キックボクシング
レポート

【RISE】志朗が玖村将史から3度のダウンを奪う圧勝でリベンジ成功、原口健飛がダウンを奪うもチャド・コリンズに巻き返されてスプリット判定負け、那須川龍心がスーパーフライ級転向第一戦で1位・政所にダウン奪って勝利、白鳥大珠が三日月蹴り一閃の初回KO勝ち、麻火佑太郎が衝撃の左ハイキックKO勝ち、YURAが豪快KOで1回戦突破、ダウンを奪われた花岡竜が猛攻で逆転KO、大﨑一貴が初OFGマッチでKO

2025/08/02 13:08

▼セミファイナル(第11試合)RISE世界スーパーライト級タイトルマッチ 3分5R無制限延長R
〇チャド・コリンズ(オーストラリア/Stirkeforce/王者)
判定2-1 ※48-49、48-47、48-47
×原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/挑戦者)
※コリンズが2度目の防衛に成功。


 コリンズはタイ在住のオーストラリア人選手でこれまでにセクサン、パコーン、サックモンコンといったムエタイのスター選手を次々と撃破。2019年2月の初来日以来、不可思、海人、中野椋太、直樹、笠原弘希、ラーチャシン、チョ・ギョンジェに連勝し、2023年12月には初代王者ペットパノムルンを破ってRISE世界スーパーライト級王座を奪取するなど日本では負け無しだったが、2024年3月にGLORYのミゲール・トリンダーデに初回KO負けを喫した。


 6月に母国でルンキットをKOし、WMO世界タイトルを獲得。9月には麻火佑太郎を初回KOした。12月の「GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRANDPRIX」では1回戦でエイブラハム・ヴィダレスを撃破も準決勝でトリンダーデに再びKO負け。戦績は64勝(32KO)18敗2分。


 原口は空手出身で、高校からはボクシングを始めて17歳でプロデビューし、2016年西日本新人王決定トーナメントで準決勝進出。2017年にキックボクシングでプロデビューすると、わずか2戦目でACCELフェザー級王者となり、翌年(2018年)のRoad to RIZINキックトーナメントで優勝。2020年1月にRISEライト級王座に就き、2020年10月には「DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント」で優勝。


 2022年6月の『THE MATCH 2022』では第5代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の山崎秀晃に2R0分33秒、TKO勝ち。2023年3月にはジェレミー・モンテーリョをKOしてISKA世界王座を獲得。GLORYのランカーや推薦選手を次々と撃破し、2024年7月にGLORY世界フェザー級王者ペットパノムルンとの3度目の対決に臨んだが判定負け。2024年12月の「GLORY RISE FEATHER WEIGHT GRANDPRIX」では1回戦でミゲール・トリンダーデに初回KO負けを喫したが、2025年3月にイ・ソンヒョンに判定勝ちで再起した。戦績は27勝(17KO)5敗1分。


 1R、まずはインローを出し合う両者。原口はそのローにボディへのワンツーを打つ。コリンズのローをかわしながら蹴りを出す原口。原口が飛び込みのジャブ、顔面前蹴り。再びジャブがコリンズの顔面を捉える。左の三日月を突き刺していく原口は左ヒザも蹴る。



 左三日月に身体を丸めるコリンズに原口は左三日月を連発していき、いきなり左ハイを蹴ってダウンを奪う。一気にラッシュをかける原口はパンチの連打と右ボディ、三日月を蹴るがコリンズもパンチを打ち返して応戦した。オープンスコアは10-8×3で原口。


 2R、いきなり前へ出てパンチで襲い掛かるコリンズ。原口もジャブと右ストレートで応戦するが、コリンズの左右ボディをもらって動きが鈍る。離れて三日月を蹴る原口だがコリンズがすぐに距離を詰めて右ボディストレート、右ストレート。どんどん距離を詰めてパンチを打って来るコリンズに原口はパンチをかわしながら打ち返す。


 それでも前へ出るコリンズに原口がジャブと三日月のボディ攻め。コリンズは右フック、左ストレート、前蹴り。左ハイで原口がグラつく。原口は飛びヒザ、コリンズは首相撲からのヒザ。下がりながら三日月、アッパー、ヒザを打つ原口。OPスコアは10-9×2コリンズ、1名は10-10。


 3Rもワンツーと左ミドル、左右ボディで前へ出てくるコリンズ。原口は左ロー、ジャブ、飛びヒザ、左三日月で迎え撃つ。コリンズが組んでくるとヒザ。コリンズは左右ボディから右ストレートをヒット、さらに前へ出てパンチを打って行くコリンズ。原口の飛びヒザにも後退しない。左ハイも蹴るコリンズ。コーナーへ詰まった原口にコリンズが右ミドルから右ボディ、前蹴り、右フック、右アッパー、またヒザ。圧倒的な手数と圧力で前へ出るコリンズに原口はヒザ、右三日月、右ストレートを返すがコリンズは止まらない。OPスコアは10-9×2コリンズ、1名は10-10。


 4R、コリンズの右前蹴りに原口の動きが止まる。近付くとパンチをまとめるコリンズ。原口は下がりながら蹴るがパンチは大振りでスピードもない。コリンズは右ボディ、左ミドル。原口はジャブと右ストレート、左三日月。コリンズも右ローを返す。このラウンドはコリンズも手数と圧が減り、原口が蹴りを多く出す。ここで前へ出る原口が右ローを蹴り、コリンズが右ローを蹴ると右ハイを蹴る。両者かなりの披露が見える中、原口が攻めた。


 最終5R、原口が左のミドルとミドルハイ、コリンズが前へ出てきて左右ロー。コリンズの左右フックをかわして原口がヒザを突き刺す。逆に原口の左右フックをかわしたコリンズは前蹴り、ヒザ、左ハイ。コリンズは前に入る時に右足を上げて左三日月を蹴れないようにし、踏み込むとヒザ。原口もヒザ、左フックで応戦。コリンズが前へ出てヒザ、左右ボディ、右ボディ。原口にロープを背負わせ、コリンズが左右ボディとヒザでラッシュをかけた。


 判定は2-1でコリンズが追い上げに成功、逆転勝利をつかみ取った。


 コリンズはベルトを腰に巻くと「7カ月という長い期間が開きましたが私はここに帰ってきました。最初のキックは凄い痛かったですが、それを考えられないくらい次は頑張ろうと思えました。原口に感謝もリスペクトもあるし、私たちの間には強い絆があります。僕やったぞと言いたいです。11月のトーナメント楽しみにしています」と笑顔で語った。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.341
2025年12月21日発売
大晦日決戦に臨むシェイドゥラエフと朝倉未来ほか「特集◎大晦日を読む」では、5大タイトルマッチのインタビューと川尻達也らが試合解説。UFC平良達郎、40周年記念・水垣偉弥インタビューも
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント