キックボクシング
レポート

【RISE】一馬がテーパリットをパンチで粉砕、宮﨑小雪はテクニシャンぶり発揮して百花に完勝、山川賢誠が復帰の森本“狂犬”義久をKO撃退

2022/02/23 22:02

▼セミファイナル(第10試合)SuperFight! アトム級(-46kg)3分3R延長1R
○宮﨑小雪(TRY HARD GYM/第2代RISE QUEENアトム級王者)
判定3-0 ※30-28×2、30-27
×百 花(魁塾/同級3位、元NJKFミネルヴァアトム級王者)


 宮﨑は“宮﨑姉妹”の妹で、小学3年生から空手を学び、2019年8月のKAMINARIMON全日本女子トーナメントで優勝。アマチュア戦績10戦10勝(3KO)無敗の戦績を引っ提げ、16歳で2019年11月にプロデビュー。2021年1月「アトム級NEXT QUEENトーナメント 2021」で佐藤レイナ、小林愛理奈に勝利して優勝すると、3月にはRISE QUEENアトム級王者・紅絹に挑戦し、判定2-0で破り18歳にして第2代王座に就いた。9月には伊藤紗弥を延長戦の末に判定で破っている。戦績は6勝1敗1分。


 百花は中学2年生でキックボクシングを始め、2010年12月にプロデビュー。2012年5月に『JEWELS』で行われたキックルールトーナメントで優勝して注目を浴びた。2017年9月にミネルヴァ・アトム級王座を奪取。2020年11月の『QUEEN of QUEENS 2020』ではベスト4に進出。2021年1月、erikaに敗れてミネルヴァ・アトム級王座を失った。9月のRIZIN初参戦ではぱんちゃん璃奈と対戦し、敗れはしたものの好試合を展開。11月もRIZINに参戦して未來に圧勝した。戦績は21勝(1KO)18敗3分。


 1R、両者ともローとミドルの蹴り合いから入り、百花が右ローを蹴ると宮﨑はすかさず前へ出ながらのワンツー。宮﨑はジャブ&ローを出しながら右へ回り込み、矢のような左ストレートを打ち込む。百花は宮﨑の足を止めるためか、ローを多用する。ジャブを突き、回り込みながら左ミドルを蹴る宮﨑。


 2Rもジャブと左ミドルを多用する宮﨑は、百花が右を伸ばしてくるとすかさず右フックを合わせる。宮﨑が飛び込んでのワンツーをヒットさせると、大きくバランスを崩す百花。右回りに追って来る百花に宮﨑が左ストレート、百花は鼻血を出してドクターチェックを受ける。再開後、百花は一気に距離を詰めてパンチを打ち、宮﨑は前蹴りで押し返す。


 3Rも前に出てくる百花をジャブと左ミドルで迎え撃つ宮﨑。百花はワンツー・ローで行くが、必ず宮﨑は貰いっぱなしにならず攻撃を返す。次第に百花の鼻からの出血が酷くなり、2度目のドクターチェックに。再開後も前へ出てワンツーから蹴りへつなぐ百花。宮﨑は左ボディから右フックを返し、百花が近付いてくると右ロー。宮﨑は百花の突進を回り込んでかわすと左ストレート、百花がリターンする頃にはもうその場にはいないステップワークで翻弄する。


 宮﨑がテクニックで完封する形で判定3-0の勝利を収めた。マイクを持った宮﨑は「私は今日を迎えるにあたって、自分の不甲斐なさとか自分の弱さに打ちのめされて、自分って弱い人間だなって思った時もあったんですけれど、でもいろいろな人が手を差し伸べてくれて支えてくれて、今日こうやって勝利することが出来ました。いつも本当にありがとうございます。私は辛い時や苦しい時に世界中には自分以外にも頑張っている人がたくさんいると思うと凄く踏ん張ることが出来るし、前に進むことが出来ます。


 だから自分も誰かにとってそういう存在になれるように、もっとチャンピオンとして強くなって頑張りたいと思います。そして姉の若菜が王者になるまで、姉妹同時王者という夢を叶えるまで私は王者で居続けます。自分の夢がかなうということは誰かの夢を奪うことになるし、誰かの夢を踏みつぶすことになってしまうけれど、それでも私にはかなえたい夢があるので、王者として認められるようにもっともっと頑張ります」と、涙ながらにマイクアピールした。

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