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レポート

【DEEP】注目のフライ級・神龍誠が前修斗王者・福田龍彌に判定勝ち、北岡悟がボンサイ柔術・鈴木琢仁にTKO負け、住村竜市朗が辛勝、伊澤星花はパク・シウに悔し涙の判定勝ち

2021/10/23 17:10

▼DEEP JEWELS 49kg以下 5分3R 
○伊澤星花(フリー)48.35kg
[判定3-0] ※28-27,29-26×2

×パク・シウ(KRAZY BEE)48.00kg
※パクに反則の蹴りで「減点2」あり

 第4試合で今大会唯一の女子マッチDEEP JEWELS 49kg以下5分3Rで対戦する、前日計量では、伊澤星花(フリー)が48.35kg、パク・シウ(KRAZY BEE)が48.00kgでそれぞれ計量をパスした。


 伊澤は東京学芸大学教職大学院生で23歳。小学生から柔道とレスリングを始め、レスリングでは2012年ジュニアクイーンズカップ52kg級準優勝、2012年沼尻直杯全国中学生選手権女子57㎏級で優勝。柔道は高校2年生の時にインターハイ3位と全国選手権5位に入賞。2019年東京学生柔道体重別選手権女子52kg級では準々決勝まで進出している。さらに女子相撲にも出場し、2019年の全日本選手権で準優勝と、組み技のハイブリッドガールだ。

 2020年10月のDEEP JEWELSでプロMMAデビューし、54.5kg契約でARAMIに判定勝ち。12月の2戦目でDEEP JEWELSストロー級(-52.2kg)王者・本野美樹といきなり対戦し、判定勝ちで番狂わせを起こした。2021年6月にはタイトルマッチでの再戦で本野を1R3分32秒、腕十字で破りデビューから3戦、わずか8カ月で第4代DEEP JEWELSストロー級王者となっている。


 対するシウは、ハム・ソヒの妹分で、テコンドーとキックボクシングがバックボーン。2019年6月のREBELSでは立ち技でぱんちゃん璃奈に敗れるも圧力で苦しめ判定まで持ち込んでいる。MMAでは、2018年8月の富松恵美に完封勝利、2019年12月の青野ひかるにKO勝ち。2020年12月には大島沙緒里に判定勝ちを収めている。

 2021年3月のDEEP JEWELSアトム級GPに参戦すると、1回戦でにっせーに判定で勝利。しかし、続くGP準決勝での大島沙緒里との再戦で、左ストレートでダウンを奪うも、パウンドを腕十字に極められ、1R 一本負けを喫し、戴冠ならなかった。今回が再起戦。

 49kg契約戦。伊澤が体重を落とし、シウが体重を上げて、RIZIN女子スーパーアトム級と同じ49kg契約で対戦する。一階級下とはいえ、これがプロ4戦目の伊澤にとっては強敵だ。

 1R、いきなり詰めて右を振る伊澤。詰めてシングルレッグテイクダウンもすぐに金網使い立つパク。右から左をコンパクトに打つ。しかし追う伊澤は右を振ってシングルレッグテイクダウン。右手を着いて耐えるパクに、ボディロックテイクダウンに切り替え崩すが、下のパクの蹴り上げにいったん離れる。

 左ジァブを当てる伊澤。長いジャブにパクは鼻頭を赤くさせる。右で詰めてみたびシングルレッグテイクダウンは伊澤。しかし、ここもパクは金網使い立ち上がり、離れることに成功。右ローを当てるパク。サウスポー構えになり左を見せてオーソドックス構えに戻す。詰める伊澤は左インロー! パクはバランスを崩す。

 2R、フェイントをかけて右を振り、圧力をかけて金網につめてシングルレッグからダブルレッグに移行は伊澤。パクのバックに回って背後から崩すが、すぐに立ち上がるパク。そこに回して足をかけるもキムラ狙いには腕を抜くパクに、引き込む形で下になる伊澤。上のパクはガードを取る伊澤に右の蹴りも、グラウンド状態の伊澤に顔面への反則の蹴りで中断(※女子3Rではサッカーキックは禁止)。

 パクにレッドカードの「減点2」が出され、再開。右ストレート、左の蹴りはパク。さらに左ストレートに伊澤はフラッシュダウン! すぐに立ち上がる伊澤はダブルレッグテイクダウン!

 しかし、足を手繰り立とうとするパク。伊澤は頭を下にバックにつくと、立ち上がりの際で鉄槌はパク! 先に立ちあがるパク。伊澤の顔が腫れている。さらに右ローを当てるパクに蹴り足を取りに行く伊澤だが、切るパク。

 3R、開始も伊澤にドクターチェック。再開。右ローを突くパク。伊澤の入りに打ちおろしの右を狙う。右を振り詰める伊澤はシングルレッグからダブルレッグに移行も、差し上げるパク。小外がけで崩す伊澤に立つパク。顔が下がると伊澤は右ヒザ! シングルレッグからハイクロッチに切り替える伊澤がテイクダウン。

 しかしパクも足を効かせる。金網で上体立てるパク。その立ち際をバックを狙う伊澤。しかし正対するパクは片足を腿にあて片足立ちで頭を押さえて突き放すことに成功!

 右を振って前に出たパクの頭をがぶり、頭を上げたパクを詰めてシングルレッグテイクダウンは伊澤! しかしここもすぐに立つパク。なおも伊澤がシングルレッグで押し込みゴング。判定へ。

 判定は「減点2」が響き、伊澤が3-0(28-27,29-26×2)で勝利。伊澤は判定コール前から涙を流し、ケージを後にした。

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