モハンの右ジャブに左フックを被せる海人。KOは逃すも圧倒的な勝利だった 撮影/安村 発
シュートボクシング協会「SHOOT BOXING 2021 act.2」
2021年4月10日(土)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第7試合)68.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限
〇海人(TEAM F.O.D/S-cup2018世界王者)
判定3-0 ※30-26×3
×モハン・ドラゴン(ネパール/士魂村上塾/Bigbangウェルター級王者、元MA日本スーパーライト級王者)
海人はシュートボクシング世界トーナメント『S-cup2018』で優勝するなどSBの絶対的エースとして君臨、65~70kgと幅広い階級で緑川創、“ブラックパンサー”ベイノア、イ・ソンヒョン、中島弘貴、健太など国内外の強豪を次々と撃破してきた。今後は70kgを主戦場にすると決め、今年2月には日菜太と日本人頂上対決。判定2-0で勝利し、KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王者となった。
モハンは豪快にパンチを振り回す突撃スタイルで常に試合を盛り上げ、K-1やREBELSなど各団体に引っ張りだことなった人気選手。2017年9月のK-1初代ウェルター級王座決定トーナメントでは2連続KOで決勝戦へ進出している。ビジネスが忙しくなったためリングを離れたが、昨年12月のBigbangで2年3カ月ぶりに復帰を果たすとBigbangウェルター級王座決定戦で勝利してMA日本スーパーライト級王座に続く2本目のベルトを獲得した。
1R、海人は右の蹴りを上下に蹴り分け、右フックをアッパー気味に打つ。モハンは左フックを思い切り叩きつけるが、海人はブロック。右も被せる。連打ではなく、気合いを発しながら強い一発を叩きつけるモハン。しかし、海人はガードの隙間からストレートを突き刺し、ボディも叩く。終盤、モハンが左を一発返したが、海人の攻撃に身体を丸める場面が目立った。
2R、モハンは構えをスイッチしてフックを振り回し、ローを蹴る。海人は左インロー、カウンターのテンカオ。パンチの連打とボディでモハンの頭が下がるとヒザを突き上げる。
ローを蹴るモハンに海人はノーガードになって“打ってこい”と挑発。モハンは気合いを発しながらフックを叩きつけ、左ストレートを繰り出すが、海人の強烈なボディが襲う。
3R、必死の形相で右フックを打つモハンに海人はテンカオをグサリ。テンカオの2連打も蹴る。海人は左フック、右ストレート、インロー、左ハイと一方的に攻め込むがモハンの右フックでバランスを崩す。
再び攻める海人が左フック、右ストレート、首ヒザの連打。そして試合終了間際に海人が右ストレートからの左フックでダウンを奪う。そして試合終了。圧倒して大差での判定勝ちを収めた海人だが、倒せなかった悔しさを滲ませる。
海人はマイクを持つと「先日REBELSの最後の大会に出させてもらって、REBELSのベルトとKNOCK OUTのベルトを持って帰ってきました。ありがとうございます。REBELSのリングでも言わせてもらいましたが、自分は必ず世界、もっともっと強い世界の強豪と70kgで殴り合っていく覚悟を決めました。皆さん、僕に力をください。世界と戦っていくので一緒に戦ってください」と、改めて世界の70kg級と勝負していくことを宣言した。