりブロックして打ち返し、右ローも蹴る。西岡は顔面とボディの打ち分け、さらに連打をまとめて印象付ける。打ち合いが見られることもあるが、無理には打ち合わない両者。


 3R、前に出てパンチを打ってくる小川に西岡は回転の速いパンチを連打で当てに行く。長いリーチを活かしたジャブ、ストレートが小川を捉えるが、小川も強打を返してローにつなげる。小川の右ボディを嫌がる西岡が長い距離でストレートを当て、顔面前蹴りもヒットさせて本戦終了。西岡をジャッジ1名が支持するも本戦はドロー。


 延長R、グイグイと前に出る小川が西岡をコーナーへ追い詰めていき、西岡もカウンターで細かくパンチをヒットさせていく。小川は右ストレート、左フック、左右ボディと強打を決め、西岡はコーナーを背にしながらもカウンターの左フック、右ストレート。全身で打つような右ストレートをヒットさせ、小川も最後まで退かなかったが、判定2-1の僅差で西岡が準決勝へ進んだ。

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