「傭兵」として試合が決まれば、いつ何時どこで誰とでも戦う
──試合前、一番厳しい試合のつもりで臨んだ?
「いいや。毎試合、“この相手を1Rでノックアウトしてやるぞ”って自分に言い聞かせている。これって自分の中にある信条みたいなもの。俺は自分自身の技術だったり、自分がやること、そして自信が全てだって思ってるから。それで、この試合は疑う余地もなく、自分が経験した中でもいちばんキツい試合の一つだったと言えるよ。両目が真っ黒だろ、こんなことになったのは初めてだ。サトシには脱帽だよ。それだけ彼は戦い抜いたし、自分だってタフな試合になるってことは分かっていた。
特に、自分にとっては新しい階級(ライト級2戦目)に来たことでね。やっぱり階級を上げると、自分よりちょびっと大きかったりする選手ばかりだし、それだけのエネルギーを発揮することに慣れるためにちょっと大変ではあって。とにかくサトシはウォリアーだよ! 彼はビーストだ。彼がチャンピオンだってことにはそれだけの理由があるんだ」
──Bellatorライト級GPがどうなうか分かりませんが、2023年の半ばくらいにタイトルマッチにたどりつき、RIZINの選手なりと日本でのタイトルマッチも可能でしょうか?
「可能性はあるのかもしれないけど、結局のところ俺にはどうしようもないというか、スコット・コーカー代表次第。彼らから契約書が来て、自分はそこにサインをして、やるべきことをして、為すべきことをなすだけ。だから、誰とでも、いつでも、どこでも構わない。そういう契約が締結された暁には、しっかり魅せる試合をするってだけだ。(自分のニックネームである)mercenary(傭兵)だからね」
──試合直前にお父さんのアントニオ・マッキーさんが敗れた試合映像が流れたことは、感情的になりすぎたりはしませんでしたか?
「自分の父親がコーナーにいるっていうこと自体でいつだってエモーショナルだよ。俺は、自分のためだけに戦うんじゃなくて、彼のために戦ってんるんだよ。彼のレガシーのために、戦っている、それは自分のレガシーでもあるんだ。自分の弟達、16歳の出世頭と、5歳のほうは父親にビデオを送ってくるんだけど、それが家の中でトレーニングをしてて、彼のちっちゃなダブル(パンチ)をバッグに当ててるところだ。あの子は、パパが家にいなくったって俺は練習してるんだぞって言いたげだった。そういうことで、いつも自分の父親を誇れる存在としている。それが自分がメインとする目標で、つまり、自分の父親は誇れる人であり、最高の人だってことを、俺がそうさせること、だから精神的にも心の面でも、身体的にもひたすら成長し続けて、最高の自分にならなきゃいけないんだ」
──お父さんから何と言葉をかけられましたか?
「試合前は、『IT'S YOUR TIME』と。“お前の時間だ”って。試合後は、『Great Fight』、“素晴らしい試合だった、お前を誇りに思う”って言ってくれた。父ちゃんはいつも言ってくれる、『勝とうが負けようが引き分けようが誇りに思う』って。それは俺が、自分が勝負に臨み、そして出来うる限りとにかくハードに頑張ればこそね」