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【DEEP】ライト級王者・大原樹理が1R KO初防衛! 上迫博仁が北岡悟にスプリット判定勝ち、中村大介が無敗ユータ&ロックに初黒星つける「42歳、ここからが全盛期です」、渡部修斗が判定勝ち、杉山廣平が本田良介に競り勝つ、ARAMIがケイト降す、赤沢が秋山セコンドでTKO勝ち

2022/07/10 14:07
 2022年7月10日(日)TOKYO DOME CITY HALLにて『skyticket Presents DEEP 108 IMPACT』が開催され、ニコニコ生放送にてPPVライブ配信された。 ▼DEEPライト級タイトルマッチ 5分3R〇大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)王者 [1R 1分20秒 KO]×石塚雄馬(AACC)挑戦者※大原が初防衛に成功  メインイベント(第12試合)のDEEPライト級タイトルマッチ5分3Rで、初防衛戦に臨む大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)と挑戦者・石塚雄馬(AACC)は共に70.3kgで計量をパスした。  大原は、約12年のキャリアで54戦している鉄人ファイター。32勝の内、18のKO・TKO勝ちと長いリーチを生かした得意の打撃で数々のファイターをマットに沈めてきた。2020年9月にRIZINに初参戦し、矢地祐介に判定勝ち。2021年2月の「DEEP 100 IMPACT」では、北岡悟に1R KO勝ち。7月には大木良太にテクニカル判定勝ちでDEEPライト級暫定王者(後に正規王者に認定)に就くと、11月のRIZINでは渡慶次幸平に初回TKO勝ち。さらに、今年3月のRIZINではアキラに判定勝ちと7連勝を飾っている。前日計量後の取材で大原は「やることはいつも通り。普通に蹴散らしてしっかりベルトを防衛します」ときっぱり。  石塚は、ZST、PANCRASE、DEEP、SRCに参戦後、豪州で現UFCのダン・フッカーに、ドイツで元ACBのオリビエ・パストールに敗れるなど2連敗でしばらく試合から遠ざかっていたが、2020年10月のDEEPで7年ぶりに復帰。  佐々木大、ケンヤスキー、大木良太に勝利し、6月に鈴木琢仁に僅差の判定負けを喫したが、今年2月に元修斗世界王者・川名TENCHO雄生を2Rに右オーバーハンドでKOして今回の挑戦へ漕ぎ着けた。  石塚は「強い選手に連勝してタイトルマッチという大きなチャンスをいただきましたが、自分は新人ではないので負けたら後がない覚悟でやっています。勝つか負けるかで今後変わるので精一杯頑張ります」との決意を口にしている。  1R、ともにオーソドックス構え。大原は左を伸ばして前に。石塚も右オーバーハンドを返して押し返す。左ジャブを突く大原。そこに右ストレートをカウンターで返す石塚。  大原は右のテンカオを腹に強打して動きを止めると、左から右ストレート! 石塚が崩れると、すぐに右のサッカーキック! レフェリーが間に入った。  試合後、大原は「第10代王者の大原樹里です。やっと本物のチャンピオンになったかなと思います。8月に後輩の岩見(凌)が試合をします。先輩からのエール、ちゃんと受け取ってね。またすぐに試合するかどうか分からないですけど、試合決まったらまた応援よろしくお願いします」と笑顔でコメント。  バックステージでは、石塚のカウンター狙いに対し、「待って打ってくる感じだったので、ならば先に当ててやろうと思っていた」とフィニッシュを語り、RIZINライト級王者・ホベルト・サトシ・ソウザへの挑戦について、「日本人では俺が一番近い位置なんじゃないですか。対国際戦もやれと言われたらやります」と、RIZIN王座とのダブルタイトルに意欲を示した。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R×北岡 悟(パンクラスイズム横浜)[判定1-2] ※28-29×2, 29-28〇上迫博仁(NICE BAD GYM)  セミファイナル(第11試合)のライト級5分3Rで対戦する、北岡悟(パンクラスイズム横浜)は70.6g、上迫博仁(NICE BAD GYM)は70.25kgでそれぞれ計量をパス。  初代戦極ライト級王者、第8代DEEPライト級王者、2005年PANCRASEワールドスラムトーナメント・ライト級優勝など、国内ライト級のトップ戦線に長く君臨してきた北岡だが、2019年4月のホベルト・サトシ・ソウザ戦での2R TKO負け以降、5敗1分と白星を掴んでいない。前戦は2021年10月のDEEPで鈴木琢仁にまさかのTKO負けを喫している。今回はその鈴木戦以来、9カ月ぶりの再起戦。  2018年大晦日以来、勝ち星から遠ざかり、ひとつの引き分けを挟んで5連敗中と後がない北岡は「この場で特に言いたいことはありません」のひと言。