キックボクシング
レポート

【DEEP☆KICK】K-1勢が大活躍、古宮晴が初回TKO勝ちで新王者に。啓斗が松山瞬に、佑典が山川賢誠をTKOして王座決定戦へ

2024/06/06 22:06

▼ダブルセミファイナル1 DEEP☆KICK-57.5kg王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R
×山川賢誠(Kickboxing Academy Sapporo)
TKO 3R 2分34秒 ※レフェリーストップ
〇佑典(月心会チーム侍)
※佑典がトーナメント決勝に進出。


 昨年12月、DEEP☆KICK-57.5kg第3代王者に輝いたKING龍蔵(ROYAL KINGS)が返上したベルトを懸けた-57.5kg王座決定トーナメントが開幕。いずれの準決勝も逆転KOで決まるという波乱の幕開けとなった。


 DEEP☆KICK初参戦となる山川は北海道を拠点とする選手で、地元札幌で組まれた試合では2018年以降6戦全勝という驚異的な勝率を誇るキックボクサーだ。ちょうど1年前、札幌で開催されたRIZINでもKO勝ちを飾っている。


 対する佑典は勝っても負けてもKO決着を信条とする、関西を活動の拠点とするベテランだ。1R、試合の主導権を握ったのは佑典の方だった。動きに固さが見られる山川に対して、右ローで下半身を削って行き、左右のフック、さらにはボディフックを当ててく。山川も右フックやワンツーを返していくが、手数が少ないことは否めない。



 しかしながら2Rになると、山川はようやく緊張が解けたのか、見るからに重そうなワンツーで佑典の機先を制す。そして右フックで先制のダウンを奪う。明らかにダメージが残っていそうな佑典に対して、山川はさらに追撃し、ワンツーで立て続けに2度目のダウンを奪う。ここで勝負あったかに見えたが、その直後から佑典は反撃を開始。右フックで山川の足元をフラつかせる。


 そして3R、あとがない佑典は右フックを軸にラッシュを仕掛ける。相手の猛攻をなんとか凌いでいた山川だったが、2分過ぎ佑典が放ったバックハンドがクリーンヒットするとそのままダウン。ダウンカウントが進む中、レフェリーは動きがギコちない山川を試合続行不可能と判断し試合を止めた。3R2分34秒、佑典の逆転KO勝ちだ。


「こんなこともあるんだ」。あるジムの会長が放った一言がこの一戦の全てを物語っていた。やはり勝負の世界は最後まで何が起こるかわからない。山川は「ホームでは圧倒的に強くても、実はアウェイ(東京)では弱い」という汚名を、大阪でも払拭することができなかった。

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