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【Bellator】王者ネムコフが王座防衛&GP優勝、ライト級はウスマンがパトリッキーに5R判定勝ちで新王者に! ヒズリエフが12勝無敗に

2022/11/19 10:11

ウスマン・ヌルマゴメドフが新王者に

▼Bellatorライト級選手権試合 5分5R
×パトリッキー・ピットブル・フレイレ(ブラジル)王者・24勝11敗 154ポンド/69.85kg
[判定0-3] ※44-50×2, 45-50
〇ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)挑戦者・16勝0敗 154.8ポンド/70.21kg

 メインカードでは、「Bellator世界ライト級選手権試合」(5分5R)として、王者パトリッキー・ピットブル・フレイレ(ブラジル)と、挑戦者ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)が対戦する。

 24勝10敗のパトリッキーは154ポンド(69.85kg)、11勝無敗のヌルマゴメドフは154.8ポンド(70.21kg)でパス。前日のモック計量では、着衣のまま体重計に乗ったヌルマゴメドフに対し、パトリッキーは上半身裸でガッツポーズ。フェイスオフ後は互いに握手をかわしている。

 初防衛戦となるパトリッキーは、会見で「ウスマンがここまで来れたのは”ヌルマゴメドフ”の名が一番大きい。レスリングは素晴らしいし、打撃もできる若き“イーグル”だ。タフな対戦相手だが、自分も準備してきた。『さあ、やろうぜ』という感じだ」と準備万端であるとコメント。

 無敗の15連勝で王者に挑むヌルマゴメドフは、「自分はベルトに値する人間。初の5Rマッチに向け、パウンドフォーパウンドと練習してきた。キャンプはとてもキツかったけど、毎日、“昨日は今日より優れた自分であるように”頑張ってしっかり準備してきた。試合当日が楽しみだ」と、こちらも従兄弟で元UFC世界王者のハビブ・ヌルマゴメドフと練習してきた自信を語った。

「祖国ダゲスタンにベルトを持ち帰り、ハビブの功績と並んで、亡き叔父のアブドゥルマナップ先生の名の下にそれを捧げることは、自分にとって何よりの栄誉だ」というウスマンは、2023年に開催予定のBellatorライト級ワールドGPについても、「誰だってお金には興味はある。来年はライト級GP賞金の100万ドル(1億4千万円)も手にしたい」と、意欲を示している。

 36歳のパトリッキーは、2021年11月の「Bellator 270」で、パトリシオがフェザー級王座奪還とAJ・マッキーへのリベンジに専念するために返上したライト級王座を、ピーター・クイリー(アイルランド)と争い、左右フック連打で2RTKO勝ち。その半年前にガードからのヒジ打ちによるカットでドクターストップとなっていたクイリーとの初戦のリベンジを果たし、王座獲得に成功した。

 24歳のウスマンは、2017年にプロデビューし15勝無敗で、うちフィニッシュの数は13(8KO・5一本)。2021年7月にルイス・マニー・ムロをボディへのヒザ蹴りで1R TKOに下すと、2021年10月のパトリック・ピエティラ戦もリアネイキドチョークで1R 一本勝ち。2022年7月の「Bellator283」では同級8位のクリス・ゴンザレスも1R、ニンジャチョークで極め、3試合連続の1Rフィニッシュをマークしている。

 7月大会ではライト級王座戦に出場予定だったパトリッキーが負傷欠場。代わりに、元RIZIN同級GP覇者のトフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)が、当時同級1位だったシドニー・アウトローと対戦し、1R わずか27秒でTKO勝ち。いきなり2位にランクインし、王者パトリッキーへの挑戦を表明していたが、今回の挑戦者はBellatorで4連勝と実績がある1位のウスマンとなった。

 パトリッキーは初防衛に成功するか、それともウスマンが無敗のまま第10代王座につくか。10月大会では同級で「Road FC 53」100万ドル争奪ライト級トーナメント優勝者マンスール・バルナウイがアダム・ピッコロッティに2R リアネイキドチョークで一本勝ち。さらに、大晦日のサトシvs.AJ・マッキー2023年のワールドGPに向け、注目のライト級王座戦だ。

 ウスマンのセコンドには、ウマル・ヌルマゴメドフ、AKAのハビア・メンデス。パトリッキーには実弟のパトリシオがつく。中央で握手し、グローブタッチ後、ゴング。

 1R、サウスポー構えから入るウスマン。パトリッキーはオーソドックス構え。オーソにするウスマンは左右の蹴りで牽制。サウスポー構えになるウスマンは右の関節蹴りを前蹴りに突き、後ろ蹴りを見せる。