しかし、悲壮感は感じられずリラックスして落ち着いた雰囲気だった。  上迫は空手、柔道、レスリングをバックボーンに持ち、専修大学レスリング部時代にはグレコローマンでインカレ3位入賞。2012年1月にプロデビューすると、翌年にはDEEPフューチャーキングトーナメント・ライト級優勝。2016年9月にはROAD FCでTKO勝ち、2017年7月に石司晃一をKOして第7代DEEPフェザー級王座に就いた。この頃から無慈悲なサッカーキックを得意技とするように。2018年10月からはPNACRASEに参戦して連勝すると、2019年8月にはRIZIN初参戦。イーブス・ランドゥーに2R TKO勝ちするも、10月のライト級GPでルイス・グスタボに1R TKO負け。12月29日の「Bellator JAPNAN」で矢地祐介にサッカーキックで逆転KO負け、2020年10月にPANCRASEで松本光史に判定負けと3連敗を喫しており、今回はその松本戦以来約1年9カ月ぶりの再起戦となる。  こちらも3連敗中でこの一番に再起を懸ける上迫は、「久しぶりの試合になりますが、明日の自分にワクワクしています。楽しみたいと思っているので応援よろしくお願いします」と、自分に期待していると語った。  ゴング前にがっちり両手で握手した両者。1R、ゴング後はグローブタッチはしない北岡。サウスポー構えの北岡、オーソドックス構えの上迫。スイッチしながら出入りの上迫。  左ミドルを当てる北岡。詰める上迫は右フックを振る。二段蹴りを狙うと、北岡はバックフィスト、さらに詰めてシングルレッグでテイクダウン。足を抜き立ち上がる上迫。手を掴み、北岡のがぶりを警戒する。  立ち上がる上迫。左で差して押し込み。ブレーク。右インローは上迫。北岡も強い左ミドルを返す。タックルのフェイントを見せる北岡はバックフィスト狙い。そこに上迫は右の蹴りを合わせる。スイッチの数は減る。  2R、圧力をかける北岡、右のダブルからダブルレッグ、さらに片足を持ち上げテイクダウンを狙う北岡。足を抜く上迫。  ワンツーの右を返す上迫は右インロー。ボディ打ちから右で顔面を振り、組み付く北岡。左で小手に巻く上迫。シングルレッグで引き出そうとする北岡。金網背に右でパンチを入れる上迫。左で小手に巻くと右手で左手首を持つ上迫。ブレーク。  右三日月蹴りを当てる上迫! さらに飛び込んでの右フック! スイッチする上迫だがオーソに戻す。右三日月蹴り、右関節蹴りは上迫。二段蹴りの右を腹に突く上迫。北岡も左ミドルを返し、ゴング。北岡のテイクダウン、上迫の蹴りのヒットは?  3R、グローブタッチを求めた上迫に、その手をはたくようにグローブを下した北岡。右ハイをスリップした北岡に付き合わず立たせた上迫。  右の前蹴りの上迫。追う北岡は圧力を強める。左ジャブを伸ばして牽制する上迫。北岡は前足にシングルレッグでしがみつくも足を抜く上迫。左ミドルを蹴る北岡。  上迫の右ミドルと北岡の左ミドルが交錯。なおも北岡は左ミドル。続くミドルハイはパーリングする上迫。左右にサークリングする上迫。中央を取る北岡は詰め。右前蹴りの上迫も慎重。北岡も右フック狙い。  互いに手が出ないなか、北岡が左ミドルを打ち、上迫がかわしてゴング。互いに3R目は取ったと判断したか。  判定は2-1(29-28×2, 28-29)に割れて上迫が接戦を勝利。アウトキックボクシングで右の蹴りを入れた上迫は、試合後、足をひきずってケージを後にした。  試合後、上迫は「1R目にタックルでハイクラッチに入られたときに足のヒザの外側をやってしまって、手堅くいく感じになってしまいました。テイクダウンは切って、痛めた右で作戦通りに蹴るしかなかった。ジャブは当てられたと思います。(怪我の瞬間)『パキッ』と鳴って、セコンドにも言わなかったのに、北岡選手は試合後、気付いていました。『ハイクラッチの時に鳴ったよね』と。すごいな、と。大原選手に興味はないですね。いまの試合ではタイトルマッチとは言えないので、しっかり勝ってから。試合の感覚は取り戻せたと思うので、次はKOを狙いたいです」と、1Rから怪我をしたことを明かしている。 [nextpage] ▼第10試合 フェザー級 5分3R〇中村大介(夕月堂本舗)=66.3kg[判定3-0] ※29-28×3×ユータ&ロック(秋本道場jungle junction)=65.6kg  フェザー級5分3Rで、中村大介(夕月堂本舗) が初参戦のユータ&ロック(秋本道場 jungle junction)を迎え撃つ。  中村は大学時代に元UWFインターナショナル&元リングスの田村潔司率いるU-FILE CAMPに入門。プロデビュー戦となった2002年7月の『MMA The BEST vol.2』(PRIDE主催)では桜庭和志と対戦したシャノン・“ザ・キャノン”・リッチを相手に得意の腕十字で一本勝ちを飾った。その後はDEMOLITION、DEEPを中心に活躍し、PRIDE武士道、HERO'S、DREAMとメジャーイベントを渡り歩き、2012年6月には第7代DEEPライト級王者に輝いた。