「マッキー」という姓の名誉を取り戻さなきゃいけなかった
3R、スタンドでの蹴り合いから40秒経過でサトシは勇気を持ってシングルレッグ、左手で右足を掴み、右手で頭を抱えながら足を刈り、後方に引き込みへ。
ここですぐに右足を後ろに飛ばしてにスプロールしようとするマッキーに、サトシはなおも足を手繰りテイクダウンに成功。そこにカウンターのダースチョークを極めに行くマッキーだが、対角にパスしているサトシは首を抜いて上に。
残り4分、立ち上がるマッキーはスタンドバックを許しながらもケージ代わりにコーナーマットまで歩き正対。しかし、ここもサトシはボディロックを組むと、引き出して、今度は大内刈でテイクダウン。すぐに足を効かせて脇差し立ち上がろうとするマッキーにサトシはアームインギロチンチョークも、サトシのスイープに合わせて立ち上がり首を抜くマッキー。
みたびスタンド。右目を腫らしながらもマッキーの左の蹴りにカウンターで練習していた左ジャブを当てるサトシ。互いに消耗するなか、遠間からのサトシのダブルレッグをスプロールしギロチンチョーク狙いはマッキー。
サトシはほどなく首を抜き、ハーフ、サイドから肩固め狙い、マウントを嫌ったマッキーの亀からの立ち上がりにバックを奪い4の字ロックで首もとに左右の手を入れ変えて差し込むが、後ろ手を剥がして首を守るマッキーにここまで握力や腕力も使ってたサトシも極め切ることが出来ず、試合終了のゴングを聞いた。
From side control to a back take! 🤯 @ToshiJJ
— RIZIN FF English (@rizin_English) December 31, 2022
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判定は3-0でマッキーが勝利。試合後、リング上でマッキーは「私を漢にしてくれたすべての人たちに感謝したいです。またぜひここに戻ってきて、今度はもっと大きなものを賭けて戦いたい」と王座挑戦での再戦を希望。
大将戦で敗れたサトシは、試合後のバックステージで敗因を「私にとって世界のトップ選手(との戦いは)初めてで、まだ緊張して硬いからちょっと失敗した。もっと打撃のポイント見直して、もっと強くなりたい。海外出稽古もあるけど、日本にももっとこれから選手が練習に来るから、まだポテンシャルがある。それから、まだ私の日本との約束があるから、2022年に言った約束を頑張ります」と語り、RIZIN王者としての力を世界に証明する、変わらぬ決意を見せた。
また、勝者はあらためて父が敗れたさいたまスーパーアリーナでの勝利を「自分はマッキーという姓の名誉を取り戻さなきゃいけなかった。つまりこれまで、『マッキー』という名前の人間が最後にこの地に立った時というのは、自分の父親が青木真也戦で眼窩骨折をした時だ。だからこそ、自分はみんなの前で素晴らしい試合を見せるって心に決めていたんだよ」と語り、同地での歴史を塗り替えた意義を語った。
「毎試合、“この相手を1Rでノックアウトしてやるぞ”って自分に言い聞かせている。これって自分の中にある信条みたいなもの。俺は自分自身の技術だったり、自分がやること、そして自信が全てだって思ってるから。
それで、この試合は疑う余地もなく、自分が経験した中でもいちばんキツい試合の一つだったと言えるよ。両目が真っ黒だろ、こんなことになったのは初めてだ。サトシには脱帽だよ。それだけ彼は戦い抜いたし、自分だってタフな試合になるってことは分かっていた。とにかくサトシはウォリアーだよ! 彼はビーストだ。彼がチャンピオンだってことにはそれだけの理由があるんだ」とサトシを讃えたマッキー。
2023年にBellatorライト級ワールドGPの開催も予定されるなか、果たしてAJとサトシの両者が再び対峙する瞬間は訪れるか。マッキーインタビューの全文は以下の通りだ。