ポイントでリードされたアリスターだが、最終Rに2度ダウンを奪って逆転勝利(C)GLORY
GLORY COLLISION 4:HARI vs.OVEREEM THE FINAL ROUND
2022年10月9日(日)オランダ・アーネム
U-NEXTでLIVE配信
▼メインヘッドラインイベント ヘビー級 3分3R
×バダ・ハリ(オランダ/モロッコ/ヘビー級8位)
判定0-5 ※26-29、27-28×4
〇アリスター・オーフレイム(オランダ)
初代IT'S SHOWTIME世界ヘビー級王者&初代K-1ヘビー級王者のバダ・ハリは、2015年8月のイスマエル・ロント戦での3R TKO勝ち後白星を掴んでおらず、以降6戦で4敗2ノーコンテスト。2016年12月のリコ・ヴァーホーベン戦は肩の脱臼でTKO負け、2018年3月のヘスディ・ゲルゲス戦でのノーコンテストは両者のドーピング検査失格によるもので、2019年12月のヴァーホーベンとの再戦では今度は足の負傷によるTKO負け、2020年12月にはベンジャミン・アデグバイにTKO負けを喫し、2021年9月のアーカディウス・ウルソーセック戦では2度のダウンを奪うもハイキックで逆転KO負け。そして2022年3月の前戦ウルソーセックとの再戦では、ファンの乱闘騒ぎでノーコンテストになっている。
元UFCで、元Strikeforce世界ヘビー級王者&元DREAMヘビー級暫定王者&K-1 WORLD GP 2010王者のアリスターは、2021年2月にアレキサンダー・ヴォルコフに2R TKO負けでUFCをリリース。その後、GLORYと契約し、2021年10月の『GLORY: Collision 3』ヘルレドーム大会でリコ・ヴァーホーベンが持つヘビー級王座に挑戦予定だったが、負傷欠場している(※代わりにジャマル・ベン・サディックがヴァーホーベンに挑戦し、4R TKOでヴァーホーベンが王座防衛)。キックボクシングでは、2010年12月のK-1 WORLD GP決勝でピーター・アーツに1R KO勝ちして以来、実に12年ぶりのスタンディングバウトとなる。
場内がハリ・コールに包まれる中、1R開始のゴングが鳴った。アリスターが中に入っていくとハリの右フックが命中。ハリが右ストレートからの左フック、アリスターは左右に構えをスイッチしつつ、極端に低く構えての左右フックで前へ出る。そこへヒザを合わせにいくハリ。左インロー、右ローを蹴るハリにアリスターはガードを固めながら中に入って行こうとする。
2R、アリスターがローを蹴るとハリが左右フック。前へ出るアリスターには右ロー。アリスターも左ローを蹴るがローブローとなってしまう。アリスターの右カーフに足が流れるハリだが、左右ローを蹴り返して右ストレートから左ボディ、さらに右フック。アリスターのヒザには右ボディを返す。組み付いたアリスターが左フックからの右アッパーでアゴを突き上げるとハリがバランスを崩して身体が泳ぐ。
3R、ハグをかわしてゴング。アリスターは右カーフから左ストレートで飛び込む。ハリはジャブ、アリスターは飛び込んでの左フック、ハリは左ボディ。前へ出るアリスターのボディを叩くハリにアリスターが右フックを叩き込むとハリの動きが鈍る。このチャンスを逃さないアリスターは右フックを連打、後ろを向いたハリから左アッパーでダウンを奪う。
完全に動きが止まったハリにアリスターがラッシュをかけ、右フックで2度目のダウンを追加。ハリは左右ボディ、右フックで応戦し、アリスターは右フック。勝利を確信したアリスターは拳を突き上げて“俺の勝ちだ”とアピール。最後は両者が構えたところで試合終了のゴング。
2Rは優勢に試合を進めながら3Rに逆転のダウンを奪われたハリ。判定は5-0でアリスターの勝利となった。勝利者インタビューを受けるアリスターは「とにかく逆転するために振り切ったよ。いいのが入ったな。バダは経験もあるし強かった」とコメント。
するとリング上にはGLORY世界ヘビー級王者リコ・ヴァーホーベンが上がり、アリスターとフェイスオフで舌戦を繰り広げる。ヴァーホーベンは「俺とやったら2Rもたないぞ。ストリートファイトじゃないんだ」と怒りの表情。
言い争いを続ける両者の間に仲裁に入ったのはハリだった。そして「この試合で引退する」と引退を表明した。
【GLORY】最終決着戦はアリスターが2度ダウンを奪って勝利、敗れたバダ・ハリは引退を示唆https://t.co/5OQrKGQGmZ pic.twitter.com/LyeXt3AypN
— ゴング格闘技 (@GONG_KAKUTOGI) October 8, 2022