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【ONE】マリキンがデ・リダー下し、三階級制覇! タン・カイがタン・リーをTKO、ブルックスが豪快スラムも反則スパイキングで王座陥落、ブラーがまさかのイエローカード3枚で失格、鈴木真治が本戦初登場でダウン奪いズーハオ降す、山北渓人がブルドッグチョークで一本勝ち!

2024/03/01 21:03

タン・カイがタン・リーとの再戦でTKO勝ち

▼ONE世界フェザー級王座統一戦 5分5R
〇タン・カイ(中国)正規王者
[3R 4分48秒 TKO] ※右ストレート→パウンド

×タン・リー(米国/ベトナム)暫定王者
※タン・カイがフェザー級統一王者に

 2022年8月の『ONE 160』以来の再戦。前戦ではタン・カイがタン・リーを判定3-0で下し、中国人男性初のONE王者となっている。

 タン・カイは2022年3月のキム・ジェウン戦で強打を爆発させて1R KO勝ち、ONE6戦無敗でタン・リーに挑戦すると、4Rに左フックでダウンを奪って判定勝ちで新王者となった。しかしその後、タン・カイは負傷のために欠場が続き、今回が1年7カ月ぶりの復帰戦となる。

 対するタン・リーは、2020年10月にマーティン・ニューイェンを3R TKOでベルトを巻いた。当時、ONE5戦無敗でタン・カイの挑戦を受けたが、判定負けで王座陥落。その後、タン・カイの負傷欠場もあり、2023年10月にイリヤ・フレイマノフと暫定王座決定戦を戦い、1R、内ヒールフックを極めて一本勝ち。暫定王者となった。

 正規王者のタン・カイは、会見で「初の中国人(男子)MMA世界王者になれたことを誇りに思うし、今週の金曜日にはタン・リーとの再戦に勝つつもりだ。カタールという国を愛しているし、ここにいることを誇りに思っている。金曜日の夜、タン・リーを相手に、そしてファンのために壮大なショーを見せるよ」と、王座統一に自信。

 さらに今回のタン・リー戦に向けて練習環境を変えてきたという。

「我々の新しいコーチはロシアのダゲスタン出身で、シンプルで実践的な戦闘スタイルに重点を置いている。打撃からグラウンドへのシームレスな移行は、ロシアの戦い方の強さだ。ファンのみんなには、完全にアップグレードされた、別の自分を見てもらえることを願っている」

 ライアン・ホール仕込みのタン・リーの足関節についても「僕も常に万全の準備をしてきたし、もちろんヒールフックを理由に戦略を変えるつもりはない。それはあまり重要ではないと思う。ヒールフックはそれほど複雑ではなく、誰でもできるから」と問題ないとした。

 王座戦の5Rに向け、「挑戦者として5R戦い抜くのは普通のこと。プロの格闘家にとって最も重要なことは勝つことだ。勝つことだけに集中したいし、もちろん勝つための最善の方法は早めにゴールすることだ。まばたきしないでほしい、一瞬で彼をKOする」とタン・カイは語っている。

 対する暫定王者タン・リーは会見で「みんな、僕が花火を持ってくることは分かっているはずだ。勝利したときの100パーセントのフィニッシュ率は全く下がっていない。俺たちにはやり残したことがある」とコメントした。



 また、公式インタビューでは、「前回の試合は、タン・カイとそのチームが練り上げた素晴らしいゲームプランと、この数年で最悪だった自分のパフォーマンスと意思決定の結果が組み合わさったものだった。今回は、リマッチが組まれるまで時間がかかった。自分にとってはゲームプランを練り上げる時間をとりとれた。まったく違った試合になるだろう。



 1回目の対戦ではこうすべきだった、というような戦いを披露するのが楽しみだ。試合はフィニッシュ決着になるだろう。自分のキャリアでは、もう判定には持ち込みたくないんだ。全力で攻め込んで、プレッシャーをかけていく。タン・カイは試合序盤から自分のパワーを感じることになる。正直に言おう。1Rで終わらなかったら驚きだ。なぜなら彼は試合の序盤で眠らされるからだ」とリベンジに絶対の自信をのぞかせている。



 1R、
サウスポー構えのタン・リーは細かいステップ。オーソのタン・カイが中央を取り、タン・リーは左ミドルでけん制。スイッチしての右ストレートもまだ遠い。互いに手数が少なく「アクション」の声がレフェリーからかけられる。



 圧力を詰めてタン・リーの頭を下げた動きに右の蹴りを狙うタン・カイ。右ボディストレート、リーの入りに左フックを狙う。タン・リーは左ミドル、足を取りに行く動きも見せて前蹴り。膠着気味の展開に両者にイエローカード。再開。タン・カイが右を大きく振ると右ボディストレートも。タン・リーは左の攻撃。その前足にローを打つタン・カイにリーは左で前に出てヒザを突く。



 2R
も中央を取るタン・カイに、サークリングするタン・リーは左ストレート、右サイドキックを遠間から見せる。タン・カイは右ボディストレート、右から左フック、左右のローをタン・リーの前足に突く。タン・リーはダブルレッグも、切るタン・カイは圧力を強め前に出る。そこに左ミドルはタン・リー。タン・カイにサイドキック、その前足に関節蹴りを打つ。喧嘩四つで前手を触り合い。タン・カイの左後ろ廻し蹴りは空を斬る。




 3R、
タン・リーが右関節蹴り、左のミドルをダブルで突くタン・リー。タン・カイは右ボディから左フックと繋ぐが、両者ともに被弾を警戒し、2人にイエローカードが出される。タン。リーは左ストレートから左ミドルにタン・カイも右ミドル、左ローの蹴り返し。タン・リーの右フックに左フックを狙う。さらにタン・カイは右ミドル、じりじりと詰めるなかで、頭を下げて入るフェイントから、角度をつけて踏み込んで右! 後方に倒れたタン・リーにパウンド連打で試合をフィニュシュした。


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