しかし、2013年4月の初防衛戦で北岡悟に敗れ王座から陥落すると不調が続き、2016年9月にモンゴルで開催されたMGL-1を最後にMMAから一旦離れた。  その後はグラップリング大会のQUINTETに参戦するなどしていたが、2020年9月のDEEPで約4年ぶりにMMA復帰。その復帰戦で長倉立尚から衝撃KO勝利を収めると、2021年2月には階級を下げてフェザー級王者の牛久絢太郎にノンタイトル戦でTKO勝ち。7月にはタイトルを賭けて牛久と再戦したが判定負けでリベンジを許した。今年2月26日にはDEEPで小見川道大の引退試合の相手を務めて“こだわりの腕十字”で一本勝ちしたが、3月のRIZINでは山本空良とのU対決に敗れている。  ユータは柔道出身で、2012年3月にプロデビュー。GLADIATORでのデビュー戦こそやぶれたが、2戦目からは2019年7月まで怒涛の9連勝。修斗時代に新人王決定トーナメント準決勝で斎藤裕に判定勝ち、2015年2月にのちのONEファイターの中原由貴に判定勝ち。2018年8月のPANCRASE時代にのちのRIZIN&DEEPフェザー級二冠王の牛久絢太郎に勝利し、2019年7月にはバンタム級王者の中島太一にも判定勝ちしている、組み技の実力者だ。今回は2019年7月の中島戦以来、約3年ぶりの復帰戦となった。 中村大介「いろいろ世の中で起こっていますが明日大会があって、42歳にもなって現役で出来て、フェザー級の強いユータ&ロック選手と試合ができる幸せを感じています。明日は思い切り自分のプロレスリングをぶつけて一番DEEPを楽しみたいと思います」 ユータ&ロック「明日は自分にも中村さんにも厳しく攻めていこうと思います」  1R、サウスポー構えのユータ。オーソドックス構えの中村はローから。右前手を伸ばすユータ。中村の前手がアイポークに。再開。  右インローの中村は右ハイも。ブロックするユータは左ハイ。さらに左で差して押し込み。ダブルレッグテイクダウンは両足を広げた中村。ならばと四つで組んで崩しも、ここは捨て身気味。なおもシングルレッグに入るユータに、表を向かせる中村。しかし向き直り、なおもボディロックからテイクダウン狙いのユータ。右で小手に巻く中村。前転の際で上になるのはユータ。クローズドガードから足を効かせて三角絞めを狙う中村!  すぐに頭を上げて外すユータ。左で脇を差してパスを狙うが、右で脇差し返して上を取り返す中村が手首を持ってアームロック狙い。ハーフガードのユータに、ボディ打ちからマウント、バックマウントを奪う中村。下からユータが足を手繰りヒザ立ちまで戻してゴング。ポジションでも上回った中村のラウンドに。  2R、左ローから入る中村。両手を下げてじりじりと近づく。そこにシングルレッグに入るユータ。アームロックを狙う中村に、踵を持って立ち上がるユータ。そこに腕十字を合わせる中村だが、ユータはそれを首の力で外す。  バックを狙うユータに、アームロック狙いの中村。しかしボディロックを外さないユータ。中村のアームロック狙いに背中を着いて外したユータ。マウントを奪う中村はバック狙いも、右で差して上を取るユータ!  腰を抱きついていくユータに、背後を取られながらもアームロックを狙い続ける中村。シングルバックで上体を立てたユーターが上に! そこで中村も立ち上がり。右で差して押し込むユータが崩してゴング。  3R、左ローから入る中村。ノーガードで詰めると、右ハイもバランスを崩す。そこに詰めてシングルレッグに入るユータ。中村のアームロックに正対して上を取ろうとするユータ。なおも両足をクラッチしていく。  立ち上がる中村はアームロック狙い。手首を持ち続ける中村はユータの手繰りに腕十字狙い。ここも休まずシングルレッグに入るユータ。中村はアームロック狙いから正対してスタンド勝負に。  中村の右ハイをかわしたユータはシングルレッグ! そこに腕十字を狙い、両足をかけた中村! しかしクラッチするユータが上に。十字を外してパウンド狙い。腰をつかんだユータに立ち上がる中村!  押し込むユータにヒザを狙う中村。ゴング。ユータのテイクダウン、中村のサブミッションアタックをジャッジはどう取るか。  判定は3-0(29-28×3)で極めを狙った中村が勝利。ユータは9勝1敗で初黒星がついた。  試合後、マット上で中村は、「ユータ&ロック選手、ほんとうに強くて、内容は納得は出来てないですけど、無敗の選手に勝って、DEEPの強さを見せることができたと思います。本気でもっと強くなれると思っていて、フェザー級に強い選手がいっぱいいるので頑張りたいと思います。もう1回、言わせてください。中村大介、42歳、ここからが全盛期です」と語り、頭を下げた。 [nextpage] ▼第9試合 バンタム級 5分2R〇渡部修斗(ストライプル新百合ヶ丘)=61.6kg[判定3-0] ※20-18×2, 19-19マスト渡部×内山拓真(ボンサイ柔術)=61.6kg  バンタム級で、渡部修斗(ストライプル新百合ヶ丘)vs.