 間合いを外すパトリッキー。右関節蹴り、サイドキックはウスマン。パトリッキーは右インローも、ウスマンは長い足をジャブ代わりに前蹴りで使う。右サイドキックが長いウスマン。そこに右を合わせに行くパトリッキー。ウスマンは左インロー。オーソから右前蹴り、そのまま足を前に置き、サウスポー構えで立つ。

 ウスマンの右の蹴りに左右を振るパトリッキー。しかし右関節蹴りのウスマンにパトリッキーの左ヒザが赤くなる。ウスマンは間合いを保つ。パトリッキーの右ハイをウスマンがかわす。

 2R、サウスポー構えのウスマンは右関節蹴りから。さらに右前蹴りで牽制。さらにサイドキックも。かわすパトリッキーはまだ手数は少ない。ワンツーの右を振ってみせる。

 左ハイをガード上に突くウスマン。ウスマンはパトリッキーの右をかわして左を当てると同時にダブルレッグテイクダウン! ハーフからジヒジを当てて背中を着かせる。

 パトリッキーは金網まで這って上体を立てようとするが、ウスマンは寝かせて左で脇差し、右のパウンド。立とうとするパトリッキーの左手首を背後からコントロールして右のパウンド! さらにウスマンがマウントからヒジ連打! フィニッシュに近いが、ゴングは2R終了のゴング。

 3R、顔を腫らせて前に出るパトリッキー。そこにウスマンはシングルレッグ、小外がけも抜けるパトリッキー。サウスポー構えのウスマンに右ハイを突くパトリッキー。右ジャブを細かく突いて右サイドキックで間合いを保つウスマン。上中下の右の蹴りに、パトリッキーは中に入れない。

 右ローのウスマンに、右インローを当てるパトリッキー。左ローも蹴るパトリッキー。ウスマンは前足のヒザに関節蹴り。右ハイをスナップをきかせて蹴り。左前手を振るが届かず。ウスマンは斜めのステップから出入り。パトリッキーは右ミドルを当てるが、ウスマンは組みへ。ここは離れるパトリッキーだが、圧力はウスマン。

 4R、なおもサウスポー構えのウスマン。シングルレッグから走るパトリッキーのバックを狙うが、離れるパトリッキー。左頬から出血する。右サイドキックを胸に突くウスマン。さらに関節への蹴り。パトリッキーの蹴りにワンツーを当てる。パトリッキーは左から右を上下に突くが、繋げられず。ウスマンの右関節蹴りがヒットする。

 右ミドルハイを当てるパトリッキーだが、続く右はかわすウスマンが前に。パトリッキーの左右はかわす。右の高いサイドキックを突くウスマン。パトリッキーは左前手のフックは届かず。ウスマンは右ハイで牽制。

 最終5R、グローブタッチから前に出る王者パトリッキー。左から右で圧力。しかし、来いというウスマンは右回りから関節蹴り。右を突いてからニータップでテイクダウン!

 前がかりになっていたパトリッキーはカウンターで受けて下に。背中を着かされる。クローズドガードのパトリッキーは出血。抱き着くがウスマンの右で左眉を大きくカットする。

 右にパスしようとするウスマンをさせないパトリッキーは、足を解き、腰を蹴り上げ立ち上がりに。しかしその背後にすぐにつくウスマンがボディロックテイクダウン! マウントに! 左腕で枕にするウスマンに右で差してリバーサルするパトリッキーが立って前に!

 残り30秒で距離を取るウスマン。追うパトリッキーの左をかわして、残り3秒でガッツポーズ。そこにパトリッキーが左右で飛び込むもかわしたウスマンがゴングにハグ。大の字でマットに横たわった。

 アウトキックボクシングに、カウンターのテイクダウン&パウンドで王者を完封したウスマンは、判定前に勝利を確信したか、ケージの上に登ってガッツポーズ。マットに降りると、相手セコンドのパトリシオともハグをかわした。

 判定は3-0(50-44×2, 50-45)でウスマンが新王者に。16勝無敗でベルトを巻いたウスマンは、「人間が何が出来るか、分かっている。みんな機会を与えてくれてありがとう」と笑顔。携帯動画ごしにハビブ・ヌルマゴメドフにもベルトを披露した。

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