▼RIZINライト級(71.0kg)5分3R
×大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)
[1R 1分22秒 TKO]
〇ルイス・グスタボ(EVOLUCAO THAI)
現DEEPライト級王者の大原は、2020年9月のRIZINに初出場を果たすと、矢地祐介に判定勝ち。その後もDEEPでベテラン北岡悟、連勝中の大木良太、ZST王者・小金翔を破り5連勝。21年11月のRIZIN.32でラウェイ元世界王者の渡慶次幸平にTKO勝利を挙げると、22年3月のRIZIN.34大阪大会ではアキラに判定で勝利。さらに2022年7月にDEEPに凱旋し、挑戦者・石塚雄馬を1R 右ストレートからのサッカーキックでKO。8連勝を飾っている。
DEEP王座防衛後のインタビューでは、RIZINライト級王者・ホベルト・サトシ・ソウザへの挑戦について、「日本人では俺が一番近い位置なんじゃないですか。対国際戦もやれと言われたらやります」と、RIZIN王座とのダブルタイトルに意欲を示していた大原にとって、今回勝てば、現在、右手の出術明けで戦線から離れているサトシとのタイトルマッチに近づく1戦だ。
対するグスタボは、2018年8月の矢地祐介 戦での2R KO勝ちでRIZINデビューを果たすと、2019年10月のRIZINライト級トーナメント1回戦で上迫博仁を1R TKOに下し初戦突破。しかし、続く大晦日のトーナメント準決勝で、パトリッキー・“ピットブル”・フレイレに1R TKO負け。コロナ禍の渡航制限が解除された2022年4月のRIZIN TRIGGER 3rdで、約4年ぶりに矢地との再戦に臨み、2R TKO勝ちで再起を遂げている。
ともにオーソドックス構えのストライカー。175cmのグスタボは右の蹴りを起点に、圧力をかけてロープ、金網に詰めての左右ラッシュ、相手の頭が下がれば首相撲ヒザと、打撃の嵐のなかに巻き込んで白星を掴んでいる。
対する大原は、180cmの長身を活かした右ミドル、テンカオ気味のヒザ蹴り、際のサッカーキックとグスタブと武器が似ている。一方で打ち合いにも応じるタフさは、海外勢相手にどこまで通用するか。2017年12月のガイ・デルモ戦の判定負け以来、約4年9カ月ぶりの国際戦で近年の進化の成果を見せるか。
1R、オーソドックス構えの両者。左ミドルハイから入る大原。ブロッキングのグスタボ。大原の入りにグスタボは右を狙う左ミドルを当てる大原。グスタボは右ロー。詰める大原は右ハイも。さらに右ストレートを当てるが、グスタボは左を当てると、一気に前に。右ヒザ、ワンツーの右を当てると大原はロープを背にガード。グスタボは左フックをアゴに当てると、大原の動きが止まり、グスタボの左右高速連打に前のめりにダウンした。
勝利のグスタボは「ここに来れてすごく嬉しい。日本は第二の故郷。ここでキャリアを積みたい。ヴァンダレイ・シウバのようにここで、次はチャンピオンになりたい」と大きな笑顔で語った。大原は連勝が「8」でストップ。