内山拓真(ボンサイ柔術)が対戦。  渡部は、父に修斗初代ウェルター級チャンピオンの渡部優一を持つ父子鷹。柔道&レスリングをバックボーンに、2012年にPANCRASEでプロデビュー。以降はZSTで経験を積み、2018年にFighting NEXUS初代バンタム級王座決定トーナメントを制し、王座を戴冠。2019年にDEEPに初参戦し、必殺のマジカルチョークで一本勝ち。2020年8月にRIZIN初参戦し、元UFCファイターの井上直樹にリアネイキドチョークで一本負けも、続くNEXUS×PFCでの一本勝ちで再起を遂げると、2021年3月のRIZIN.27で、修斗の若き天才・田丸匠にマジカルチョークで一本勝ち。  2021年6月に、RIZIN.28東京ドーム大会でのトーナメント1回戦で朝倉海にTKO負けを喫し、いったんは引退も考えたが現役続行を決意。2021年10月の『RIZIN LANDMARK vol.1』で内藤頌貴を1R ダースチョークで極めて再起を飾ったが、4月のRIZINでは須藤拓真に判定2-1で惜敗。  対する内山はMMA3勝3敗。ハワイユナイテッドMMAでの練習なども経て、ボンサイ柔術に所属。2021年は6月にPANCRASEで川北晏生に判定負けも、9月のDEEPで秋田良隆に1R、キムラからの腕十字で一本勝ち。今年2月のRIZINでは原虎徹にスプリットでの判定勝利を収めている。 渡部修斗「DEEPで3年ぶりに試合が出来るのを嬉しく思います。明日は自分がやってきたことを信じて自分らしく戦います」 内山拓真「明日、ボンサイの強さを見せつけて僕が勝ちます」  1R、ともにオーソドックス構え。ヒザ蹴りで飛び込む渡部。内山はワンツースリー。跳びヒザから近づく渡部に、内山はギロチンチョークでクローズドガードに入れる。  首は外した渡部。下から内山はラバー狙い。頭を上げた渡部はインサイドからパウンド。クローズドガードからハイガードを狙う内山。蹴り上げから立とうとするが、すぐにフロントから頭を抱えた渡部。  ギロチンのまま片足を抜き、パスを狙う。上体を立てる内山が座って横になると、渡部はニンジャチョークへ。下の内山はアームロックに組む。  2R、中央を取る渡部。左フックを振る。内山も右の蹴りのフェイント。右は渡部の方が長い。内山のワンツーをかわす渡部。左から右を振る内山だが、渡部は長い手でダブルレッグテイクダウン。足は飛ばした内山だが、手繰られ下に。  フルガードの内山のアームロック狙いを腕を外した渡部。下からの内山のタックルにアームインギロチンチョークでケージ背に跳びつき絞めに行く渡部。内山は立ったまま渡部のクラッチを剥がし、ボディロックからテイクダウン。両足を束ねて上になるがゴング。  2R、中央を取る渡部。左フックを振る。内山も右の蹴りのフェイント。右は渡部の方が長い。内山のワンツーをかわす渡部。左から右を振る内山だが、渡部は長い手でダブルレッグテイクダウン。足は飛ばした内山だが、手繰られ下に。  フルガードの内山のアームロック狙いを腕を外した渡部。下からの内山のタックルにアームインギロチンチョークで跳びつき絞めに行く渡部。内山は立ったまま渡部のクラッチを剥がし、ボディロックからテイクダウン。両足を束ねて上になるがゴング。  判定は3-0(20-18×2, 19-19マスト渡部)で渡部が勝利。内山は極められずとも、首を絞められ後手に回り、判定負けに。 [nextpage] ▼第8試合 フライ級 5分2R×本田良介(CAVE)=57.1kg[判定0-3] ※17-20, 18-20×2〇杉山廣平(SPLASH)=56.95kg  フライ級GPに向け、注目の実力者同士のカード。 本田良介「フライ級盛り上がっているけれど。しっかり差をつけて、フライ級には本田良介がいることをしっかり見せつけます」 杉山廣平「DEEPフライ級、僕に注目してください。明日の試合を見てください」  1R、CAVE所属のサウスポー構えの本田は左ミドルハイ。パラエストラ千葉ネットワークにも出稽古する杉山は、オーソドックス構えから圧力をかける。  左インローを当てる本田。金網まで詰めてワンツーの右をヒットさせた杉山! ダウンした本田のバックを奪い、4の字ロックに。杉山のリアネイキドチョーク狙いに後ろ手を剥がす。  腰をずらして正対した本田は、スクランブルしてくる杉山にギロチンチョーク! 厳しくハイルが杉山は首をずらして抜くと、互いに立ち上がり、杉山は右の三日月蹴り。さらに左ロー狙い。右インローも打つ杉山に左右の左を当てて前に出る本田。組んで右の縦ヒジを返す杉山。離れる本田。  2R、詰める杉山はサウスポー構えに。ワンツーで詰めるが、そこにシングルレッグは本田。金網際で座る杉山は立ち上がり。  スタンドで大きな右左を振る本田。左ミドルも。杉山はオーソドックス構えからシングルレッグでバック狙いもスタンドバックにつくのは本田。正対する杉山は突き放す。  左ミドルハイを出す本田。