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【ONE】ジンナンが三浦彩佳の投げを完封、6度目防衛。仙三がKO勝ち、“永久寝技地獄”上久保周哉はONE6連勝! ハビブの練習パートナーのイザガクマエフが一本勝ちで「キル・アオキ」と対戦要求

2022/01/14 20:01

「ONE: HEAVY HITTERS」全試合詳報

【メインカード】

▼第8試合 ONE世界女子ストロー級(※56.7kg)タイトルマッチ 5分5R
〇ション・ジンナン(中国)56.40kg, 1.0018
[判定3-0]
×三浦彩佳(日本)56.45kg, 1.0160
※ジンナンが6度目防衛に成功

 メインイベントはONE女子ストロー級世界タイトルマッチ。王者ション・ジンナン(中国)に同級4位・三浦彩佳(TRIBE TOKYO M.M.A)が挑戦する。



 三浦は中学入学後から柔道を始め、高校時代に埼玉県大会で優勝したほか、数々の大会で優勝を収めた。22歳でMMAに転向し、2014年5月プロデビュー。DEEP JEWELS、PANCRASEを経て2019年2月からONEに参戦し、3連勝も2020年2月にストロー級(※56.7kg)で対戦したティファニー・テオ戦で初黒星。2021年5月に58.3kg契約でハイアニ・バストスに1R2分58秒、キーロックで勝利して再起を飾った。



 王者ジンナンは2018年1月にティファニー・テオとの王座決定戦でTKO勝ちして初代ONE女子ストロー級世界王座に就くと、ラウラ・バリン、サマラ・サントス、アンジェラ・リーに勝利し、2019年10月には1階級下のONE世界女子アトム級王座戦でアンジェラと再戦。5R リアネイキドチョークで敗れている。2020年10月にテオとの再戦を判定勝ちで4度目の防衛、2021年9月には柔術世界王者ミッシェル・ニコリニを判定で破り5度目の防衛に成功しているストロー級の“絶対女王”だ。

強いハートで組んできたニコリニの寝技をことごとく凌いだジンナン相手に、三浦は得意の首投げから袈裟固め&腕がらみ「彩佳ロック」を極めることが出来るか。

 三浦はタイトルマッチ決定に「タイトルマッチが決まった時、“遂に来た”という気持ちでした。チャンピオンのジンナンは何度も防衛をしていてとても強い選手ですが、TRIBEの仲間と共にたくさん練習をしたりアドバイスをもらったりしてきました。前の試合後からずっとジンナン選手と戦う準備をしてきました。この試合ではねちっこく勝ちに拘り、やることをやりたいと思います」と、研究を重ねて勝ちに徹すると意気込む。

 日の丸を背に入場ゲートで、いつもの投げキッスをしてから花道を進んだ三浦。長南亮代表とフィストバンプを重ねてからケージイン。続けて王者ジンナンが登場。中国らしく花火のなか花道を行く。セコンドは、かつて三浦のセコンドにもついた、現在はEVOLVE MMAの澤田龍人がベルトを持って逆コーナーで帯同。

 コールに三浦は右手を挙げて咆哮。ジンナンは笑顔を見せてからライトニングボルトのポーズ。

 1R、ともにオーソドックス構え。先に中央を取る三浦は、ジンナンの左足を掴んでシングルレッグから押し込み、右手で左手を引手に取り、左手で奥襟、首を掴むも、ジンナンは腰を押して腰を合わさせない。

 下にタックルに入ったジンナンが切るとスタンドに。ジンナンのヒザ蹴りを浴びながらシングルレッグから金網まで詰める三浦だが、腰を押してジンナンは大外刈の動きを見せる。

 オーソから左の蹴りはジンナン。フェイントを見せながら後ろ蹴り! 金網まで下がった三浦だが、ジンナンはボディストレート。今度は後ろ廻し蹴りのジンナン。三浦はダブルレッグも切る。前足の蹴りはジンナン。左右のボディ打ちから前に。さらに右オーバーハンドも三浦はブロッキング。

 2R、詰める三浦は右を振るフェイントから足を手繰りに。しかし切るジンナンは距離を取り、左ジャブ、ワンツーの右を振ったところでカウンターのダブルレッグへ。

 金網で詰めてクラッチを組む三浦だが、足を広げるジンナンは左で差し上げ、四つに。腰を押さえに来るジンナンに、左で首を巻きに行く三浦だが、突き放すジンナン。

 左から右はボディを突くジンナン。「下がるな」の声にニータップを狙う三浦。ジンナンの左フックはパーリング。右足にロー。ジンナンは右ボディストレートを狙う。右オーバーハンドから前に出るジンナンは右ロー! 右手を頭にガードをつけている三浦に、ジンナンは前蹴りで尻餅を着かせる。

 3R、先に詰めてダブルレッグに入る三浦。ジンナンは左腕を差し入れ切るが、すぐに追う三浦はダブルレッグから左で首をつかみ、右手でもロックし、首投げへ。これを剥がしたジンナン。

 三浦は右の前蹴りからダブルレッグへ。ここも足を広げてクラッチを組ませない三浦は、再び首投げの形に。ジンナンは腰を押して突き放す。右ボディストレートのジンナン。ワンツーの右オーバーハンドも三浦は肩で受ける。

ジンナンの左をかわして足を手繰りに行く三浦はダブルレッグを切られると、シングルレッグへ。ここも差し上げたジンナン。突き放し際で引き手は外さない三浦はまたも首投げセット狙いから、ダブルレッグへ。両足を広げスプロールするジンナン。三浦はヒザ蹴りに合わせて組むがゴング。

 5R、左右を突いて距離を潰して組む三浦。シングルではなくダブルレッグへ。しかし差し上げるジンナン。足を入れて大内・小内刈もあるが、崩すスペースが無い。ジンナンのダブルレッグを切る三浦。ジンナンは左ボディフック。

 三浦の左ローには左ストレートを返す。左ジャブから右を振ったところに組みに行く三浦。しかし距離を取り始めたジンナンは遠い。左右から右ミドル。声を上げたジンナンに、三浦も声を返し前足にシングルレッグへ。しかし切るジンナン。

「1分あったら極められる行け、出し切れ」の長南代表の声に、打ち合いにも行く三浦だが捕えることは出来ず。

 ジンナンの打撃を大きく被弾はせず、得意の首投げのみならず、ダブルレッグ、シングルレッグにもトライした三浦だが、ジンナンはことごとく投げをカット。打撃では遠間からのジャブ、前蹴りで三浦をポイントアウトし、判定3-0で、ジンナンが勝利。6度目の防衛に成功した。

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