▼セミファイナル SuperFight! フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R
〇工藤政英(新宿レフティージム/同級王者)
判定3-0 ※30-29、30-28×2
×田渕神太(拳聖塾/第2代アクセルバンタム級王者、 ABW初代バンタム級王者)
工藤は2018年6月に王者となったが、その後はワールドクラスの相手に3連敗。復活をかけて臨んだ2019年5月のタリック・トッツ戦でKO勝ちして連敗を脱出。7月にはスアキム・PKセンチャイムエタイジムをKO寸前まで追い詰めたタリソン・ゴメス・フェレイラをも下した。しかし、9月のONEでムエタイのトップファイターであるパンパヤック・ジットムアンノンに敗れ、2020年7月のRISEではNKBフェザー級王者・高橋亮と延長戦の末にドロー。なかなか波に乗れない状態が続いたが、今年1月にWBCムエタイ日本統一フェザー級王者・大田拓真(新興ムエタイジム)を判定3-0で破り、復活の狼煙をあげた。
田渕は空手とキックボクシングを並行して行う二刀流で、キックボクシングではACCELバンタム級王座とABWバンタム級王座を獲得。昨年12月にはACCELバンタム級王座の初防衛に成功すると、今年3月のHOOST CUPではOISHI GYMのルーキー・HΛLを判定で下している。シュートボクシングのリングにも上がるなど戦う場所や相手を選ばず、19勝(4KO)8敗2分の戦績を持つ。
1R、素早いコンビネーションで顔面とボディを打ち分ける田渕。至近距離でショートのパンチを交換している中で、偶発的なバッティングにより工藤は右目尻をカットして流血する。ドクターチェック。コンビネーションパンチを回転させる田渕に工藤は前へ出て右ロー、ワンツー、左ボディ。顔面を血に染めながら、工藤はパンチから右ロー。
2R、工藤はどんどん前へ出て右ストレート、左ボディ。田渕は回り込んで顔面とボディのコンビネーションを回転させるが、工藤の左ボディが快音を発して鮮やかに決まる。さらに左フック、右フックも。工藤の左フックに身体が泳ぐ田渕。右フックを打ち返す田渕だが、工藤はもらっても下がらず左右フックを打ち返す。田渕も前へ出て左右フックを打ち返すガッツを見せる。
3R、右ローの蹴り合いになると工藤が右フック、左ボディ、右ローとコンビネーション。工藤はボディにヒザも突き刺す。田渕は起死回生狙いの胴廻し回転蹴り。工藤は右ロー、左ボディと得意技で攻め込み、田渕も右フック、左ボディを返す。全く怯まず前へ出るガッツを見せる田渕。ガムシャラに打ち合う田渕に工藤も応える。工藤が飛びヒザ、田渕が胴廻し回転蹴り。意地の張り合いは最後まで続き、工藤が判定で田渕を振り切った。
工藤はマイクを持つと「またKOするって今回もできなかったですけれど、RISE王者はKO勝ちしてこそチャンピオンだと思うので申し訳ございません。初防衛戦が決まっているので今度こそKOします」と、またもKOを逃したことに不満そうだった。