オーソから右の後ろ蹴りを突く杉山に、打ち終わり詰める本田だが、スクランブルでバックを奪うのは杉山。正対する本田は杉山の立ち際にヒザ!  しかしバックよりも「上を取れ」の鶴屋浩代表の声に立ち上がる杉山。互いにサウスポー構えに。遠間からシングルレッグの杉山を切ってヒザを突く本田。スタンドバックにつく本田に、杉山は前転して足を手繰ってヒップアタックも、互いに離れてゴング。  判定は3-0(20-17, 20-18×2)でアグレッシブに攻めた杉山が勝利。フライ級で駒杵嵩大戦に続く連勝をマーク。修斗からDEEPに参戦した本田は連勝「5」でストップした。 [nextpage] ▼第7試合 DEEP JEWELS ストロー級 5分2R×ケイト・ロータス(KING GYM KOBE)=52.3kg[判定0-3] ※18-20, 19-19×2マスト判定ARAMI〇ARAMI(フリー)=52.25kg  ケイトは柔道、糸東流空手の型、ボディビル、スポーツインストラクターを務めていた経験をバックボーンに持ち、2020年12月のプロデビュー戦で熊谷麻理奈を腕十字で極める一本勝ちも、3月大会でHIMEの打撃に後退し、プロ2戦目で初黒星を喫した。続く9月大会でもAACCのミッコ・ニルバーナ相手に組みで下となり判定負け。いずれも接戦ながら連敗を喫したが、東京に活動拠点を移しての12月大会で栗山葵に判定勝ち。フライ級からストロー級に階級を移しての第一戦となった今年5月、ベテランの長野美香にフロントチョークで敗れた。本人は試合経験を多く積むことを希望しており、早くも再起戦が決定した形だ。  対するARAMIは2017年に韓国の『Road FC 39』でプロデビューし、ホン・ユンハに判定勝ち。2戦目はDEEP JEWELSで古瀬美月にTKO勝ち。3戦目は青野ひかるに体重超過の減点2が響いて敗れ、4戦目はソ・ユジンに一本負け。  しばらく試合間隔が空き、2020年7月のDEEP JEWELSでは61kg契約で杉山しずかの対戦相手に名乗りを上げ、3Rまで奮戦するも最後は腕十字で敗れた。続く8月のDEEPでは55kg契約で新鋭の栗山葵から勝利も、10月には新鋭・伊澤星花に54.5kg契約で判定負けを喫した。12月はフライ級(-56.7kg)でミッコ・ニルバーナに判定負け、2021年6月には同じフライ級で奈部ゆかりにも敗れて連敗を喫した。  階級を気にせずどんな相手とでも戦うARAMI、今回は一気にストロー級(-52.2kg)まで階級を下げてケイトと戦う。成績は芳しくないが様々な経験を積んでいるARAMIは、まだ6戦目のケイトにとって大きな壁となりそうだ。ケイトのセコンドには練習仲間の伊澤星花がつく。  1R、互いにサウスポー構え。右を振って飛び込むケイト。左カーフキックも。ARAMIは右の蹴りもかわすケイト。出入りで右から左ミドルを当てる。  さらに右ミドル。左ミドルの蹴り足を掴むARAMIに足は抜いたケイトだが、ARAMIは押し込みダブルレッグテイクダウン! 左足を挟むARAMIに足を抜き立ち上がるケイト。その際でスタンドバックにつくARAMI。正対狙うケイトにボディロックからドライブするARAMI。金網背に右手をこじいれるケイト。ブレーク。  スタンド再開。左ハイを打つケイトにその打ち終わりに組むARAMI。金網まで押し込むARAMIはダブルレッグへ。尻下でクラッチしたARAMIは持ち上げてテイクダウンしてゴング。先に組まれてしまうケイト。  2R、遠い間合いに立つケイト。右手ジャブを突いて圧力をかけるARAMI。ケイトの左の蹴りの打ち終わりに組んでシングルレッグから回してテイクダウン。すぐに立つケイトだが、金網背に。  左腕を差し込むケイト。左で差して押し込むARAMIに右で小手に巻くケイト。ブレーク。  右前蹴りを突くケイト。さらに左前蹴り。左から左右を振るカイトだが、そこにカウンターのダブルレッグテイクダウンはARAMI。金網背に上体を立てるケイトだが、尻下でクラッチするARAMI。そのクラッチを切るケイトは右で差して体を入れ替え。しかし、すぐに戻すARAMI。  力の入る組みの攻防も最後は金網に押し込むのはARAMI。シングルレッグに入ると、腰を抱いて尻餅まで着かせるARAMI。ケイトが立ち上がるも、最後もARAMIが尻を着かせたところでゴング。  判定は3-0(20-18, 19-19×2マスト判定ARAMI)でARAMIが勝利。3連敗から脱し、戦績を6勝6敗の五分に戻した。 [nextpage] ▼第6試合 メガトン級 5分3R〇赤沢幸典(Tristar Gym 日本館/Tram Cloud)=119.9kg[1R 4分40秒 TKO]×アンディコング(レンジャージム)=96.4kg  メガトン級に出場予定だった酒井リョウ(レンジャージム) が練習中の怪我により欠場。代わって、同ジム所属のアンディコングが、赤沢幸典(Tristar Gym 日本館/Tram Cloud)と対戦することが発表された。  