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レポート

【UFC】 史上最多9人の「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」で3年ぶりのロンドン大会が大爆発!

2022/03/20 11:03

 日本人として稀有なウェルター級で、世界最高峰の舞台で戦ってきた佐藤だが、UFC4戦目の契約最終試合となる2020年11月のミゲール・バエザ戦で2R 一本負けで2勝2敗に。2022年1月に契約更新が決まり、今回ブラジルのクラウディオ・シウバの負傷欠場により、約2週間前の緊急オファーを受けてグンナー・ネルソンと対戦する。

 ネルソンは、沖縄剛柔流空手とヘンゾ・グレイシーの黒帯である柔術を武器に、プロMMA10戦負け無しで2012年9月のダマルケス・ジョンソン戦でUFCデビュー。以降、オクタゴンでも4連勝。その後、2014年10月にリック・ストーリーにスプリット判定負け後、2015年12月にデミアン・マイアに判定負け、2017年7月にサンチアゴ・ポンジニッビオに敗れるも、ブランドン・ザッチ、アルバート・トゥメノフ、アラン・ジョウバン、2018年12月にアレックス・オリベイラに一本勝ちするなど4勝3敗。

 しかし、2019年3月にレオン・エドワーズにスプリット判定負け、2019年9月にギルバート・バーンズに判定負けと、強豪相手に2連敗中。今回が2年6カ月ぶりの復帰戦となる。

▼ウェルター級 5分3R
〇グンナー・ネルソン(アイスランド)18勝5敗(UFC9勝5敗)171lbs/77.56kg
[判定3-0] ※30-26×3
×佐藤 天(日本)16勝5敗(UFC2勝3敗)170lbs/77.11kg

 佐藤のコーナーにはONE参戦中のアウンラ・ンサンがつく。

 1R、2年6カ月ぶりの復帰戦のネルソン相手に先に勢いよく中央に飛び出たサウスポー構えの佐藤。左インローから突く。さらに左ミドルも。ブロッキングのネルソンも右ミドルハイ。最初の組みを切る佐藤。ネルソンに欧州の観客は歓声。

 詰める佐藤に右ミドルで押し返すネルソン。首を掴みにいくが、ここも2度、佐藤は切る。右ジャブを刺す佐藤。左ストレートを掴んでダーティーボクシングはネルソン。右アッパーを突くが、すぐに突き放す佐藤。

 左手を首後ろに組もうとするネルソンを放す佐藤だが、ネルソンはこの試合初めてのダブルレッグからボディロックテイクダウン! 背中を見せて立とうとする佐藤のバックにすぐについてワンフックから4の字ロックで背後からパンチ! 左腕を首下に、右手で頭をガードして凌ぐ佐藤。30秒ほどを凌ぐ。

「何も変えなくていい。シングルレッグからボディロックテイクダウンだ」というネルソンのコーナーマン。

 2Rも間合いを保つネルソン。右ミドルハイは佐藤がブロック。右を振っての組みは1R同様に切る佐藤。右で差して組もうとするネルソンに、上部での組みは切る。右ストレートを突くネルソン! 佐藤は左インロー! ネルソンは右を突き前へ。ここもさばく佐藤だが、続くダブルレッグテイクダウンに佐藤は下に。そのままサイドを奪うネルソンは左で脇を差すと、エビで金網まで行き、亀から立とうとする佐藤。

 その際で右足をかけるネルソンは、アゴを掴みながら巧みに4の字ロックを組み、左足を巻いて右側でロック。左手を掴んで腰をずらして正対を試みる佐藤だが、そのままブザー。右目下を腫らす佐藤にとっては、初回同様に厳しいラウンド後半となった。

 3R、四つに組んで突き放した佐藤。鼻血のネルソン。右ジャブを突く佐藤。ネルソンは低めダブルレッグでテイクダウンを奪うと、背中を見せて立とうとする佐藤のバックにつきすぐに4の字ロック! 背後から左手首をコントロールしながら右手でパウンドする。さらに左腕を喉元に巻いて絞めようとするが、その都度佐藤は凌ぐ。ネルソンの4の字ロックの中のまま佐藤はブザーを聞いた。

 判定は3-0(30-26×3)でネルソンが完勝。「タカシはディフェンンスがタイトだった。スクランブルしてくれば極められたけど。またここに立てて嬉しいよ」と語った。

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