キックボクシング
レポート

【KNOCK OUT】西岡蓮太が復帰戦の鈴木宙樹に完勝、中島弘貴は古豪クンタップに敗れる波乱、工藤“red”玲央が豪快KO勝ち、乙津陸と酒井柚樹が大熱闘

2022/10/16 20:10

▼セミファイナル(第8試合)KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級 3分3R延長1R
×中島弘貴(LARA TOKYO)
判定0-2 ※29-29、29-30、28-29
〇クンタップ・チャロンチャイ(タイ/BTC GYM)


 中島はシュートボクシング、RISE、全日本キックボクシング連盟、Krushと渡り歩き、強打とヒザ蹴りを武器に無敗のまま「Krush 70kg Tournament 2009」で優勝。2010年3月には「K-1 WORLD MAX 2010 ~-70kkg日本トーナメント」で準優勝。K-1でアルバート・クラウス、戦極でブアカーオらと対戦し、2012年には欧州最大のキックボクシング団体(当時)であったIT'S SHOWTIMEの日本王座として制定されたSTJ 70kg MAXの初代王者にも輝いている。2015年4月には第3代Krushスーパー・ウェルター級王座を獲得。


 2021年5月にKNOCK OUT初参戦を果たすと初回KO勝ち、10月大会では平塚洋二郎にも勝利を収め、今年1月大会では曽根修平に初回KO勝ち。4月大会はカンボジア王者のコーンリーチを2RでKOに沈め、7月大会では漁鬼と延長戦に及ぶ激闘の末にKO勝ちで5連勝。戦績は30勝(18KO)16敗。


 クンタップはルンピニースタジアムで2位、ラジャダムナンスタジアムで3位(ウェルター級)まで上り詰めた実力者で、その後は日本で活躍。WMC世界ウェルター級王座、M-1スーパーウェルター級王座、WMAF世界スーパーウェルター級王座を獲得し、新田明臣、白須康仁、石毛慎也など国内トップ選手と数多く対戦。2004年にはアンディ・サワーと対戦したほか、MMAにも挑戦して2005年に矢野卓見、2012年に星野大介と戦っている。現在42歳でどこまで実力を維持しているか分からないが、ベテランならではの巧みな試合運びを見せるか。戦績は71勝(21KO)18敗9分でこれが99戦目。


 1R、クンタップの右ミドルをもらって中島はすぐに右カーフを蹴り、右フックの強打。クンタップの左ミドルには右ストレートを合わせる。左右ミドルをしっかり当てていくクンタップだが往年のスピードはないか。中島は前へ出て右ロングフック、左フックで顔面を捉える。


 2R、ペースを早める中島が左右フックで攻め込むとクンタップは組んでのヒザ蹴り。中島の強烈な右ローが決まると、クンタップはサウスポーに変える。キレたように前へ出るクンタップはパンチとヒザで攻め込み左右ミドルを蹴るが、そのミドルに中島は右を合わせに行く。中島はコーナーへ詰めたクンタップへ左フック、さらに右のボディ。


 3R、クンタップに左ミドルを蹴らせて右ロー、左フックの中島。クンタップが首相撲で組みに行ったところで、中島が左目上をカットして流血。ドクターチェック後、中島は思い切って前へ出て左右フックを強打。右フックを当てるとクンタップは組み付いてのヒザ蹴り連打。右フックを叩きつける中島にクンタップは執拗な首相撲からヒザ。首を掴まれたままガムシャラにボディとフックを打ち付ける中島。


 強いミドルキックを当て続け、首相撲からのヒザが評価されたか、判定は2-0でクンタップが勝利。中島は連勝をストップされた。クンタップはマイクを持つと「久しぶりの試合なので頑張ってやって本当に嬉しいです。まだ現役なのでまたよろしくお願いします。コップンカップ!」と、まだまだ現役で頑張ると話した。

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