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【RIZIN】鈴木千裕が金原正徳に初回TKO勝ちでフェザー級王座初防衛、バンタム級転向の牛久に太田が完封勝利、日韓対抗戦・スーチョルが中島にTKO勝ち、神龍が一本勝ちで「扇久保先生を超えます」、倉本がジヨンとの死闘制す、ベアナックル篠塚がKO勝ち、高木が西谷を初回KO

2024/04/29 15:04
【RIZIN】鈴木千裕が金原正徳に初回TKO勝ちでフェザー級王座初防衛、バンタム級転向の牛久に太田が完封勝利、日韓対抗戦・スーチョルが中島にTKO勝ち、神龍が一本勝ちで「扇久保先生を超えます」、倉本がジヨンとの死闘制す、ベアナックル篠塚がKO勝ち、高木が西谷を初回KO

(C)Keisuke Takasawa/RIZIN FF/GONG KAKUTOGI

 2024年4月29日(月・祝)16時から、東京・有明アリーナにて『RIZIN.46』が開催された。

▼第10試合 RIZINフェザー級(66.0kg)タイトルマッチ 5分3R
〇鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)王者
[1R 4分20秒 TKO] ※パウンド

×金原正徳(リバーサルジム立川ALPHA)挑戦者
※鈴木が王座初防衛に成功



 鈴木は、RIZINで5連勝後の2023年6月にクレベル・コイケが持つフェザー級王座に挑戦も、1Rに腕十字を極められタップアウト。しかし、400g体重超過したクレベルが王座剥奪の上、試合はノーコンテストに。

 続く2023年7月の『超RIZIN.2』で現Bellatorフェザー級王者のパトリシオ・ピットブル(ブラジル)と70kg契約で緊急対戦し、1Rに右フックでKO勝ち。大金星を挙げると、11月のRIZINアゼルバイジャン大会でヴガール・ケラモフを1R1分18秒、TKOに破り王座に就いた。今回が初防衛戦。

 金原は、元UFCファイターで元SRCフェザー級王者。RIZINではフェザー級で芦田崇宏、摩嶋一整にTKO勝ち。2023年4月の前戦では山本空良から再三のダウンを奪う判定勝ち。9月にはクレベル・コイケに判定3-0で勝利し、タイトル挑戦へ漕ぎつけた。



 国歌斉唱。目を閉じて胸に手を当てる金原に、鈴木はシャドーからエビからの柔術立ちを見せる。タイトルマッチ宣言。金原のセコンドには八隅孝平、所英男。鈴木には塩田GOZO、KJらがつく。ゴング。



 1R、グローブタッチ後、先に中央を取った鈴木。低めの構えで前足を少し上げながら圧力をかけて左ローは金原が避ける。ともにジャブを見せて、鈴木は左インローの後に右を強振して踏み込む。

 その右を掻い潜って事前の宣言通り、勇気を持って組みの金原は、高めのダブルレッグを仕掛ける。右手をオーバーフックで差し上げ、左手で顔を剥がす鈴木は、押し込む金原に左ヒザを突いて体を入れ替える。



 四つでロープに押し込み、左足で金原の右足を踏む鈴木。左右で細かいヒザ蹴りも。そこに右のヴァレリーキックを返す金原は左ヒザを腹に突く。鈴木も右ヒザを返すがローブローとなる。



 中断後、再開。ともにオーソドックス構え。左インローの鈴木。さらに右ローは金原がかわす。上体を立てた金原に対し、再び低い構えで右カーフを狙う鈴木は左インローも。金原は「蹴ってこい」と言う。右インローからカーフを狙う鈴木。2発目。金原の組みのフェイントに間合いを外す鈴木は右カーフをヒット。



 テイクダウンを警戒し、かなり低い構えの鈴木は左ジャブを細かく出してけん制。さらに右カーフをヒット。左手で自身の左ももを叩いてフェイントも織り交ぜ、左インロー。遠間から右ストレートも見せる。これはバックステップでかわす金原だが、続く鈴木の右ローを被弾する。さらに右カーフを当てる鈴木。左前手で結界を張る鈴木は、金原の前手の左フックはかわして右カーフを当てる。

 鈴木の左ジャブを見切る金原は、右のノーモーションをヒット! 鈴木の右ローはかわされるが、詰める鈴木は左フック。ここもかわした金原。しかし鈴木は左インローを当てる。右ボディストレートをかわした金原。鈴木は2発目の右ボディストレートを届かせると、得意の右ストレート。これをかわした金原は左から右のワンツーも、鈴木もかわす。



 息詰まるスタンド戦。鈴木の左右ローをかわした金原。徐々に圧力をかける鈴木は、下がりながら左ジャブを突く金原をかわして左ボディ! さらに右で前に。金原はレベルチェンジでテイクダウンのフェイントをかけるが、鈴木は反応しながらも圧力を止めず。

 左ジャブの金原をかわした鈴木の右に、一瞬足が揃った金原。追う鈴木はここでワンツーの右を強振。ダックして金原が避けるとロープ背に右を返すが、そこに右を狙う鈴木は望んでいた打ち合いの展開に持ち込む。

 コーナーに詰めた鈴木は右ヒザも。かわす金原に同側の右も振る鈴木。右に回りコーナーから出る金原をロープ際に詰める鈴木は足を止めてのワンツー。これを左右に上体を振ってかわした金原。鈴木の右アッパーより先に左フックを当てる。

 しかし、なおも右ボディアッパーの鈴木は、右から左フック。これも下がりながらもしっかり見た金原は右を打ち返すが、額で受けた鈴木は右を打ち返し! これをもらいながらも右に頭を傾け、左を振る金原だが、かわした鈴木は回転速く左!

 その圧力とともにガードを固める金原のガードを超える形で右を当てて金原にマットに両手を着かせると、ガードを固めて立ち上がる金原を詰めて右ヒザ! さらに左アッパーのダブル! 金原をダウンさせると鈴木はハーフガードの金原を潰して左のパウンドのラッシュ!




 金原の下からの腕十字もかわした鈴木が、金原が戻した両足を押し込んで中腰からパウンド連打すると、正面から見ていたリングサイドのサブレフェリーから、TKOのバトンが投げ入れられた。




 座り込んで苦笑した金原に、鈴木は正座してハグ。





 マット上で「有明! 言ったろ? 1R KO勝ちで。有言実行。絶対王者になるって。チャンピンになって、アゼルバイジャンの子供たちに約束したんです。みんなに何になりたい? と聞いたら『サッカー選手になりたいからサッカーする場所がほしい』と。アゼルバイジャンにフットサル場を作りたいんで、僕だけの力じゃなくてクラウドするんでご協力お願いします」と呼びかけた。



 続けて、「みんなありがとうございます。これからも絶対王者になる。日本のRIZINを俺が世界のRIZINにします! 俺について来い!」と叫んだ。

 さらに「6月ボクシング(6月23日の『KNOCK OUT』代々木大会)でガチファイトで戦ってきます。大先輩の五味(隆典)さんにKO勝ちするので見てください」と次戦をアピール。最後に「本を出しました。『稲妻メンタル』に何で俺が勝ち続けて真っ直ぐこれたかが書かれています。これ読んで、みんなでシビれる人生を生きようぜ」と語った。

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