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コラム

【MMA】「朝倉未来vs.平本蓮」の5分5Rのラウンドマストをどう見るか? 物議を醸した「判定問題」から考えるジャパニーズMMAの未来

2024/07/24 16:07

「世界と戦うため」の環境設定で「世界で勝つため」に必要なことは?

 ユニファイドルールは、日本の各団体のルールと異なる部分も多い。それでも最新の傾向を反映させることは、日本の選手が海外で戦うときのためにも、必要だという。

福田 ABCのユニファイドルールは、ホームページを見れば簡単に入手できて、文面と同じルールを採用することはいくらでもできるんですけど、やっぱり解釈とか現場の運用の中身がズレてしまうと、それは日本独自のものになっておかしなことになってしまう。また、選手もそのような環境で長く試合を続けると日本から海外に出たときに、試合に集中できないような要素が増えてしまう。日本国内で世界の主要団体で行われている最新のものを競技面に反映できるようにして、選手がこれから海外に羽ばたくときに、違和感なく海外に行けるような環境を提供できるように努力していければいいなと思っています。

 競技運営が「世界と戦うため」に必要な環境を整えていくなかで、ファイターたちはどんな選択をするのか。

「打高組低」と言われるなか、コストパフォーマンスの低い組み技をディフェンスに徹底して、スタンド勝負する日本人選手が増えた場合、その打撃は、そのテイクダウンディフェンスは、そのケージレスリングは、海外勢と戦えるものなのか。テイクダウンする方も同様に、それは海外勢を相手に極めに至る、ダメージを与えるものなのかが問われてくるだろう。

 世界のMMA最前線では、いまや“出来ないこと”があるのは致命的だ。全てが高いレベルで強くなくては戦えないし、そのうえで際立ったフィニュシュの武器があることが、最高峰に向かうための必須条件になっている。

 強くなるための最短ルートはあってもチートはない。自身の強みを活かし、弱みを減らし、いかにフィニュシュに向かうか。

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