アンディは、2018年BJJ全日本選手権紫帯Sヘビー級優勝、2018BJJアジア選手権紫帯ヘビー級優勝。2021年12月の『EXFIGHT.3』でプロMMAデビューし、シュートボクシングでも活躍していた三上ヘンリー大智を、右バックフィストからそのまま回転しての左フックでダウンを奪いパウンド、わずか9秒でTKO勝ち収めている。  5月の『HEAT50』では、負傷欠場したイゴール・タナベの代役として緊急参戦を決めたが、ミドル級(83.9kg)契約の計量で90キロと大幅体重超過。最計量でもパスできず試合は中止となっている。今回も急遽出場となるが、体重制限無しのメガトン級のため、いかにコンディションを作って、DEEP初陣を勝利で飾るか。  対する赤沢は、プロMMA2勝4敗。2012年の「GRABAKA Live! 2」でのプロデビュー戦後、カナダトライスタージムで修行し、アマチュア「Fightquest」で経験を積むと、2015年に帰国しPANCRASEに参戦。ロシアACBでも戦い、GRANDSLAMを経て、2021年12月にDEEP初参戦。関野大成に判定勝ちを収めている。  2022年3月の『ONE X』では、青木真也と対戦した秋山成勲のセコンドにつき、青木の強力なグラップリングを凌ぐ作戦を立てるのに一役買った赤沢は、今回の急な対戦相手変更にも動じず国内3勝目をあげることができるか。赤沢幸典「なんか明日はアンディ選手の日らしいのでみんな楽しみにしていてください。アンディ選手がぶっ倒れるところを見てあげてください。多分大の字になるので。1Rで終わらせます」 アンディコング「明日は俺の日です。殺すか。56483」  1R、ともにオーソドックス構えも、頭を下げて、右を突き、自ら寝ころびグラウンドに誘うアンディ。付き合わない赤沢。蹴りを空振りし、尻を叩くなど挑発を続けるアンディ。  赤沢は右オーバーハンド。尻を見せてバックフィストを狙うアンディ。かわす赤沢。アンディがケージを背にすると、赤沢はダブルレッグから持ち上げて中央まで歩いてテイクダウン。  キムラを狙うアンディに、腕を外しハーフから腰を抱いて抑え込む赤沢。ケージに押し込み左のパウンド。アンディは背中を着いて下から顔を剥がそうとするが、そこに赤沢は鉄槌連打! ヒジ! 打たれるままのアンディを見て、レフェリーが間に入った。アンディは横になったまま立ち上がれず。  試合後、赤沢はセコンドの秋山成勲とともにマット上に立ち、「今回、12月の最後の試合からなかなか試合が出来ず、青木(真也)選手との試合で秋山さんのセコンドについて、今回、酒井選手が怪我して出来なかったですが、観て分かる通り、こんなもんじゃないから。酒井選手とやるなら暫定王座か、12月にロッキー・マルティネスとやる準備も出来ている」と、元UFCのマルティネスとの対戦をアピールした。 [nextpage] ▼第5試合 バンタム級 5分2R〇雅 駿介(CAVE)=61.7kg[判定3-0] ※20-18×3×海飛(和術慧舟會HEARTS)=61.6kg  バンタム級で、ムエタイvs.極真のMMA対決が実現。  雅は元ムエタイオープンライト級王者&スック・ワンキントーンライト級王者&WMC日本ライト級王者。2021年2月のDEEPでのMMAデビュー戦で「朝倉未来1年チャレンジ」のヒロヤを相手にケージムエタイを駆使して判定勝ち。しかし、7月の前戦では元英雄伝説アジア王者のRYUKIを相手に、テイクダウンを仕掛けるも際で下となり、三角絞めを外されパウンドでTKO負け。  2022年1月の石渡伸太郎引退興行では、風間敏臣のハンマーロックで一本負けで2連敗も、4月の大阪大会で中本龍平に判定勝ちで再起を遂げた。  対する海飛(和術慧舟會 HEARTS)は極真空手出身。2020年12月のPANCRASEアマチュア全日本オープントーナメントライト級優勝。さらに2021年3月のDEEPフューチャーキングトーナメントフェザー級でも優勝し、この2つのトーナメントで7試合連続KO勝ちをマークした。  その後、『格闘DREAMERS』で漆間蒋生にスプリット判定勝利。6月19日の「DEEP TOKYO」では、山口コウタのテイクダウンに苦しみながらも、サウスポー構えからの右の蹴りを当て、最後はギロチンチョークで一本勝ちし、DEEP本戦初勝利を飾った。しかし2021年7月のDEEP2戦目で佐藤拳駿のギロチンチョークに捕まり、スプリット判定負けで初黒星。続く2021年10月のDEEPでも平松翔の右フックに1R 63秒、TKO負けを喫している。  しかし、2022年3月に牧野滉風を2R TKOに降すと、4月のPOUND STORMで鈴木崇矢も2R TKO。2連勝中だ。 雅 駿介「盛り上げて勝ちます。最高の日にします」 海飛「明日もしっかり丁寧に勝ちます」  1R、サウスポー構えの海飛、オーソドックス構えの雅。左ハイを見せる海飛。かわす雅が前手の左フックを突いて前足にシングルレッグから押し込んで左で差す。  右で小手に巻く海飛。