▼第11試合 WPMFインターナショナル・ミドル級(72.50kg)王者決定戦 3分5R延長1R
△MIKE JOE(BATTLE FIELD/TEAM J.S.A)
ドロー 判定0-1 ※47-48、48-48、48-48
△喜多村誠(ホライズンキックボクシングジム)
JOEはアマチュアボクシングからキックボクシングに転向し、MMAにも挑戦した184cmの長身選手。2020年8月のKrushに初参戦すると、藤村大輔を相手に独特な柔らかい動きでパンチをかわし、右のストレート&フックをヒットさせての判定勝ち。12月の『スーパービッグバン』では神保克哉に判定で敗れ、2021年3月のK-1では木村“フィリップ”ミノルの代替選手として出場したEITOを2Rに右フックでKO。9月のBOMでは松島勲也に延長戦の末に判定負けとなったが、12月のBOMでクリスチャン・ジョセフを5Rに左ボディでKOし、第4代Bigbangスーパー・ウェルター級王座に続きWMCインターコンチネンタルミドル級(72.57kg)王座を獲得して二冠王となった。今回は三冠王を目指す。
喜多村は大学の空手部で主将を務めたのち、伊原道場に入門して2005年7月に新日本でプロデビュー。2011年10月に第4代日本ミドル級王者となった。2015年5月にはラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王座にも挑戦している。2018年10月、元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者のT-98をヒジでカットし、TKO勝利。伊原道場から独立して最初の海人戦ではKO負けを喫したが、その後は3連勝。2021年7月にはBOMミドル級王座決定戦でJを破り王座に就いたが、12月のリマッチで敗れて王座を失った。2022年1月の『NO KICK NO LIFE』ではシュートボクシングの新鋭・璃久とドロー、6月の『ビッグバン』では現Bigbangスーパーウェルター級王者ジョージともドローとなっている。
1R、ジャブで前に出るJOEに喜多村はロープを背負いながら左ミドル、左ロー。JOEは余裕を見せつけるかのように足払い。構えをスイッチするJOEは前蹴りと両手を伸ばして間合いを保ち、喜多村の蹴りをかわしていく。ノーガードになって挑発する場面も。
2R、JOEがワンツーからヒザwお突き刺すと喜多村の動きが止まり、JOEが一気にパンチとヒジで襲い掛かる。喜多村もヒジで応戦する。JOEは喜多村をコーナーから逃さず左ボディ。JOEは喜多村のパンチをパーリングやブロッキングでかわすと顔面前蹴りを直撃。しかしラウンド終盤、喜多村得意の独特の軌道を描く右ハイがヒットする。
3R、喜多村は手数を出してJOEにブロッキングさせ、左ローを蹴る作戦に切り替える。左ローを何度ももらうJOEだが、前へ出ると左ボディ、左ヒザ。JOEも右ローを返し、喜多村の右ローをキャッチする。前蹴りから左右のヒジを打つJOE。喜多村はボディからハイキックと攻撃を散らす。
4R、喜多村が右ボディと右ローで一気呵成に攻める。JOEから余裕が消え、ローでフラつく場面も。パンチでガードさせ、右ローを蹴り込む喜多村。さらにJOEの両腕ブロックの隙間へ縦ヒジを立った着こむ。蹴り足をキャッチするJOEは右ヒジを繰り出すが攻撃がほとんど出ない。
5Rも右ボディストレート、右ハイキック、左ローで攻める喜多村にJOEはパンチとヒジで対抗。喜多村もヒジを打つ。ガムシャラにヒジで襲い掛かり、アッパーとヒザ蹴りを放つJOE。手数を出す喜多村にJOEは右フックから飛びヒザ蹴り。JOEが組み付く場面が増える。最後は両者大振りのフックで打ち合い、ゴングが鳴ると熱戦に拍手が湧く。
判定はドロー。タイトルは主催者預かりの形となったが、喜多村はマイクを持つと「納得いかないのでもう1R延長お願いします」とアピール。盛り上がる場内だったが、中川BOM代表は「タイトルマッチなので延長はありません。9月23日、もう一度、大田区総合体育館でどうですか?」と9月に行われるBOMのビッグマッチでの再戦を提案。両者もこれに応じ、もう一度タイトルを懸けての再戦が決定した。