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【DEEP】ライト級王者・大原樹理が1R KO初防衛! 上迫博仁が北岡悟にスプリット判定勝ち、中村大介が無敗ユータ&ロックに初黒星つける「42歳、ここからが全盛期です」、渡部修斗が判定勝ち、杉山廣平が本田良介に競り勝つ、ARAMIがケイト降す、赤沢が秋山セコンドでTKO勝ち

2022/07/10 14:07

▼第10試合 フェザー級 5分3R
〇中村大介(夕月堂本舗)=66.3kg
[判定3-0] ※29-28×3

×ユータ&ロック(秋本道場jungle junction)=65.6kg



 フェザー級5分3Rで、中村大介(夕月堂本舗) が初参戦のユータ&ロック(秋本道場 jungle junction)を迎え撃つ。

 中村は大学時代に元UWFインターナショナル&元リングスの田村潔司率いるU-FILE CAMPに入門。プロデビュー戦となった2002年7月の『MMA The BEST vol.2』(PRIDE主催)では桜庭和志と対戦したシャノン・“ザ・キャノン”・リッチを相手に得意の腕十字で一本勝ちを飾った。その後はDEMOLITION、DEEPを中心に活躍し、PRIDE武士道、HERO'S、DREAMとメジャーイベントを渡り歩き、2012年6月には第7代DEEPライト級王者に輝いた。しかし、2013年4月の初防衛戦で北岡悟に敗れ王座から陥落すると不調が続き、2016年9月にモンゴルで開催されたMGL-1を最後にMMAから一旦離れた。

 その後はグラップリング大会のQUINTETに参戦するなどしていたが、2020年9月のDEEPで約4年ぶりにMMA復帰。その復帰戦で長倉立尚から衝撃KO勝利を収めると、2021年2月には階級を下げてフェザー級王者の牛久絢太郎にノンタイトル戦でTKO勝ち。7月にはタイトルを賭けて牛久と再戦したが判定負けでリベンジを許した。今年2月26日にはDEEPで小見川道大の引退試合の相手を務めて“こだわりの腕十字”で一本勝ちしたが、3月のRIZINでは山本空良とのU対決に敗れている。

 ユータは柔道出身で、2012年3月にプロデビュー。GLADIATORでのデビュー戦こそやぶれたが、2戦目からは2019年7月まで怒涛の9連勝。修斗時代に新人王決定トーナメント準決勝で斎藤裕に判定勝ち、2015年2月にのちのONEファイターの中原由貴に判定勝ち。2018年8月のPANCRASE時代にのちのRIZIN&DEEPフェザー級二冠王の牛久絢太郎に勝利し、2019年7月にはバンタム級王者の中島太一にも判定勝ちしている、組み技の実力者だ。今回は2019年7月の中島戦以来、約3年ぶりの復帰戦となった。

中村大介「いろいろ世の中で起こっていますが明日大会があって、42歳にもなって現役で出来て、フェザー級の強いユータ&ロック選手と試合ができる幸せを感じています。明日は思い切り自分のプロレスリングをぶつけて一番DEEPを楽しみたいと思います」

ユータ&ロック「明日は自分にも中村さんにも厳しく攻めていこうと思います」

 1R、サウスポー構えのユータ。オーソドックス構えの中村はローから。右前手を伸ばすユータ。中村の前手がアイポークに。再開。

 右インローの中村は右ハイも。ブロックするユータは左ハイ。さらに左で差して押し込み。ダブルレッグテイクダウンは両足を広げた中村。ならばと四つで組んで崩しも、ここは捨て身気味。なおもシングルレッグに入るユータに、表を向かせる中村。しかし向き直り、なおもボディロックからテイクダウン狙いのユータ。右で小手に巻く中村。前転の際で上になるのはユータ。クローズドガードから足を効かせて三角絞めを狙う中村!

 すぐに頭を上げて外すユータ。左で脇を差してパスを狙うが、右で脇差し返して上を取り返す中村が手首を持ってアームロック狙い。ハーフガードのユータに、ボディ打ちからマウント、バックマウントを奪う中村。下からユータが足を手繰りヒザ立ちまで戻してゴング。ポジションでも上回った中村のラウンドに。

 2R、左ローから入る中村。両手を下げてじりじりと近づく。そこにシングルレッグに入るユータ。アームロックを狙う中村に、踵を持って立ち上がるユータ。そこに腕十字を合わせる中村だが、ユータはそれを首の力で外す。

 バックを狙うユータに、アームロック狙いの中村。しかしボディロックを外さないユータ。中村のアームロック狙いに背中を着いて外したユータ。マウントを奪う中村はバック狙いも、右で差して上を取るユータ!

 腰を抱きついていくユータに、背後を取られながらもアームロックを狙い続ける中村。シングルバックで上体を立てたユーターが上に! そこで中村も立ち上がり。右で差して押し込むユータが崩してゴング。

 3R、左ローから入る中村。ノーガードで詰めると、右ハイもバランスを崩す。そこに詰めてシングルレッグに入るユータ。中村のアームロックに正対して上を取ろうとするユータ。なおも両足をクラッチしていく。

 立ち上がる中村はアームロック狙い。手首を持ち続ける中村はユータの手繰りに腕十字狙い。ここも休まずシングルレッグに入るユータ。中村はアームロック狙いから正対してスタンド勝負に。

 中村の右ハイをかわしたユータはシングルレッグ! そこに腕十字を狙い、両足をかけた中村! しかしクラッチするユータが上に。十字を外してパウンド狙い。腰をつかんだユータに立ち上がる中村!

 押し込むユータにヒザを狙う中村。ゴング。ユータのテイクダウン、中村のサブミッションアタックをジャッジはどう取るか。

 判定は3-0(29-28×3)で極めを狙った中村が勝利。ユータは9勝1敗で初黒星がついた。

 試合後、マット上で中村は、「ユータ&ロック選手、ほんとうに強くて、内容は納得は出来てないですけど、無敗の選手に勝って、DEEPの強さを見せることができたと思います。本気でもっと強くなれると思っていて、フェザー級に強い選手がいっぱいいるので頑張りたいと思います。もう1回、言わせてください。中村大介、42歳、ここからが全盛期です」と語り、頭を下げた。

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