雅のヒザが海飛の股間に入りローブローとなり中断。  雅に口頭注意で再開。右の関節蹴りを狙う海飛。さらに右ジャブ。近い距離では雅の右がヒット。さらに右インロー。左回りでさばく海飛に、左ミドルを当てる雅。  海飛はワンチーの左も、圧力を受けて金網背に。左で差す雅は押し込み崩しも、ここで崩れない海飛が左ストレート! 雅も右ストレートを返すが、海飛の蹴りがローブローとなる。  今度は海飛に口頭注意で再開。左の刺し合い。右を当てる雅。さらに右ミドルも。海飛はシングルレッグに入ると。組んで小外がけを効かせてテイクダウンは雅! 上でゴング。  2R、右ジャブで右回りで外を取る海飛。左前手のフックで押し返す雅は右ハイも。かわす海飛は右を伸ばすが、雅もワンツーの右を当てる。  海飛も右ロー。ニータップで組みに行く雅。断ち切る海飛。雅は踏み込んでの右ストレートをかすめる。前手を掴んでヒジも狙う雅。そこを海飛が詰めて来ると、カウンターのシングルレッグテイクダウンは雅!  インサイドからパウンド狙う雅に、海飛は金網使い立とうとするが、そこでスタンドバックから対角のリストコントロールをして両足をかけて抱きつく雅。これを落として海飛が上になったところでゴング。  判定3-0(20-18×3)で雅が勝利。5戦3勝2敗と勝ち推しを決めた。 [nextpage] ▼第4試合 フライ級 5分2R×原 虎徹(CAVE)=57.0kg[判定0-3] ※18-20, 19-19×2マスト判定風我〇風我(フリー)=57.1kg 原 虎徹「前回情けない試合をしたので今回階級も変えて、しっかり自分の実力を見せて勝ちたいです」 風我「伊澤星花の弟の風我です。姉ちゃんが有名になっていて自分も負けたくないので、まだたった2連勝なので、お姉ちゃんの6連勝をとりあえず目指していくので明日も勝ちたいと思います」  1R、サウスポー構えの原、オーソドックス構えの風我。腹の蹴りに右を突く風我。スイッチからボディロックで組んで左で差し押し込む風我。右ヒザを突く風我に、金網背にする原は正対で四つに戻して体を入れ替え、原が右を差して押し込むもブレーク。  ともにサウスポー構えに。左の関節蹴りの風我に、原は右フック! 左も。風我の組みを切って原が組みに行くと、頭が下がったところに、得意のギロチンチョークへ。しかし、それを読んでいた原はダブルレッグで対角に逃れ上に。  2R、左インローを打つ原に、カウンターの左フックを当てた風我! がぶりからダースチョークで足をかけようとするが、時計回りに逃れる原。クラッチを外し、センタク挟みに変える風我。  離れ際でアームインギロチンチョークを仕掛ける風我。原は左で差してディープハーフの形だが、首を抱えたまま上をキープの風我。シングルレッグに切り替え立ち上がる原はダブルレッグテイクダウン。そこにまたも首を抱える風我。ハーフで上の腹はボディに細かいパンチ。首を抜くが、風我はアームロック狙いでゴング。  判定は3-0(20-18, 19-19マスト判定風我×2)で、2Rにダウンを奪った風我が勝利。姉の伊澤星花を追いかけ、3連勝をマークした。 [nextpage] ▼第3試合 バンタム級 5分2R×山本有人(リバーサルジム東京スタンドアウト)=61.55kg[判定0-3] 18-20×2, 19-20〇濱口奏琉(パラエストラ和泉)=60.95kg  2022年フューチャーキングトーナメントで、フェザー級の五明宏人とともに、バンタム級で際立つ強さを見せた濱口奏琉がプロMMAデビューする。 “ソウル”は、極真会館で2018年、2019年の国際親善空手道選手権大会高校男子上級65㎏級で2連覇の空手家。レスリングでも2021年7月の西日本学生新人選手権大会でグレコローマンスタイル63kg級優勝、全日本学生選手権5位の実績を持ち、3月のフューチャーキングTで4試合を勝ち抜き優勝を果たした。弟の濱口来音もグレコ55kg級で活躍しており、注目の兄弟の兄がパラエストラ和泉からプロデビューとなる。  対する山本有人はリバーサルジム東京スタンドアウト所属。RIZINファイターの瀧澤謙太らとともに練習し、2021年10月のプロデビュー戦こそ宮島夢都希に判定負けも、2022年2月の「DEEP106」で岩見凌に、5月の「DEEP107」で小原卓にいずれも判定勝ちしている。MMA2勝1敗の経験値、アグレッシブなファイトスタイルで濱口を混乱させるか。 山本有人「濱口選手のデビュー戦、しっかり躓いてもらおうと思うので見ておいてください 濱口奏琉「デビュー戦ですが圧倒して勝ちたいと思います」  1R、ともにオーソドックス構えから。右カーフを当てる濱口。山本の入りをさばき、右サイドキックも。山本はダブルレッグテイクダウンも、尻餅で立ち上がる濱口。左で差して押し込グレコの使い手でもある濱口に、右で足をかけて防ぐ山本。  右ローを当てる濱口。2発目を掴んでダブルレッグテイクダウンは山本。濱口の右手を後ろ手に掴む山本。右手を抜く濱口は上体を金網に立てて座る。