撮影/安村発
KNOCK OUT vol.6
2022年10月16日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第9試合)KNOCK OUT-BLACK -64.0kg契約 3分3R延長1R
×鈴木宙樹(クロスポイント吉祥寺)
判定0-3 ※28-30×2、29-30
〇西岡蓮太(龍生塾)
鈴木は右ストレートに必殺の威力を秘めたホープとして、2019年6月に11戦無敗のままREBELS-BLACK 60kg級王座に就いた。8月には元WBCムエタイ日本統一スーパーフェザー級王者・琢磨も初回TKOに破り、2020年2月にはピラオ・サンタナ(ブラジル)に判定勝ちして初防衛に成功。弟の鈴木千裕と共に“倒し屋兄弟”として注目を集めるも、13勝(8KO)無敗の戦績を残してボクシングに転向。2021年12月にプロデビュー戦を行って初回KO勝ちを収めたが、今回キックボクシングに復帰することとなった。
シュートボクシングから参戦する西岡は2018年に村田聖明とのSB日本ライト級王座決定戦を制してタイトルを獲得。2020年にはワンデートーナメント「無法島GP 初代KNOCK OUT 64kgトーナメント」に出場し、1回戦で小川翔、準決勝で鈴木千裕、決勝戦でバズーカ巧樹を下してKNOCK OUT 64kgの初代タイトルも獲得した。2020年10月の「RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント」で原口健飛に敗れて以降は長年痛めていた左手首の2度に亘る手術、リハビリのために戦線離脱。4月に約1年5カ月ぶりに復帰したが、笠原弘希にKOで敗れSB日本ライト級王座を失った。
1R、右カーフを蹴り合う両者は右ストレートを交錯させる。西岡が右カーフで快音を響かせると、鈴木はそのカーフに右ストレートを合わせる。右カーフの相打ちからさらに一発蹴ったのは西岡。手数が出る西岡は右ハイキック、右ロングフックで鈴木を防御一方に追い込む。
2R、鈴木がジャブから右ロー。ジャブを突き、両腕ブロックを固めて前に出る鈴木は右ローを蹴る。西岡は右カーフに加えてジャブをボディにも打ち、右ロングフック。鈴木のジャブに西岡が右フックを合わせ、鈴木は大きくバランスを崩す。前に出る西岡が攻勢。鈴木にジャブを当てさせず、逆に左右を軽く当て、右カーフを蹴る。余裕の笑みも浮かべ始める西岡。
3R、ジャブの突き合いでも当てるのは西岡。さらに右ヒザを突き刺す。ワンツー、左右ロングフックとヒット奪っていく西岡に鈴木も右ローで対抗するが、肝心のパンチが当たらない。完全に西岡が距離を支配して攻撃を当てていく。西岡がワンツーからヒザ蹴り、そして連打。鈴木はパンチを打ち返そうとするが西岡はそこでヒザ蹴りと引き出しの多さを見せつける。
判定は3-0で西岡の完勝。弟・鈴木千裕に続いて兄の宙樹も撃破した。宙樹はカムバック戦としては荷が重い相手だったか。
西岡はマイクを持つと「KNOCK OUTのメインでノックアウト出来なくて申し訳ない。2連敗から明けて嬉しいです。初めて僕の試合を見た人はもっといい試合をするので、僕のことを見てくれれば嬉しく思います。いつも応援してくれている人たちはいつもありがとうございます。僕がデビューした時から東京に足を運んでくれた練習仲間の後輩のお父さんが先日亡くなって…本当にお世話になっていて、ここは絶対に負けられへんなって頑張りました。本当にありがとうございました。またKNOCK OUTもSBも応援よろしくお願いします」との想いを持って戦っていたことを打ち明けた。