skyticket Presents DEEP 104 IMPACT
2021年10月23日(土)東京・後楽園ホール
▼DEEPフライ級 5分3R ※ノンタイトル戦
○神龍 誠(神龍ワールドジム)57.15kg
[判定3-0] ※29-28, 30-27, 30-26
×福田龍彌(MIBURO)57.20kg
タレント揃いで注目のフライ級に正規王者が帰ってきた。
神龍誠は、2019年6月の柴田“MONKEY”有哉戦での戴冠以降、Bellator JAPANでの中村優作戦、2020年8月のRIZINでの伊藤盛一郎戦と連勝。UFCダナ・ホワイト「コンテンダーシリーズ」アジア版が発表されるも進展のないなか、地元・宮城でのジムオープンのため一時戦線を離脱していたが、2年4カ月振りにDEEP参戦(※2020年3月に越智晴雄とのエキシビションには出場)が決定した。自身が起ち上げた神龍ワールドジム所属となり、正規王者の務めを果たすか。
対する福田龍彌は、前修斗世界フライ級王者。2019年6月に亀島聖児に判定勝利後、9月に渡辺健太郎を1R TKO。2020年7月に大阪のDEEP&PANCRESEで前田吉朗との暫定王者決定戦に臨み、3Rにカーフキックで前田の右足にダメージを与え、左ストレートでダウンを奪いパウンドアウト勝利。修斗世界フライ級王座に就いた。
プライベートでも第一子が誕生するなど、公私にわたり充実期を迎えたが、2021年7月に地元関西で迎えた防衛戦で、平良達郎に1R 三角絞めで一本負け。無念の王座陥落となっていた。DEEPには2019年4月大阪での安谷屋智弘戦の判定負け以来の参戦。3年6カ月敗れていない神龍を相手に、不遇の男は復活なるか。2021年8月度の修斗ランキングでは「タイトル防衛に失敗した福田は今後の出場意思が無いためランク外
ともにサウスポー構え。レスリングベースで組みも強い神龍は11勝1敗1分けで、黒星は2018年4月の和田竜光戦での判定負けのみ。当時はデビュー2年目で和田のケージレスリングに敗れているが、以降はスクランブルを武器に穴らしい穴を見せていない。
対する福田はムエタイベース。東京出稽古では和田や上久保周哉、若松祐弥らとも練習を積んでおり、京都では上田祐率いるMIBUROに加え、WOZボクシングジムでの出稽古も欠かしていない。スタンドで前手の右フック、強い左ストレートをいかに当てるか。組みの相性は良くないが、1年以上試合をしていない神龍に比べ、7月の平良戦に向けて練習を積み上げてきた福田には実戦の利がある。
DEEPでは、9月23日の後楽園ホール大会で「フライ級タイトルマッチ」として、暫定王者の藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We)に伊藤裕樹(ネックスイチムエ)が挑戦することになっており、勝者が正規王者との「統一戦」に進むことになるか。
1R、ともにサウスポー構え。先に組むのは神龍。福田の差し返しに、神龍は横三角絞めから足も手繰りに。首を抜いた福田は右で差して上に。鉄槌を落とすが、金網使い立つ神龍。そこに首相撲ヒザは福田! しかし首をがぶった神龍はギロチンチョーク! 絞る神龍に足を越えた福田がサイドから立ち上がり、神龍が左フックを当てたところでゴング。福田に金網を掴む行為で注意。
2R、右のバックフィスト狙いから詰める神龍に、体を入れ替え右で差す福田が左ヒザを突く。押し戻す神龍の左右に右ボディを返した福田! 試合間隔が空いた神龍は疲れが見えるか。
神龍のダブルレッグをがぶる福田。離れて右の後ろ蹴りを腹に当てる神龍! 福田も左ボディを当てると神龍は右アッパー。しかし詰めた神龍のシングルレッグは差し上げる福田。神龍はボディロックから投げて上になる。
勝負の3R、右ジャブを当てる福田。さらに右ボディストレートも。左カーフキックを当てる福田の前進に、引き込み気味に下になる神龍! ニンジャチョークを狙う神龍は背中を譲りながら立ち上がる。スタンドバックから正対する神龍。右ジャブの刺し合いで勝る福田だが、左ローに神龍のカウンターの左ストレートにダウン! 鉄槌連打する神龍。
下から蹴り上げる福田だが、ついていく神龍は上に。左で小手に巻く福田の投げを足をからめて前転しない神龍。最後の際で上になり神龍がバック狙いでゴング。判定へ。
判定は3-0(29-28, 30-27, 30-26)で序盤で攻勢に立ち、後半にダウンを奪った神龍が勝利。試合後、ケージの中で「さえない試合をしてしまい、DEEP王者として申し訳ないです。しっかり練習し直して、世界で戦えるように頑張ります」とマイクで語った。敗者の福田も応援団から大きな拍手を受けてDEEPマットをあとにした。