山本は両足をヒザ上に乗せて支点を無くす。  足を戻して立ち上がる濱口が両脇を差して崩しパウンドもすぐに立つ山本。離れ際に左フックを当てて前に。濱口も右を返すと、左で差して前に。押し込んで右ヒザを突く。  2R、飛び込んで右を当てる濱口!  山本はダブルレッグで押し込み間合いを潰す。右で差して左を突く濱口はヒザも突く。その際で離れる山本。右の前蹴りをアゴ下に当てる濱口。山本の組みにバックにつこうとする濱口に正対し立ち上がる山本。  右ローを前足に当てる濱口。バックスピンキックの打ち終わりに突っ込む山本だが、それをいなしてスタンドバックにつこうとする濱口。山本も正対して離れると、スタンドで右跳びヒザ! 濱口の低いシングルレッグを切る山本だが、濱口もシングルレッグで片足を上げて右のパンチ。  詰める山本は右のヒザ。しかし距離を取る濱口は右ロー。詰める山本は「来い」と誘うが、その山本にローシングルで山本に尻餅をつかせてゴング。判定は3-0で序盤から右の蹴りを当てた濱口が2Rを制した。 [nextpage] ▼第2試合 ライト級 5分2R×泉 武志(FIGHTER'S FLOW)=70.8kg[判定1-2] ※20-18泉、19-19マスト判定野村、18-20野村〇野村駿太(BRAVE)=70.75kg  泉は、MMA2戦目。2022年4月の前戦「RIZIN TRIGGER 3rd」でプロデビューし、ケージの中でグラント・ボクダノフにパウンドによるTKO負けを喫した。  対する野村はMMA4戦目。2021年9月の「GRACHAN 50」でプロデビューし、前田啓伍に判定勝ち後、2021年11月の「VTJ 2021」で宇佐美正パトリックに判定負け。2022年3月の前戦「GRACHAN53×BRAVE FIGHT26」で藤村健悟を1R 鉄槌50連打でTKOに降している。  RIZINで柔術出身のボクダノフにテイクダウンとコントロールを許した泉は、2戦目でいかにレスリングを活かしたスタイルを修正してくるか。野村は、伝統派空手の動きを強豪レスラー揃いのBRAVEでいかにアジャストしてくるか、注目のライト級戦だ。 泉 武志「ここまでやってきたことを全て出して明日は勝ちたい」 野村駿太「明日しっかり勝って上まで駆け上がっていく」  1R、ともにオーソドックス構え。泉は右ストレートで詰める。野村は右ロー。さらに泉の入りを右で迎撃する。組む泉だが差せず。泉のヒザがローブローに。中断。再開。野村の入りに右で差してクラッチを組んだ泉。しかし背中で切った野村。泉は右で差して右足をかけて左手で細かいパンチ。足を戻した野村。ブレーク。ワンツーのダブルで前進の野村。組む泉は右で小手に巻くが、泉は左で差してボディロックから崩し狙い。耐える野村に押し込んで右ヒザ、さらに右のパンチを突く。  2R、遠い距離は野村も、左で差す泉が金網まで押し込むが、首相撲で手前に引きつけた際で野村は離れる。踏み込んでのワンツーで右は野村。しかし泉は左で差してシングルレッグで引き出してテイクダウン! そこに野村は三角絞めを合わせるが、肩を入れて外した泉が上から脇差しインサイドから細かいパウンド。  金網使い立つ野村。両脇を差してボディロックする泉はスタンドバックに。右足をかける泉に、正対する野村。首をがぶる泉に野村は首を抜いて左右で前に。しかし泉がさばいてゴング。判定は20-18泉、19-19マスト野村、18-20野村の2-1で、組み際の打撃、寝技でも三角絞めを仕掛けた野村が勝利した。 [nextpage] ▼第1試合 DEEP フェザー級 5分2R〇劉獅(KIBA マーシャルアーツクラブ)=66.1kg[1R 2分44秒 TKO]×鷹辰(和術慧舟會 HERAT)=66.0kg 劉獅「1週間前に相手が怪我して変わって、急なオファーを受けてくださって感謝します。今回は劉獅という名前で出させてもらいますが、高塩竜司では勝ったり負けたりで波があるといった感じでしたが、劉獅になった俺は強いところを結果で示したい。倒すと言うよりしっかり制圧します」 鷹辰「今回急な代打という形で出させてもらいます。本来自分はこんな記念すべき大会に出られるレベルでないと思いますが、しっかり劉獅選手の相手になって、第1試合をしっかり盛り上げます。劉獅選手は元警察官ということで、お世話になりました。頑張ります。第1試合から盛り上げます」  1R、鷹辰の組みに劉獅が体を入れ替え押し込み。右の小外がけでテイクダウンで上に。劉獅のパウンドに鷹辰が立ち上がり。なおも劉獅が左で差して組んで尻餅を着かせ、ヒジ・ヒザを打つと鷹辰が左目上をカット。ドクターストップで劉獅がTKO勝ちを掴んだ。 [nextpage] ▼オープニングファイト アマチュアSPルール DEEP JEWELS フライ級 3分2R〇福田万智(フリー)[2R 0分41秒 リアネイキドチョーク]×角田光優(禅道会 中信支部)※両者とも当日計量
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