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【ONE】マリキンがデ・リダー下し、三階級制覇! タン・カイがタン・リーをTKO、ブルックスが豪快スラムも反則スパイキングで王座陥落、ブラーがまさかのイエローカード3枚で失格、鈴木真治が本戦初登場でダウン奪いズーハオ降す、山北渓人がブルドッグチョークで一本勝ち!

2024/03/01 21:03
【ONE】マリキンがデ・リダー下し、三階級制覇! タン・カイがタン・リーをTKO、ブルックスが豪快スラムも反則スパイキングで王座陥落、ブラーがまさかのイエローカード3枚で失格、鈴木真治が本戦初登場でダウン奪いズーハオ降す、山北渓人がブルドッグチョークで一本勝ち!

メインではマリキンがデリダーを下し、三階級制覇王者になった。(C)ONE Championship

 2024年3月1日(金)、カタールのルサイル・スポーツアリーナにて『ONE 166: Qatar』(U-NEXT配信)が開催された。

▼ONE世界ミドル級選手権試合 5分5R
×ライニアー・デ・リダー(オランダ)※ミドル級王者
[3R 1分16秒 TKO]

〇アナトリー・マリキン(ロシア)挑戦者 ※ヘビー&ライトヘビー級王者
※マリキンが三階級制覇

 メインイベントでは「ONE世界ミドル級(※93kg)王座戦」(5分5R)として、王者ライニアー・デ・リダー(オランダ)に、現ヘビー&ライトヘビー級二冠王者のアナトリー・マリキン(ロシア)が挑戦する。

 両者は2022年12月の『ONE FIGHT NIGHT 5』「ライトヘビー級王座戦」で対戦し、マリキンがデ・リダーを右フックでKOしてライトヘビー級のベルトを奪取している。

 ミドル級王者デ・リダーはブラジリアン柔術黒帯のグラップリング能力を武器に、プロデビューから16戦全勝。アウンラ・ンサンと2度対戦し、2020年10月のミドル級王座戦で一本勝ち、2021年4月のライトヘビー級王座戦で判定勝利を収め、2本のベルトを手にしている。ミドル級王座は2度の防衛に成功し、2022年2月にONE世界ウェルター級王者キャムラン・アバゾフ、7月に元ミドル級王者のビタリー・ビグダシュを退けている。2022年12月の階級を越えたマリキン戦がMMA初黒星だった。

 リマッチとなる今回の試合に向け、デ・リダーは自身のジム「コンバット・ブラザーズ」にオープンドア・ポリシーを導入し、オランダのブレダのジムに欧州の強豪MMAファイターが集う環境を作ってきたという。

 会見では、「この試合のために1年間、毎日練習してきた。今回はもう少し謙虚になろうと思っている」と、前戦の反省を活かしてミドル級王座戦を戦うとした。

 対するマリキンはMMA13戦全勝で、判定勝ちが一度も無い(9KO・4一本)フィニッシャー。2022年2月のONEヘビー級暫定王座決定戦でキリル・グリシェンコを2R KOで下し、暫定王者に。2022年12月にデ・リダーを初回 TKOでライトヘビー級王座も獲得。2023年6月にヘビー級正規王者のアルジャン・ブラーとの統一戦で3R、ブラーを打撃で圧倒し、がぶりから引き倒してパウンドアウト。ヘビー級統一王座獲得で二階級を制覇している。

 今回のミドル級でのデ・リダーとの再戦に向け、プーケットのタイガームエタイで「プロキャリア史上、一番ハード」な事前特訓をしてきたという。その強化は打撃ではなく「組み技」。

 公式インタビューに「今回はレスリングに集中した。デ・リダーがレスリングを仕掛けてくるのは間違いない。フリースタイル・レスリングに力を入れてきたから、自分をテイクダウンするのはそう簡単じゃない。それに、柔術にも取り組んだ。そして有酸素トレーニングとして水泳を新たに採り入れた」ことを明かしている。



 その結果、カーディオも高まり、打撃にもいい影響が出てている。



「シャドーボクシングやサンドバッグを使った練習では、自分が恐ろしいと思うくらい。スピードもパワーもあり、自分はタフだと感じているし、やる気も高まっている」



 会見では、「金曜日の準備はできている。3本目のベルトを獲りに行く。前と同じように彼をノックアウトする。この機会に感謝している。金曜日にここに来て、自分の力をみんなに見せることができるなんて、言葉では言い表せないくらい興奮している。3本のベルトだ。この右手を見てくれ。この右で、彼は金曜日に眠りについてしまうだろう」と、右の強打で三階級制覇を成し遂げると予告した。



 1R、
オーソドックス構えのマリキンに、サウスポー構えのデ・リダーは前蹴り、左ハイからヒザと繋ぐ。右のダブルで詰めるマリキンは右を当てる。組んで右で小手に巻くデ・リダーに、クリンチボクギングのマリキン、頭をつけてデ・リダーにいい組み手で組ませない。



 突き放してスタンド。右ジャブ&右カーフでマリキンをこかしたデ・リダーはラッシュに行くが、体勢を戻したマリキンは足払い、右フックで押し戻す。組んで右で差すデ・リダーだがマリキンは右ヒザを突く。シングルレッグへ。デリダーは右で差すが、差し返したマリキンがヒジ・ヒザ。デ・リダーは右ハイ、マリキンは右ボディ打ち。右カーフに再びマリキンは体勢崩す。



 2R、
左フック、右ボディで詰めるマリキン。デ・リダーは組んでのヒザ、シングルレッグもマリキンは切って下のデ・リダーには付き合わず。マリキンの右の打ち終わりにシングルレッグ。組みヒザも断ち切るマリキンは、打撃でボディ打ちから顔面と打ち分け、右アッパー! 軸を揺らしながら凌ぐデ・リダーの左右の腹を突いて右! グラ突くデ・リダーはケージを背にし続ける。マリキンは詰めてクリンチアッパーを突く。



 3R、
圧力をかけるマリキンに、デ・リダーはシングルレッグ。しかし、スプロールするマリキンはデ・リダーを潜らせずにグラウンドヒザ! デ・リダーの下からの腕十字もかわして体を離して右の蹴り。レフェリーがブレークもデ・リダーは立てず戦意喪失。そのままマリキンのTKO勝ちとなった。




 マリキンの腰と両肩に3本のベルトがかけられると、マリキンは「僕の夢は現実のものとなった」と歓喜。座り込んでいたデ・リダーを引き起こすと、「この男はレジェンドだ。タフだった。笑顔を見せてくれよ」と称えた。最後に5万ドルを獲得し、マット上で側転。最後はマット中央で大の字になって、妻と勝利を噛みしめた。

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