▼セミファイナル 第9試合 バンタム級 5分3R
×藤井伸樹(同級環太平洋王者/ALLIANCE)60.8kg
[判定0-3] ※28-29×3
〇竹中大地(パラエストラ和泉)※元同級環太平洋王者 61.0kg
修斗最激戦区と呼ばれる“黄金のバンタム級”にONE Championshipで活躍した竹中大地が帰還する。
松根良太、外薗晶敏、上田将勝、扇久保博正等、その時代毎に最強と呼ばれる歴代王者の中でも最強と呼び声が高い堀口恭司の後に台頭してきたのが、竹中大地。
竹中は2013年のプロ修斗デビュー戦から無敗のまま新人王を獲得。岡田遼、エダ塾長こうすけ、金海裕輝、佐藤将光、小蒼卓也を相手に5連勝を飾り、VTJでも土肥 聖帝 潤、ジョン・チュンイル、アラン・フィルポットに勝利している。
修斗で一気に環太平洋王者に駆け上がり、その後は主戦場をONE Championshipに移し、ONEバンタム級(※水抜き禁止の65.8kg)初戦で元コンテンダーのキム・デファンを下すと、レアンドロ・イッサをTKO、その後、ユサップ・サーデュラエフにスプリット判定で敗れてONEフライ級(※61.2kg)に変えてイヴァニルド・デルフィノにリアネイキドチョークで一本勝ち。
コロナ禍で試合が減るなか、2021年10月の『Road to ONE』で和田竜光と熱戦の末、スプリット判定負け。今回、約2年の沈黙を破り約7年ぶりに修斗のリングに上がることになった。
対するのは、全ての試合が激闘に次ぐ激闘の連続で“最も戦いたくない男”の異名を取る現環太平洋王者・藤井伸樹(ALLIANCE)だ。
2022年11月に行われた石井逸人との環太平洋バンタム級王座戦では、目まぐるしく攻守が入れ替わる、全ラウンドフルスロットルの大激戦の末に、藤井がスプリット判定を制し、環太平洋王座についている。
この一戦は満場一致で2022年度「ベストバウト賞」を獲得。そんな藤井が、今回過去にない最強の対戦相手を迎えることとなった。
相手を削って削って最後は己の身を削りながら勝利を掴むスタイルの藤井だが、スタンドからグランドワークまで全ての局面で穴のない竹中を相手にどう戦うか?
最後に立っているのは竹中か? それとも“ゾンビ”藤井か? 早くも今年度のベストバウト賞候補になり得る“黄金のバンタム”垂涎のマッチアップに期待だ。
藤井伸樹「この試合に向けてしっかり準備して来れたので、明日の試合に注目していただけたらと思います」
竹中大地「明日は7年ぶりの修斗ということで、強くなった姿を修斗ファンの皆さんにお見せしたいと思います。よろしくお願いします」→両選手試合前インタビュー
1R、サウスポー構えから左スーパーマンパンチ、左ミドルを当てる竹中は、藤井の組みを切り、逆にボディロックから藤井のアームロック狙いをかわして足をかけて引き出しテイクダウン。両足かけた完全バックを奪い、リアネイキドチョークを狙う。
2R、詰めて組む藤井に体を入れ替え、右で差して脇潜りスタンドバックから持ち上げ手を着かせてバック奪う竹中。藤井に向き直りをさせず、4の字ロックから残り10秒でマウントを狙うが、その際で立つ藤井がワンツーで攻めて竹中を下がらせてホーン。
3R、藤井の右を被弾した竹中が後退。詰める藤井の右の蹴りを掴んだ竹中がバックテイクも、それを落とした藤井が上に! パウンドに立ち上がる竹中をバックテイク。
チョーク狙いも立つ竹中は詰める藤井にギロチンから後方に回してスイープ狙いも、首を抱えられながらも藤井は極めさせずに細かいパンチを腹に入れてホーン。右目を腫らせた竹中は藤井とハグをかわした。
判定は3者29-28で、1、2Rをバックコントロールで制した竹中が勝利。「7年ぶりの修斗でしたが、藤井選手、チャンピオンなのに受けていただいてありがとうございます。試合を組んでいただいた修斗の関係者の皆さんありがとうございます。コロナやいろいろあって、3年で2試合しかしていませんが、33歳でまだまだ僕のキャリアは始まったばかり、これからだと思っています。どんどん試合をして日本の舞台でやっていくんで注目してください」と語った。