キックボクシング
レポート

【DEEP☆KICK】K-1勢が大活躍、古宮晴が初回TKO勝ちで新王者に。啓斗が松山瞬に、佑典が山川賢誠をTKOして王座決定戦へ

2024/06/06 22:06

▼第7試合 DEEP☆KICK-60kg挑戦者決定トーナメント決勝 3分3R延長1R
×上野コウキ(直心会)
判定 0-3 ※28-30×2、29-30
◯GUMP(TEAM TEPPEN)
※GUMPがタイトルマッチ挑戦権を獲得。


 DEEP☆KICK-60㎏第8代王者・大樹(HAWK GYM)への挑戦権を懸け、トーナメントを勝ち上がってきた上野とGUMが激突した。両者は2020年7月『DEEP☆KICK 44』で初対決。そのときには上野が判定勝利を収めている。


 西日本統一ライト級王者の肩書を持つ上野は一発の破壊力には定評のあるキックボクサーで、健真(BLACK☆Jr)との準決勝を際どい判定で制して決勝に進出した。昨年6には大樹に挑戦し惜敗しているだけに、虎視眈々とリベンジする機会を伺っている格好だ。


 対するGUMPの性格は典型的な三枚目ながら、リングに上がったらテクニシャンに変身。その試合巧者ぶりには定評がある。TEPPENに移籍後、那須川会長からGUMPというリングネームを授けられ、階級をひとつ上げると覚醒。GUMPを名乗りだしてからは4連勝中といまだ負けを知らない。


 試合は接戦を予想する向きもあったが、1RからGUMPがワンツーとローを軸とした持ち前のテクニックでじわじわと上野を追い詰めていく。タイミングよく放ったハイが上野の頭をかすめる場面も。上野の動きをよく研究しているのか、GUMPは相手のガードが空いているところをタイミングよく攻撃するという作戦を貫いていた。


 2Rになると、GUMPがコツコツと打ち続けてきたローによって上野がバランスを崩す場面が目立って増えてきた。


 続く3R、上野はついにガス欠。弱った対戦相手に対し、まだスタミナ十分のGUMPはここぞとばかりに左ボディフックや右のテンカオで追い打ちをかける。もう上野に反撃する気力や体力は残っていなかった。


 試合後、大樹の本拠地である石川県で初めて開催される8月4日DEEP☆KICK石川大会に向けての抱負を聞くと、GUMPは涙ながらに語り始めた。「上野選手とはデビュー3戦目で一回負けている。そこからTEPPENに移籍して、今日は変わったところを見せられたと思っている。那須川会長に就いてもらい、トレーナーの方々にも練習をみてもらっている。これからの僕はめっちゃ強くなると思います」


 DEEP☆KICK王者の中では長期政権を築きつつある大樹を食うことができるか。

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