キックボクシング
レポート

【ONE FF】日本拳法出身・成尾拓輝の強打が大爆発! 合計4度のダウンを奪いダウン応酬の激闘制す、メインではオルチコフが新時代の戦いぶりでポンペットに完勝して20戦無敗に

2024/11/22 23:11
ONE Friday Fights 882024年11月22日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTにてLIVE配信▼第3試合 フライ級キックボクシング 3分3R×ジャン・ジンフー(中国)[TKO 3R 1分23秒]〇成尾拓輝(究道会館)  成尾は日本拳法出身でHOOST CUP日本ライト級王者、JAPAN CUP KICKBOXING スーパーフェザー級王者。10月にはシュートボクシングに参戦し、ポッシブルKから判定勝ち。戦績は13勝(9KO)6敗1分。  ジンフーはタイのジムで練習を積み、2023年6月に『ONE Friday Fights』初参戦。初陣はジャイシンにKO負け、8月の2戦目ではハルーンにTKO勝ちも9月のヤミン戦ではKO負けを喫している。2024年5月には新田宗一朗とダウン応酬の末に判定勝ちしている。  1R、成尾はパワフルな左インロー、左ミドルを放って前へ出る。ジンフーの右のヒザ蹴りに右ストレートを合わせ、成尾がダウンを奪う。右ストレートで畳みかけてさらに右ストレートでダウンを追加。左三日月から右ストレート、左フックで倒しにかかる成尾にジンフーも左フックで打ち合う。成尾の左三日月からの右ストレートに、ジンフーは右フック。ジンフーの左ボディには成尾が右フックを合わせる。初回は成尾が圧倒するラウンドとなった。  2Rも前に出る成尾。ジンフーは左フックからの右ストレートを打ち、成尾が打ち合いに行くとジンフーの左フックからの右ストレートがカウンターで直撃、ダウンを奪われる。それでも成尾は立ち上がると打ち合いに行き、ジンフーは右ストレートで迎え撃つ。思い切り左右フックを振ってくるジンフー。成尾は右インローを放つもジンフーの急所を直撃。中断となる。  すぐに再開、ジンフーの右ストレートからの左フックに成尾が右ハイキックを返す。左ミドルを集中されるジンフーは下がりながらも前に来る成尾を左右フックで迎え撃つ。またも成尾のインローがローブローとなって中断に。再開後も打ち合う両者。成尾は縦回転の胴廻し回転蹴りを放って空振りとなるが、レフェリーから注意を受けた。  3R、成尾は左ミドルから右ストレート、左フック。前へ出て圧をかけていき、右ストレートからの左ミドルでダウンを奪う。成尾は左ミドルを連発、下がるジンフーは左フックを打ってくるが明らかにボディをかばう。成尾はコーナーへジンフーを追い込むと、左ミドルから右ストレート、左フックを打ち返してくるジンフーに左フックのカウンター。ジンフーはバッタリと倒れ、レフェリーがストップ。成尾の豪快TKO勝ちとなった。  成尾は「ダウンを取られた時はほんまにこんなところで終わってられるかって、腹の底から思って。2R持ちこたえて3R勝負決まるところでしっかり仕留めに行かなあかんと思って、その時に覚悟が心の中で決まったって感じです」と勝利者インタビューに答える。  35万バーツ(約155万円)のボーナスが贈られることが発表され、成尾は「めちゃくちゃ嬉しいです。このボーナスをもらってもっと強くなりますし、自分大学の学費も払わないといけないのでそのお金を返せるのが嬉しいです」と顔をほころばせた。 [nextpage] ▼メインイベント キャッチウェイトムエタイ(-58.96kg)3分3R ×ポンペット・PK・センチャイ(タイ) [判定0-3] 〇アスラムジョン・オルチコフ(ウズベキスタン)  ポンペットは2023年5月から『ONE Friday Fights』に参戦。2連勝のあとチョーファーに敗れるも、12月にリッティデットをTKOで撃破、2024年3月にはスリヤンレックからも勝利を奪ってみせた。ダウン応酬の末にポンペットが判定勝ちし、この試合は両者ボーナスが出るほどの激闘だった。両者は6月に再戦し、またも激しい打ち合いの末に今度はスリヤンレックがKOでポンペットを破っている。106勝45敗。  オルチコフは2023年7月から『ONE Friday Fights』に参戦し、タイ人選手を相手に5連勝(3KO)。19戦無敗(11KO)のレコードを誇る。前戦は2024年9月にヨッドトンタイからKO勝利を奪っている。  1R、ポンペットは右ローから入り、オルチコフはステップを踏んで頻繁にスイッチする。ポンペットの蹴りをバックステップでかわし、左フックで前に出るオルチコフ。ポンペットの右ミドルをキャッチすると左の連打を見舞う。オルチコフはポンペットの蹴りをステップでかわし、すぐ前に出て思い切り左右フックを振る。しかしミドルの蹴り合いではポンペットが優った。オルチコフはカカト落としも繰り出す。ポンペットの左ハイキックをスウェーで空振りさせると、そのまま右ストレートを伸ばしてダウンを奪うオルチコフ。  2Rも細かなステップを踏み、入り込む時は思い切り左右フックを振っていくオルチコフ。ポンペットは前へ出て前蹴り、パンチとヒジを打つ。オルチコフがヒジを出せばポンペットもヒジを打つ。至近距離でヒジと左右フックを打ち合う両者。ポンペットはヒザも混ぜる。どんどん前へ出て攻撃するポンペットにオルチコフは下がるが手数は出す。打って当てては回り込み、ヒジを強打するオルチコフ。笑顔を浮かべる。  3Rも前に出るのはポンペット。素早く出入りしてフックとヒジを打つオルチコフにポンペットもヒジを出す。オルチコフはヒットさせてはダッキング、またはスウェーやサイドへ回ってポンペットの返しをかわす。ポンペットも攻撃を止めないが、オルチコフの動きにかわされてヒットを奪えない。逆にオルチコフはダイナミックな動きで攻撃を当てていった。  試合終了のゴングが鳴ると、オルチコフは満面の笑み。判定3-0でオルチコフがパーフェクトレコードを更新した。
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