撮影/安村発
MAROOMS presents KNOCK OUT 2025 vol.2
2025年4月6日(日)東京・後楽園ホール
※U-NEXTでLIVE配信
▼メインイベント(第8試合)スーパーファイト KNOCK OUT-BLACKウェルター級 3分3R延長1R
×中島 玲(ハイブリッドアカデミー/KNOCK OUT-BLACKウェルター級王者)
判定0-3 ※26-29×2、27-29
〇ユリアン・ポズドニアコフ(ウクライナ)

中島は2019年にボクシングでプロデビュー。2020年10月にプロ4戦目にして前OPBF東洋太平洋ミドル級王者・細川チャーリー忍を判定に破る大金星をあげて注目を浴びる。2023年4月には日本スーパーウェルター級暫定王者決定戦でTKO勝ち。2024年1月9日にボクシングで最後の試合を行い、6勝(1KO)2敗の戦績を残してキックボクシングに転向した。3月20日の『K-1 WORLD MAX』でヴィクトル・アキモフにKO負けも、6月のKNOCK OUT初参戦でKNOCK OUT-REDスーパーライト級王者・バズーカ巧樹にTKO勝ち。10月に漁鬼、12月に渡部太基を破り第2代KNOCK OUT-BLACKウェルター級王座に就いた。

ポズドニアコフは身長176cm(中島は167cm)、戦績14勝(6KO)4敗の22歳。ウクライナIFMA王座、Europe WKU K1 -70kg王座、ウクライナK1 WAKO王座を獲得。シッソンピーノンジムに寝泊まりしてシッティチャイと一緒に練習してムエタイの腕を磨き、タイで行われたKARATE COMBAT、カンボジアのクンクメール大会でも勝利している。

1R、左右へ動く中島にポズドニアコフはその進路を塞ぐように動く。前蹴りを多用するポズドニアコフに中島は右ストレート、ポズドニアコフは右カーフ。中島は左のショートフックを連打するがポズドニアコフのガードは固い。

左ミドルから左フックを狙ったポズドニアコフに中島は左ボディ。ポズドニアコフはワンツーで前へ出るとヒザを突き上げる。左カーフに中島は右フックを合わせる。左フックをもらった中島だが左ボディを連打。歩くようにして近付いて来るポズドニアコフに中島の左ボディがヒット。ポズドニアコフは顔を突き出して挑発する。

2R、前に出てくるポズドニアコフはバックスピンエルボーを出してしまい、注意を受ける。右ローからワンツーのポズドニアコフに中島は左フック。ポズドニアコフの左ハイで一瞬グラついた中島へポズドニアコフがヒザとパンチをまとめる。中島は足元がおぼつかないがパンチを打ち返す。ポズドニアコフが右フックからワンキャッチのヒザ蹴りを外側から回して蹴り、ダウンを奪う。


飛びヒザ蹴りで襲い掛かるポズドニアコフ。中島は右目上から流血し、ポズドニアコフと打ち合う。ポズドニアコフはパンチだけでなくつかんでのヒザも狙う。ポズドニアコフはノーガードで顔を突き出して挑発する。

3R開始と同時に中島にドクターチェック。再開後、中島は左へ回り込み左フック。ポズドニアコフは顔面へ前蹴り。バックハンドブローを放ち、ワンキャッチのヒザを蹴る。またもバックハンドブローがヒジになってしまい、ポズドニアコフはイエローカード(減点1)。ポズドニアコフの左ストレートで膝を着く中島だが、すぐに立ち上がる。ポズドニアコフはワンキャッチからのヒザ、テンカオも。中島は回り込みながらパンチを狙うが、ポズドニアコフは左右フックからヒザを突き上げる。何度も危険な角度から中島のアゴをめがけてヒザが突き上がり、中島は首相撲でも左右フックを打つ。

判定は3-0でポズドニアコフが勝利。初来日で王者・中島に完全勝利を収めてみせた。

マイクを持ったポズドニアコフは「一番は自分のトレーナーに感謝したいと思います。自分をここまで強くしてもらいました。僕は日本に来るのが夢で今回は夢がかないました。ファイトマネーはトレーナーのために使いたいと思っています。次回はもっといいファイトマネー、そしてベルトを懸けた戦いを待っています」とアピール。

続けて「今回の中島と僕の試合はうちはオビトvs.うずまきナルトでした。僕が歴史を変えました。次はタイトルマッチをぜひやりたいと思います」と嬉しそうに話し、「日本本当に大好きです」と叫んで拍手喝さいを受けた。
大会終了後、中島はタイトルを懸けての再戦を「すぐにでもやりたい」と要望。ポズドニアコフは「もっと高いファイトマネーをもらえれば」との条件付きだがタイトル戦を希望。山口元気KNOCK OUT代表も「6月、再戦をやってもらおうと思います」と6・22代々木大会で中島のタイトルを懸けての再戦を組みたいと話した。



