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【修斗】元GRACHAN王者・山本琢也が世界2位の山本健斗デリカットをTKO! オリベイラが加藤をパウンドアウト、齋藤が野尻をKO、渡辺彩華が黒部三奈をKO! エフェヴィガ、CHAN-龍が鮮烈勝利

2023/01/15 17:01

▼第6試合 女子スーパーアトム級 5分3R
×黒部三奈(マスタージャパン東京)
[2R 2分29秒 KO] ※右アッパー
〇渡辺彩華(AACC)※修斗初参戦

 11月に女子アトム級世界王者・澤田千優が誕生し、さらなる盛り上がりを見せる女子戦線に新たな選手が加わることとなった。

 PANCRASEを主戦場にしている渡辺彩華(AACC)の出場が決定。柔道をベースとする渡辺は、そのハートの強さにも定評があり、2022年10月には大会直前にも関わらず前ストロー級クィーン・オブ・パンクラシスト藤野恵美と対戦。黒星を喫するも、MMAの経験で大きく上回る藤野を相手に十分すぎる打ち合いを見せた。

 そして今回、渡辺は修斗初参戦でまたしても女子格闘技のパイオニアの一角、“女王”黒部三奈の牙城に挑む事となった。

 初代スーパーアトム級王者で、今や女子修斗の顔と言ってもいい黒部を相手に渡辺はどう戦うか。黒部は、2021年11月のSARAMI戦で王座陥落も、2022年は1月に宝珠山桃花に判定勝ち。7月には韓国のパク・ソ・ヨンを2R リアネイキドチョークで極めて2連勝中だ。盟友・藤野の戦いぶりを見た黒部は、20歳若い渡辺の突き上げを退けることが出来るか。

 全選手入場式で、選手代表のコメントを担当した渡辺は、「前日計量で黒部選手は『今年のテーマは野獣』と仰りました。つまり、この試合は『美女』の私と黒部選手との『美女と野獣』対決ということになります」と宣言。

「いや、違う、違う」と入場式に参列した黒部が否定するなか、続けて渡辺は「『美女と野獣』の話のなかでは、最後は野獣の魔法が解けて王子様に戻ります。黒部さんが私の王子様になることはありませんが、今日の試合で“野獣”黒部さんの魔法を解き、もとの女性に姿に戻してしまおうと思っています」と黒部を暴れさせないとした。

 1R、互いに遠間から距離を測るようなパンチ。じわじわとケージに詰めていく渡辺は引っ掛けるようなカーフキックも放つ。黒部はワンツーを飛ばしていくが渡辺はそこへ右のカウンターを合わせる。黒部が詰めて右を当てるが、渡辺もバックハンドブローで顔面を捉える。手数を出していく黒部に、そこへカウンターを待つのが渡辺。パンチを返しつつ渡辺はローもヒットさせていく。黒部は常にパンチを出して前へ出るが今ひとつ詰め切れない。

 2R、渡辺は黒部のパンチをよく見てかわしながらローを返す。しかし黒部は構わず追って行くと右ストレートが当たりだす。黒部の右に渡辺は左フックを引っ掛けたりジャブを返しつつ、詰めてくる黒部をさばくようにサークリングで距離を保つ。

 それでも詰めていく黒部が、渡辺にケージを背負わせ右を出そうとした瞬間、サウスポー構えの渡辺はオーソにスイッチして、ドンピシャのタイミングでカウンターの右アッパー! この一発で黒部が前のめりに崩れ落ちると渡辺は鉄槌を連打。レフリーが割って入り、衝撃的なTKO勝利で、初参戦の渡辺が元王者を下すアップセットを起こした。

 元王者をKOした渡辺は、「下馬評は良くなかったんですけど、勝てて良かったです。スーパーアトム級、ベルト目指して頑張って行きたいので、次、よろしくお願いします」と語った。

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