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レポート

【Krush】佐々木大蔵が盤石の強さでKO防衛V3、同門の武尊たちへエールを送る。横山朋哉が攻撃力見せつけ合計3度のダウン奪い判定勝ち、野田哲司は延長戦で勝利

2022/06/17 22:06
【Krush】佐々木大蔵が盤石の強さでKO防衛V3、同門の武尊たちへエールを送る。横山朋哉が攻撃力見せつけ合計3度のダウン奪い判定勝ち、野田哲司は延長戦で勝利

伸びのある佐々木の右ストレートが炸裂、見事KO防衛に成功した 撮影/安村発

Krush.138
2022年6月17日(金)東京・後楽園ホール

▼メインイベント(第10試合)Krushスーパー・ライト級タイトルマッチ 3分3R延長1R
〇佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/王者)
TKO 3R 1分31秒 ※レフェリーストップ
×寺島 輝(TANG TANG FIGHT CLUB/team JOKER/挑戦者)
※佐々木が3度目の防衛に成功。


 佐々木は2008年にK-1甲子園でベスト8入り、同年5月にプロデビューし、2016年にKrushライト級王者となった。2018年4月の2度目の防衛戦で同王座を失い、スーパー・ライト級に転向すると同年11月のK-1スーパー・ライト級王座決定トーナメントでは準優勝。2020年2月のKrushで鈴木勇人を破り、ライト級に続いての2階級制覇に成功。7月に近藤拳成を相手に初防衛し、12月のK-1では大和哲也を判定3-0に降している。2021年5月には平山迅を破り2度目の防衛に成功。9月のK-1では元同門の林健太にも勝利、今年2月にはヴィトー・トファネリも破って9連勝中。戦績は31勝(6KO)17敗1分。今回が3度目の防衛戦。


 寺島は極真空手と伝統派空手を学び、2019年4月にKrushでプロデビュー。そのデビュー戦から3勝3KOを達成し、2019年11月には初の国際戦で韓国人選手から判定勝ち。4戦無敗で2020年3月のK-1に出場し、山崎秀晃に挑んだがKO負けで初黒星を付けられた。12月の斉藤雄太戦でもTKOで敗れて連敗を喫するが、2021年7月の松本篤人戦で判定勝ちして再起を飾った。11月には第7代Krushスーパー・ライト級王者の鈴木勇人からも勝利。戦績は6勝(3KO)2敗。


 1R、いきなり左ハイを顔面にかすめたのは寺島。軽快なステップを踏んで左ミドルを蹴っていく。佐々木は右ローと右カーフを蹴る。じりじりと前に出る佐々木に寺島は左フックも繰り出すが、佐々木はコツコツと右カーフを蹴っていった。


 2R、佐々木が伸びのあるワンツーを放つが、寺島の重い右ストレートが連続ヒット。佐々木は右ストレートから左ミドルを蹴るが、リズムに乗る寺島は左フック、左ボディと強い攻撃を当てていく。入っていくところを狙われる佐々木はそれでも入り込んで右を当てに行く。寺島は身体を振りながら左右ミドルだ。


 3R、両者の応援団が大いに盛り上がる中、佐々木はやはり入り込んでの右ストレートを繰り出す。これがついに寺島にクリーンヒット。一気にパンチで畳みかける佐々木が右ストレートを追撃ヒットさせ、寺島は防戦一方に。右フック、右ストレートで身体が大きく揺れる寺島。右フックでついにダウンを喫する。


 さらにジャブから慎重にパンチをまとめる佐々木は、左右フック、右ストレートをクリーンヒット。打たれ続ける寺島を見てレフェリーが試合を止めた。


 マイクを持った佐々木は「9月のよこはまつりに大和哲也選手の参戦が発表されています。その挑戦者、僕しかいないでしょう。KrushチャンピオンとしてK-1のチャンピオンに挑ませてください」と、K-1横浜大会でのK-1スーパー・ライト級王者・大和哲也への挑戦をアピール。


 そして「ずっと判定王者と言われてきましたが、KO出来る感覚が掴めたので量産していけるように高みを目指していくのでよろしくお願いします」と、上手さだけでなく倒せる強さも身に着けてきたと語る。


 最後には「秀さん(山崎秀晃)、(野杁)正明、武尊! THE MATCHにつなぎました!」と、19日の東京ドーム『THE MATCH』に出場する同門の仲間たちへエールを送った。


 佐々木のアピールを受けて中村拓己K-1プロデューサーは大会終了後の総括で「ああいう展開で終わるとは想像していなかったんですが、チャンピオンが(佐々木と同門の山崎から)大和選手に代わって同門というネックがない状況で、ここまで来たのは一番(タイトル挑戦に)近い位置にいるので考えていきたい。今後の展開は今日の結果も踏まえて考えていたので、大和選手サイドとも話さないといけないですが考えたいと思います」と、今回のKO勝利によって佐々木がK-1王座挑戦の第一コンテンダーになったとした。


 佐々木と大和は2020年12月にK-1で対戦し、佐々木が判定で勝利している。大和も今回のタイトルマッチ前に「僕は大蔵選手に負けているので、僕がリベンジするまで大蔵選手には勝ち続けて欲しいという気持ちがあります。大蔵選手のことを尊敬して、強さを認めているからこそ大蔵選手にリベンジしたいです」と話しており、実現する可能性は高そうだ。

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