RIZINルールでサバテロが活きる
――バンタム級は新チャンピオン誕生です。
「困りました(苦笑)。太田忍、佐藤将光、井上直樹選手を相手にあれをやりきれちゃうと、誰が対応できるんだろう? っていう……」
――日本勢はここでやられてしまうのかとちょっとショックでした。
「いや、ショックでしたね。井上選手……ギリギリでしたけれど。あの試合は本当に最後の30秒じゃないですか。最後まで戦う姿勢を見せに行ったこと。新しい判定システムでもサバテロ選手だったでしょう。本当に最後まで戦いに行ってサッカーキックからパウンド入って。あれで決めたと言っても過言ではない、サバテロ選手が勝ち取ったベルトだと思います」
――井上選手は、最終ラウンドに切れてしまったのでしょうか。
「肋骨を怪我してしまっていたようです。ただ、井上選手にはぜひ勝ってほしかった」
――サバテロのレスリングのドミネートスタイルもファンに浸透しつつあるなかで、あれも楽しめているのでは?
「どうですかね(笑)。会場の空気的にはテイクダウンされると『またか』って感じもあるかと。固めてヒジでスクランブルもあまりしないときもあるので。ただ大晦日は際(きわ)をちゃんとやるようになりました。テイクダウンして立たれる前提で、離れ際に武器を用意しておくのは良かったと思います。あとはサッカーキックも出せるようになってきたので、たとえばテイクダウンして離れてサッカーキックっていう、KNOCK OUTノUNLIMITEDルールのような戦い方もできるんじゃないかと(※3月7日『RIZIN.52』にKNOCK OUT UNLIMITED王者カルロス・モタが参戦し、伊藤裕樹と対戦)。それを身につけるとだいぶ怖い。RIZINルールならまだサバテロ選手を活かせるし、活かしてもらわないと」
――どうあれ、北米のトップどころと戦ってきた選手ではあります。フライ級はRIZIN GPの決勝含め、日本勢が世界で活躍している。次は、バンタム級です。昨年末にはUAE UAE Warriorsで藤田大和選手が元ONEのリース・マクラーレンに敗れましたし、モンゴル勢の活躍も目立ちます。
「そうですね、だから日本のバンタム級の選手は、世界に行きたいのであれば、サバテロ含め、そこの選手に勝たなきゃダメでしょ、と思います。吉野光選手や野瀬翔平選手があんなふうに(シンバートルに)負けるとも想像もしていなかったですし、その壁を越えないと」
――サバテロ選手自身は福田龍彌選手、後藤丈治選手らの名前を挙げていましたが。RIZINバンタム級王座戦線はどういう展開に?
「挑戦者として、福田選手や後藤選手もいいですね。相性で言えば、僕は安藤達也選手が相性いいんじゃないかなと思うんです。RIZINの日本人選手の中では一番噛み合うんじゃないかと。安藤選手だったらサバテロ相手にスクランブルに持っていけると思うんですよね、タックルの段階で。そこは見てみたいです」
――サバテロ選手以外の海外勢はいかがでしょうか。日本人選手が活躍できる階級としては、フライ級では実際に今世界のトップで戦っている選手がいますが、その上のバンタム級はどうなるでしょう。
「RIZINに日本人のバンタム級の選手は多いのですが、海外勢ではスーチョルとジヨンがROAD FCで再戦(3月15日)、アーチュレッタも海外なので、外国人選手をもう1、2人くらいは入れたいです。日本人がほかの海外勢と戦い、サバテロに挑むという分かりやすい競い合いになるのかなと(※3月7日『RIZIN.52』元LFA王者・ジョン・スウィーニーが佐藤将光と対戦)」
――マッチメイカーとして26年の展望を教えていただけますか?
「日本人の格闘家も選手たちも増えていっているなか、何より高みを目指して業界として世界に挑んでいきたいなって思いますよね。僕なんか外国人連れてきて『焼け野原にしてる』みたいなこと言われますけど。最終的にはやっぱりそこにチャレンジしていく日本人を見たいですし、そこに勝っていく日本人が見たいというシンプルなところではあります。自分は格闘家ではないので。でも格闘家たちは強さを求めてやっているわけですから、自分たちから海外に行けないのなら呼んでくるということで、海外のレベルを紹介するような仕事もできればと思います」
2月13日に4.12 福岡大会の会見を発表したRIZIN。新たなジャッジシステム、新王者ノジモフ誕生のライト級、日本人対決となったフライ級なども大いに語った柏木氏ロングインタビューは本誌『ゴング格闘技』NO.342に掲載。




